最新型と枯れた技術(投稿原稿)

最新型と枯れた技術

電気製品の最新型は、それまでの欠点が改良され、さらに新機能が加わった製品であるような印象がありますが、ことソフトウェアの世界では、新製品は「半製品」と同義語な場合があります。新製品の開発では、あらゆるユーザーの環境下での動作を試すわけにはいかないので、とりあえず発売し、顧客からの不良箇所の報告を受けて改善したものをバージョンアップ版として配布します。「飛行機を空中で修理しながら飛んでいるようなもの」と言われることもありますが、昔はユーザーとの間で協同作業を行っているような一体感がありました。それだけに、メーカーの都合が優先されたバージョンアップは、総スカンを食らいました。

もともと技術畑の人間は「枯れた技術」を尊重します。長年使いこなされて、欠点も長所も知りぬいた技術を使いたがるという意味です。だから宇宙船や工業プラントなど、壊れた場合にすぐ(投稿修理できなかったり莫大な損害が出るシステムには、何十年も前のソフトウェアやCPUなどが今でも使われています。最新の技術をありがたがるのは、技術に無縁な人のほうが多いようです。ところで、「枯れた人間」に心当たりがあるのですが、尊重される時代にならないでしょうか。