人間は人間を好きではない。人間は社会を作りたくない。(東浩紀)

そのあとのフレーズは「にもかかわらず人間は現実には社会をつくる。言い換えれば、公共性などだれも持ちたくないのだが、にもかかわらず公共性を持つ。」社会と交わりたくない、他人と会話をしたくない、人間がそもそも嫌いな人々が社会にあふれている現実。自分の心のなかに降りてみて、たとえば通勤の途上の電車の中や、職場の中を見てみると、これに類した現象がたくさんあるし、心模様に合致すること多いと思う。近代民主主義の元祖、ジャン・ジャック・ルソー「社会契約論」で一般意思は常に正しく、個人は共同体の意思に従うべきであるという考え方が200年以上にわたって流れている。最強は常識(という幻想)や法律(という人工利害意思)の発動で、個人にしてみれば、悪いこともせず、日常たんたんと生きる上で「邪魔・構わないで欲しい」ということが多い。

しかし、現代、世界中で流れている思潮は「疲れた個人が国境を越えて漂流し」観光客として漫然と歩いている。それを後ろ押しをする所得の増加、格安航空運賃の常態化もあるだろうが、「インバウンドは」はで政府観光局の推計で2023年上半期で約1000万人である。21世紀は観光の時代になるかもしれないと東浩紀さんは言う。観光客の特性は、読者も何度も体験はしていると思うが、「無責任である」「偶然に行動する」「彼らの視線が我々の日常に向けられる」「ふまじめである」そして価値観を「フラット化」(平坦化)する。フラット化された観光地の定番はショッピングモール、テーマパーク、大型家電、ドラッグストアである。同じ広告、同じブランド商品が並ぶ。これだけの大掛かりな人の移動が起きているのに、それの思想的な意味が語られてこなかっったのはのはなぜだと問題提起をしてるのが「観光客の哲学」という本。

たとえば、札幌市電の旧式の電車や汚いビルも撮影している、大好きなのは看板や動くカニ、さっぽろ雪祭りも大好きみたいだが、東南アジアの子供たちを見ていると、札幌駅前に雪を置いておけば、雪だるまを作り出して並べ始める。その風景を親たちがニコニコ顔で撮影している。ホテルの前でも薄汚れた雪でも大喜びだ。「自由さ」「奔放さ」「感情の発露」である。規則に縛られない、無責任かもしれない、偶然の行動かもしれないが、イキイキしている。イキイキするために世界中を観光しているのかもしれない。自国が息苦しいがゆえに。日本からハワイへ行く人も日本社会のの息苦しさを感じているのかもしれない。

考えてみると他人の干渉(メールや電話、馬鹿丁寧な交通機関のアナウンス)に溢れている。ということは、いつでもどこでも観光客になって、外の自由な空気を吸いに出かけたい願望が強くなる。インバウンドだけではなくて、私たちがすでに観光客になってしまっている・・そんな気もする。功罪で考えると、自国ファーストにならないために必要なは必要なステップかもしれない。中国でも台湾でも韓国でも自分の国だけに自己完結しないほうが、平和は近づくと思うがいかがだろうか。

昨日読んだ「選択」(2023年8月号)に、欧州旅行客過剰 ~制御不能の人だらけ観光地~について書いていたいた。観光客が殺到しなかった新型コロナが懐かしいとまでいう住民もいた。パニック障害で飛行機に乗れない私から見たら、博物館や美術館めぐりをしてみたかったが、人混みが苦手なので、日本の観光地も世界も同じ状況、ということは息苦しい社会から自由な無責任に生きられる「空気を吸いに」旅をする人々が増えたともいえる。民間外交をしているともいえる。平和の基本が実は「観光してあちこち歩く」「国境線を軽々と超える」人々が増えることにあるかもしれない。軍人との大きな違いである。

  1. 日常の暮らしでは自分も含めて大抵の人達は、制約や誓約など、いろんな事や、いろんな者や物など決め事に縛られて生きて居ますね。しかし、そこから逃げ出す事は殆どムリですが、そのムリから一瞬なりとも抜け出せるとしたら、蒸発か旅行でしょうかね。若い頃には特に目的もなくあちこち行った記憶は有りますが、それも余り縛られていなかった時代の事で、その後は未だに旅行らしい事は出来ていません。それも余りにも長くなると、今度は旅行など億劫にさえなって来ます。小さな車の付いたキャリーケースをガラガラと引きながら若い女性やら家族らしき人達が街中を行き交っています。それらを見るにつけ、余裕のある人達だな?と感心します。国内のサラリーマンは年2回のボーナスが有りますから旅行プランを立てる人も多いのでしょうね。一方海外からの観光客の人達を、何故か?インバウンドなどと総称して呼んでいるようですが、それらしき人達もシーズンを問わず見かけます。古き良き札幌を知っている私としては、札幌の何処に観光資源なるモノが存在するのか?疑問です。例えば、あの汚くて臭かった小樽運河も周囲の倉庫群はそのままに、あの運河に今では観光客を乗せた小舟で観光ガイドさえしていますね。札幌の創成川も、もっと整備して居れば茨戸辺りまで観光クルージング出来ていた筈ですが?観光資源整備を怠って高級ホテルばかりの誘致構想にはガッカリですね。創成川も拡張工事をして観光船やカヌーの貸出などして居れば、都心から郊外へ一直線で茨戸辺りの河川合流地点はもとより石狩まで繋がりますね。そこには鴨や野鳥や魚も居て郊外は屯田辺りの途中には大ポプラ並木も有って運河の歴史物語や風情を楽しむ事が出来た筈ですが、今や川の中に柳の灌木さえ放置し放題のどぶ川に成ってしまいました。札幌の風情が消えて行く姿を見るにつけ、とても残念です。一般市民の足のバスの間引きや一気に30円もの値上げに、高齢者パスの廃止案、JRの廃線なども浮上して、地元市民や道民に全国一不便な市町村を作ろうとする、知事・市長・区長弾劾クーデターでも起こさなければいけませんね。道議会や市議会議員に、そんな気骨が有れば良いのですが?。故郷を愛する気持ちは?『そこに愛は有るんか?』ですね。

    • 20代私も蒸発して10日間、本州を放浪すること3回やってましたね。当時は通信といえば電話1本、10円玉で安否確認していただけです。親も許していましたね。絵葉書は出していましたが。安全なくにでもありましたね。旅はひとりがサイコーです。物をよく見るし、現地の人と会話します。旅館も1軒1軒訪問しては「きょうの宿、空いていますか?一人なんですが」と女将さんと交渉しました。アバウトな旅の経路は考えてましたが、突然、下車したくなる街(福井)もあったりして、きままでした。親父が国鉄だったから、2000円で泊まれる安い宿も利用しました。インバウンドは日本に限らず、アジアの他の国やヨーロッパでも観光客は急増しています。「自由」「きまま」を求める中産(やや豊か)層が地球の表面を闊歩しているのですね。

  2. 小言コウベイ。

    決まった様にまた冬がやって来ました。冬の北海道は雪に悩まされ続けていますね。開発局?辺りでは『利雪・克雪』などとお題目ばかりで何の解決も出来ていません。お陰様で除雪は日本一かも知れません。確かに街中や生活道路の除雪は大切ですが、そんな事よりも?何故?今まで除雪不要の乗り物を採用しようとしないのでしょうね?。たった一つだけ札幌には地下鉄が有ります。それもゴムタイヤの静かで快適な乗り物ですが?市内の一部しかカバーして居ません。これも大手の企業との癒着なのか?不思議と終点駅には大型スーパーなどの商業施設や大型マンション団地群などが有るのです。途中駅も同じく利害関係があるのでは?と感じます。悪い一例ですが、例えば清田区にはそのような施設も殆ど無く、つまり地下鉄は未だに来ていませんし、バスの便もさらに間引きで非常に悪いです。地下鉄工事がコストがかかるのは分かりますが何故ドーム手前まで行きながら、その先ほんの少しを一気に工事しなかったか?です。そんな不便な地下鉄に乗るには、値上げしたバスの往復で福住駅まで行かなければなりません。街まで往復するだけで千円札で足りません。観光と言えば千歳空港からはJRか高速バスですが、いずれも雪に弱い交通機関ですね。廃線と減便と値上げばかりで赤字を埋めようとする全くアイディアの無い幹部経営者も、いっその事、交通の有り方を根本から考え直したら如何でしょうね。除雪費、保線費、運転手不足、乗客減での赤字など心配するよりも、公害も無く事故も少ない電気駆動で快適に運行できる吊り下げ型モノレールに切り替えた方が、道民・市民の足にも、観光客にも雪国らしい交通手段ですね。高架ですから渋滞も無く、しかも軌道建設の為の土地の確保も支柱だけの土地確保で鉄橋も不要ですね。JRなら既存のレールの上でも可能ですね。何故?交通機関は鉄路はレールや運転手付きゴムタイヤのバスに、何時までもこだわり続けるのか?時代錯誤では?大きな疑問ですね。企業の赤字補填に国費の補助より、新規の事業に税金を使って欲しいものです。高齢者には免許返上をも確かに理解もできますが、では『動かず家でジッとして居れ!』なら、高齢者は早くさっさと死ねと同じ事ですね。近未来の構想は住みにくい社会にしているようですね。

    • 地下鉄東西線の工事、特に札幌駅付近や合同庁舎あたりの金のかけ方は異常です。建築資材や通路も。国の施設が入るからお手盛りしたのでしょうが、あの金有れば札幌ドームまでつなげられたでしょう。手稲へもつなげられたと思います。市長が札幌っ子でないから、自分の出世と手柄つくりばかりです。土地に愛着あれば創成川も大通り公園も市民の足についてもきめ細かな施策をできると思いますね。想像力が欠けています。モノレール構想は石狩市が持っていますね。新千歳と札幌をモノレールいいですね。北広島エスコンにも止まるとJRの負担が少なくなるし、JR北海道がモノレール事業すればいいわけです。恵庭から札幌往復で1500円かかります。映画を見に行くだけで3000円、食事をしたら5000円です。夫婦で行くと1万円かかります。2月にさだまさしと立川談春を聞きに行きますが、チケット11000円。なので2万円かかります。先々月はキタラへ札響聞きに行きましたが、交通費重いです。北海道と連携すればいいのですが、鈴木知事は元菅首相が親分で彼の容態が悪くて、元気ないです。何をしていいいかわからない人材です。自民党道連が推していた国交省役人だったらと後悔しているでしょう。「高齢者はさっさと死ね」は若者たちのある部分の本音ですね。年金をどんどん貯金している層もいますから。子どもたちや孫たちに回して行けば、さらに寄附行為をする習慣があればいいのですが、「貯めこみ」だけでは嫌われますね。尊厳死の法案も前面に出てきますよ。

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