とりあえず完全定年する人、続々。

65歳を過ぎて、完全定年する友人たちからのメールが増えてきた。3月末日で辞める人たちだが、筆者はむしろ辞めれない自営業者の人たちに同情的である。国民年金はなぜこんなに安い金額なんだろうか?妻の実家が衣料品屋であったから両親は60歳からずっと国民年金であった。運良く『特養老人ホーム』に二人とも入居できたから月々約6万円の年金をホームへ支払うことで晩年が過ごせたようなもので、老人間の貧富の格差もひどいものである。

景気のいいときに自営業者は貯金を作っておかないと長生きすると子供たちに負担をかける場合が多い。若い人から見て、65歳以上の年金暮らしの人を羨ましく思っているとは思うがトンでもないことで、国民年金+厚生年金+企業年金+生保の終身年金をもらって暮らしている人がいる一方、国民年金だけで暮らしている人も多いのである。退職金の蓄えやどちらかの配偶者が亡くなり生命保険金でも入れば別だがそんなラッキーな人生を送っている人は少数である。

さらに見えないのが、そいう所帯にパラサイトする子供(40代も多い)がいる場合である。こうなると貧困の連鎖となる。さらに60代なら80歳後半から90歳代の親たちがまだ生きている場合もあるから介護に時間とお金も使う。成人病をはじめ自分自身の健康さえ危ぶまれて、病院通いや薬代で台所は火の車。健康保険さえ払えない人もいるのである。

筆者も内科受診の中堅の病院の待合室に行くと、月に1回の予約診療にもかかわらず黒山の老人たちである。自分もその中にまみれて2分診療で終わる。心臓のほうの医師からジェネリックスの心臓の薬3種類もらうために2ヶ月に1回の検診が2分。別な糖尿病の主治医は『ジェネリックスの薬は効果ありません』と断定している。『安いだけです』。60歳を過ぎると血圧降下剤の使用者も多い。動脈がどこかで詰まっているから、血流を促すために心臓のポンプ圧を上げなければいけない。血管の老化そのものだ。

老化は20歳から始まるとは五木寛之の本ならどこでも書いているので、何となくわかる気もする。青春時代を一緒に過ごした仲間たち、様々な職業で役員まで行った人もいればアルコール中毒になった人、エコ企業を起こしたが、社員の不祥事で刑務所に入った人もいる。そういう事件にあってもしかし、離婚は少ない。離婚が面倒くさい、離婚するエネルギーが低下しているというのが本当かもしれない。腐れ縁で生きている。そういう人生が多い。完全定年のメールを読みながら、あれこれ思い浮かぶことを書いてみた。

定年者のひとりから、『心身の休みが終わったら、ボランティアをしようと思う』と結ばれていた。がんばって欲しい。