知人から、下記のレポートが若者の間で話題になって、炎上騒ぎになってもいると書かれてあって、さっそくコピーして繰り返し読むことにした。新型コロナパンデミックやロシアのウクライナ侵攻前に書かれたものだ.2017年のレポートだ。

http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

20代と30代の、国家の未来に危機感を共有する経済産業省から精鋭30人が東京大学の総長たち13人と民間は松岡正剛さんを筆頭に視野の広い人たち13人にヒアリングと勉強会を重ね、纏めたレポートだ。A4横で65pにわたる。日本の各省庁の統計やOECDの調査も入れて、チャートも多用して誰が読んでも一目でわかるよう書かれてある。

現代世界は低成長に入り、国家も溶解して避難民が1億人近く人類史上最悪な人間環境になり、貧富の差が国ごと、国の中でも格差が広がり、正規雇用と非正規の年収格差、母子家庭が貧困から抜け出せず、貧困の連鎖が繰り返される実態。レポートが発表されたのが2017年の5月。日本の未来には人口構成からいって、ここ10年が国の舵取りの勝負だという共通認識に立っている。

これまで、高齢者=弱者として、医療や年金面で優遇をしてきたとも書かれてある。若手の官僚たちの苛立ちも伝わってくる。たとえば、定年後の暮らし調査で、60%以上がまだまだ社会の中で働きたいという感情を持っているとか、20代の意識調査で「社会や国に貢献したい」人たちが世界からみて日本はダントツに高いのに阻まれている実態(このレポートを書いている官僚たちもきっとそうなのだ)も率直に述べている。

このレポートを読むことで、チャートから生々しい日本の現実が伝わってきます。医療費の削減についてある時期から、「胃ろう」(胃から栄養物を入れて延命措置をするだけで医療費を高騰させていた)の薬価を下げて、できるだけしない方針が出されると40%減少させることもできた。

年金受給にはまだ遠く、住宅ローンを抱え、子どもの教育費のピークに入ってる40代後半から50代の「変化を嫌い、悪くても現状の待遇、リスクを犯したくない」団塊の世代の人たちの厚い壁に「若手の官僚たち」「変革意識の高い民間の若手たち」が立ち止まってしまう。

このレポートの初めに、彼らは「日々の日常業務をこなしたうえで、このレポート作成に参画している。各省庁の次官もこの動きにOKサインを出している」と断った上で日本の未来を思考している。新聞社でよくある匿名で社内の派閥抗争を書いたり、内輪話に終始する怨嗟の本とは違う内容なので、話題が開かれている。

今回、「たちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」に参画した20代・30代の官僚の卵たちは、同世代で派遣仕事に従事したり母子家庭で暮らす人たち、引きこもりになっている身近な知人を持っているはず。最先端の高齢者国家を進む日本の行く末をたくさんの国が果たしてどういう政策をしていくのか見守っている。

若者2人が75歳以上の老人を支えるではなく、老人二人が若者一人を支えるくらいの気構え、政策転換が必要かもしれないとレポートを読みながら思った。学生運動を起こし、日本社会の変革を目指した世代が72歳から75歳に入っている。あのエネルギーを「車だ、海外旅行だ、趣味の時間の充実だ、健康器具や薬の通販、時間余ればテレビ漬け」にならないで、もっと外の社会に目を向け、若者が生きやすい地域つくりや志を同じくする若者とつながることができると思う。

人生にはリアタイアはない。リタイアは棺桶で十分である。老人二人が若者を一人支えると先ほど書いたが、各家庭で現在進行している現象もある。30代から40代の引きこもりの男女の暮らしを支えているからだ。積極的に老人が若者を支える政策はないかどうか。現在は各家庭に任せられているだけのような気がする。

 

  1. 確かに自分の若かった頃と今の息子たち娘たちの時代を比較すると、むしろ今の方が進化している部分は多いけれど、暮らしの面では苦しい時代になって居ますね。自分たちは何度も転職もしましたが、当時は永年勤続社会の名残を感じたものでした。しかし、今や転職で凌ぐことが当たり前の時代になりました。不安定な賃金や年金ほか各種保証制度も揺らぎ始めています。社会全体が不安定ですから生活設計にも絶えず不安を感じて長期への見通しが効かない時代とも言えますね。これまで長年に渡り暮らしの基礎を築いていた勤務先を退職後の待遇もそれぞれで悠々自適の人たちは別にして、暮らして行く為に仕事を辞められず、高齢でも何かしら働き口を見つける者も多いですね。それでも物価高騰などの逆風で『働けど働けど我が暮らし楽に成らず』ですね。しかも高齢者の息子や娘たちも同じ社会環境の中で、しかも子供を持てば子供の成長と共に教育費ほか費用の掛かる事ばかりで、高齢な親たちの年金の援助なしでは暮らしも立ち行かない社会状況ですね。ところがその高齢者の年金から天引きされる諸費用も年々増えていますから八方ふさがりの時代に成りつつ有ります。政府見解?で高齢者は最低2000万円の貯蓄が必要とか?無責任なコメントもありましたが、そんな資金を作れる環境があってこそ働けて、当たり前の社会生活が約束される訳で、物価高騰や年金搾取からは到底希望は持てないですね。ただ高齢者も動けるうちは社会参加して行く時代です。次代を引き継ぐ若者たちを支える意味でも。

    • 高齢者が若者世代を支える金銭的・労働的な支援をしてゆけば、嫌老の風潮に歯止めをかけることになると思いますが、基本、派遣労働の常態化、主婦の共働きを前提にした35年の住宅ローン返済と子どもの教育費、さらにエンゲル係数上昇では暮らしがやっていけない、そのために国があるのに、公務員は政治家を含めて国民に奉仕する僕だと憲法に書かれてあるが、全く機能していません。消費税がなくなるだけでもずいぶん楽になります。国の特別会計(国会議論しない予算)が膨大で、これに乗って官僚たちの天下り天国が作られています。どれだけ無駄なお金の使い方をしているは白日に晒して欲しい。国にとって隠したいことの中に本質があります。御巣鷹山のJAL墜落も、実は米軍の横田基地に着陸OKをもらっていて、そこに緊急着陸で来たのに政府は管制塔を通じてダメを出しました。それで旋回して御巣鷹山までいったのです・全員、助けられたのです。事故は自衛隊機が追尾の訓練をしていて誤射してLAL機の交尾に試弾したのです。横田基地にくれば、原因追求で自衛隊機が原因と特定されるのを恐れたわけです。米軍機がすぐに救助へ向かいましたが、どういうわけか政府はそれを拒否し、米軍は帰りました。政府と自衛隊は現場の証拠を消すために火焔放射器で遺体を焼いたのでした。助かった4人は交尾にいて斜面を転がり、生き残ったわけで、前方にいると焼かれた可能性あります。国家なんていざとなれば平気で棄民するものです。世界中の国々は、機密保持や権力維持のためなら平気で人々を殺しますから注意・注意です。

  2. 近所にも男の子三人の子供を持つ家族が居ます。長男は既に大学生。次男は今年高卒でどうやら大学?入学が決まったようです。三男は今年中卒で高校入学が決まったようです。もしも三人とも大学まで行かせることになれば経済的にも大変な事です。ご主人はもちろん、奥様もパートで働いています。子供達はアルバイトもしている様子も無いので勉強に専念か、または部活などでしょう。今の子供たちは幸せです。子供たちが社会に出るまでは親が面倒を見てくれます。それに全員が高級なスマホやパソコンを持って居て何不自由ない学生生活ですね。自分たちの頃は仕事と学校の両立でしたから羨ましい限りです。今は各家庭とも苦労はしても子供たちを立派に育てられる時代ですね。しかし、いつの世も「親の苦労、子知らず」ですね。

    • しかし、考え方ですが、若いときは苦労をさせたほうが、将来の子供にとって有益になると思うのです。大昔から、かわいい子には旅させよというのは永遠の真実に思います。特に男の子は、若いとき楽をさせてはいけません。受験失敗や失業や転職、失恋など山のような苦労を乗り越えていかないといけません。親や兄弟の病気もあるし、どんなときも行動と判断をしていく、親だけのお金で大学へ行こうが会社倒産もあって、巨大な財産ある人以外は奨学金という借金を背負うことになります。イタリアでは大学無料です。これからの社会を背負う学生にしっかり勉強して欲しいということですね。アメリカの大学生は平均300~400万円の借金です。兵隊になればゼロにしてくれます。日本も学生が借金をゼロにするために自衛隊に3年入隊というアイディア出てくるかもしれません。隊員不足なので。

  3. ゼロ戦パイロットの弟。

    日本も危なくなりましたね。アメリカにもロシアにも中国にも韓国にも気遣いしながら生き延びる為に模索する時代です。勿論、インドや東南アジアとの連携も大切でしょう。不安定な世界情勢の中、軍備増強で各国とも武力を誇示しあい威嚇しますが、先に手を出せば集中攻撃の的に成り兼ねず、どこも相手の出方を待つ状況ですね。現在の兵器でも危険極まりないのが核爆弾でバルーンなどでゆっくり降下させながら爆発すれば、その被爆範囲は想像を絶するものとなる様です。アメリカなどではハリケーンも有りますから或る程度の需要が有るようですが、最近では札幌でさえも核シェルター付住宅などの注文住宅も販売を始めています。昔の二本差しでもあるまいし、望む望まざるをもお構いなしに最悪「問答無用時代」が来るかも知れませんね。

    • とういえ、日本はいい位置にいるとおもいます。西洋の敗北でエマニエルドットが最後に書いていましたが、下手にウクライナに干渉しない、黙っているのがいいと。ユーラシアー大陸の東端にあるわけで、じっと辛抱辛抱です。沖縄で米軍との演習なんかして刺激しないよう中国との外交を民間を中心にしていくと政治的・経済的に安定すると思いますね。アメリカは捨てられる国になります。

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