『飯田泰之・・・ちなみに、日本人の生涯所得を--一生涯に稼げる金額--を決める一番の要因は、学歴じゃありません。何だと思いますか?実は生まれ年なんです。つまり、高校を卒業時18歳と大学卒業時22歳のときの景気がよかったか悪かったかで決まります。
芹沢一也・・・それだけですか?
飯田泰之・・・それだけです。それが生涯賃金決定の一番のファクターです。
芹沢・・・それは企業が、新規学卒しか採用しないという慣行だからですね。
飯田・・・そうです。だから、そのとき景気がよかったか悪かっただけで、その人の人生は決まる。
赤木智弘・・就職氷河期の世代、特に75年前後生まれは、まだ団塊ジュニアの端のほうですから人口自体が多く、受験競争とかが厳しくて、みな一生懸命努力しているわけです。そういう人たちが仕事からあぶれているんですから、やはり努力と雇用状況は関係ないと考えるべきです。・・・・』
(経済成長って何で必要なんだろう?光文社 147p)飯田さん・1975年生まれ、芹沢さん・1968年、赤木さん・・1975年生まれ。
なぜ、この文章を引用したかと言うと、娘が1981年生まれでまだまだ就職難が続いていて、京都の私立大学の札幌でも就職説明会に出たら、大学の就職課から『使えるコネなら何でも使え』宣言が出ていて、親の私たちにも『子供のために就職活動をしてください』と言わんばかりでびっくりした思い出があるからである。就職活動では関西屈指の大学であったから安心をしていたががっかりであった。幸い、不動産会社に滑り込んだが、営業が厳しい仕事で同じ大学の同僚は全員が辞めたと後で聞いた。それに反して、私は大学を7年在籍してブラブラしていたが、ブラブラだから先輩や後輩の就職活動はよく見えていた。1969年の全学連の学生運動は、ノンポリも大多数であったが、4年生の就職時期になると長髪を切り、リクルートスーツに着替え、ゲバ棒を黒いカバンに持ち替えて、何事もなかったようにリクルートハガキを出して決められた面接日に顔を出して、何社も内定をもらい、後はどこに行くかを選択するだけの卒業生ばかりであった。私は『日和見のお前ら』と内心軽蔑して、退学の道を選んだ。退学はかっこも良かった。能力のある奴は退学をするんだよと思っている。しかし、同世代がほぼ40年以上のサラリーマン生活を終えて、飯田泰之さんの言う『生まれ年によって生涯所得が決まる』現実が驚くほど当たっていると思うのだ。かく言うブロガーの筆者も、職は転々としたけれども正社員しか募集のない企業に履歴書を書き、面接に行き、たくさん落とされたが、たくさん面接はしてくれた。景気が良かったの一言に尽きる。現在の40代や30代の人たちで思うような就職ができず、苦労をして派遣に登録してたくさんの会社で正社員より能力もスキルも高く、しかしボーナスは出ない現実。前職でも正社員の女性より数倍能力のある派遣の女性がたくさんいた。高校や大学を卒業する年次に景気が良かったか悪かったかで生涯の所得が決まる残酷さ。それを是正するのが政治ではないだろうか。
