

老人の定義がよくわからないが、とりあえず75歳以上としておこう。娘夫婦が大分県中津市から小倉まで特急「ソニック」の指定席で家族で乗車していたら、車掌に連れられてひとりのおばあさんが近くの空いてる席へ座った。
「おばあちゃん、ここなら大丈夫だよ」と車掌。同じ車両に同席した客たちも何があったのかと聞いてみると「自由席に座っていたのだが、隣のおじいさんが私の手を握って離さない。やめてくださいと言って一度は放すが、また手を握ってくる。気持ち悪くなって、通りがかりの車掌さんに相談したら、お金は要らないから、グリーン車両のここへ連れてきて来てくれたの」ほっとしたのか、しくしく泣き出してしまったと。
偶然、降りる駅が気味の悪い老人と一緒の駅だったので、隣に座っていた50代のサラリーマンのナイス対応で、「ひとつ前の駅で降りて、次の(ソニック)に乗りましょう。急ぐ用事もないので私もお供します」と。車掌の的確な判断、50代サラリーマンの親切があって無事に解決したが、さらにエスカレートすれば痴漢行為で鉄道警察へ連絡して事情聴取ということになるが、この程度ではしないのか、私は判断できない。
60歳以上のスト-キング行為は09年度で07年度と比較して4倍以上、高齢者の施設内での性暴力や性犯罪も常態化しているところも増えてきた。性犯罪検挙数は30年前と比べて強姦が7.7倍、強制わいせつが19.5倍だ。(いずれも警視庁調べ)。私も助平老人の予備軍で、意識して紳士然と振る舞うつもりだが、ボケや認知には勝てないかもしれない。いつ塀の向こうに落ちるとも限らないが、ラッキーなことに持病のパニック障害があるので、閉鎖空間は絶対拒否なので、たぶん捕まる犯罪は起こさない。
偶然、私の住む町内であった事件。妻に先立たれた70代の旦那が隣の未亡人へ接近する話を10月27日に書いたばかりだ。庭が地続きの戸建てで、いつでも庭越しに入れるから恐怖感は尋常ではない。世間の高齢化は「性」の面でも難しい、そして他人へ言いにくい問題として永遠に残る。週刊誌は、加齢であってもいつでも現役のバリバリ、行くぞ性パワー元気を推奨するハウツー記事を毎週のように煽っているから、読んでその気になる人も多いし、相思相愛で独身同士、暮らせばいいだけなのだが「相手が嫌だ・・と拒否してもしつこくマムシのように繰り返す老人たち」が現実に日本中いるのだという認識は持ちたい。
別に老人に限らず、無職の若者、引きこもり状態の若者も、ストーカーになりやすいが、自分の経験を振り返ると、恋愛はストーカー心理そのものだとも思うので(たえず、相手がいま何をしている、何を考えているとか妄想の世界に入るから)、世代を超えて引き継がれる難題だ。
しかし、助けたJR九州の車掌と無名のサラリーマンがいたことは救いだ。こういうさりげない親切を出せる人間がたくさん増えると住みやすく安心して闊歩できる社会になるが、現実は真逆に向かっているかもしれない。
