大脳にたくさんの引き出しを持っていると、キレにくいとは言われるが、具体的に毎日どんな具合に生きていたら、そんな寛容な大脳を作り出せるのだろうか?誰もが知りたいところだ。そこで身近な『ほとんどキレることなく淡々と生きてきた具体的な人を思い浮かべる』とそんな聖人君子は誰もいないことに気が付く。無気力であっても自分のプライドをズタズタ(本人の意識で)にされるとキレる。
実際、筆者も小さなバックを甥から投げつけられたことがある。引きこもりの甥に『どんな仕事でもいいから働いてみたら』とアドバイスしたら、睨みつけられてカバンが飛んできた。そうか、『自分の気持ちをわからない奴にキレル』のか。カバンだからまだいいけれど、それがナイフや刃物だったら大変である。コンビニ弁当や菓子類を食べ過ぎるとキレル脳になりやすいといわれる。『野菜をたくさん食べるといい』という医師も多い。
キレル基本は『自分の思うように周りがならない』『自分の思うような反応が相手から出てこない』『自分を侮蔑する言動にキレル』(これは多くの人が怒るのはわかる)。共通は『自分に関心が有り過ぎること』ではないかと思う。『うつ病』にも言えて、農作業をしたり草取りをしたりするのが健康に、うつ病や引きこもりにいいというのは、相手が自然だからだ。化石に夢中になったり、昆虫採集に集中したり、顕微鏡をのぞいて飽きなかったり、カメラ熱もそうだ。『自分』や『自意識』が遠くに消えてしまう行為が、健康を回復する近道かもしれない。他人に自分の悩みを打ち明けるとすっきりすることも多い。同じ職場や同級生はあとあと話に尾びれが付くのでやめて、そんなに親しくない人がいい。また、離れて暮らす兄弟も親身になってくれるかもしれない。
いつもの日常の人間関係と距離を置く工夫である。『自分の思うようにならないとき』にキレルと先ほど書いたが、実は、私たちはたくさんのシステムに依存して生きている。水や電気、公共交通、道路、パソコンもそうだ。それが破たんすると(壊れると)パニックになりキレやすくなる。しかし、これが何回か続くと、自分たちに対応力が養われて『回復するまで待つ』『諦める』『別なことをする』『会社を休む』『ロウソクと懐中電灯を探す』『ペットボトルを買いに行く』『パソコンはなくても生きていけると思うようにする』『しめた、ふだん読めない本を開く』など、何でもやることは探せる。そういえば、筆者が小さなころ、停電になったとき、ちゃぶ台に大きなロウソクを立てて母と兄弟3人で仲良くお喋りをした記憶が蘇ってきた。映画『大停電の夜に』という名作もある。ピンチはまとまりを作るのである。
