身辺調査ほか。

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私の最後の転職が昭和59年、ほぼ30年前は、採用するときは内定後、中小企業であっても総務の人間が前職の企業を訪ねて、採用予定の人間の素行や金銭面で不正な行為はなかったか調べたものである。新入社員採用時も本人の自宅周辺のご近所さんを訪ねて「評判」を聞きに行った。兄の就職が決まったときも近所から「〇〇〇の人が来て調べに来たから良く言っておいたから安心して」と言われたものである。

前に働いていた企業の総務担当から「あの人は会社の金を横領しているから止めたほうがいい」」とアドバイスされて採用取り消しになった人もいる。その人がどういう性格で日常はどうであったかは、採用する側では短時間の面接やペーパー試験くらいでは詳細にわからない。経理の仕事であったから、経験的に能弁な人間より寡黙な人が採用後、いい仕事をするケースも多い。

今では、親の職業を書く必要も(知らせる必要も)ないとまで聞いている。個人情報うんたらかんたらで。だから第三者の声が意外やその人の現実を言い当てているから、実は一番欲しい話はここにある。身辺調査である。北海道にはない部落問題が本州にはあるから、特に出生地とか近所の意地悪な噂話で、採用予定者のその後の人生が大幅に狂ってしまう(自殺にまで追い込まれる)ケースもある。私の父はニセコの生まれ育ちで平気で〇〇部落の誰々と言っていた。単なる地域名を指す言葉で差別はない。町中(まちなか)から見て廻りの集落を部落と言うだけの話で本州から転勤してきた人は初めどっきりするらしい。

史のない北海道に住む私にはわからないデリケートさもあって、その人の家族など直接本人自身のことではないことについて深く突っ込まないのだろう。しかし、有名人や政治家は、スキャンダルがあればとことん追求される。子供時代の写真も同級生や家族から入手されてネットに流される。どんな人間だって埃が出る。その埃の量と質が人によって違うだけ。

平気で他人のことはオープンにし、覗き込むが、いざ自分のこととなると、隠すケースが多い気がする。大きな組織では、自らの失敗談やヘマ話をする方が一服の清涼剤になって、ぎくしゃくした社内の潤滑油になるのにもったいないと思うのは私だけだろうか。普段から「身辺調査」されても「平気・平気」と骨太に生きていきたいものである。

ただ、ネットで感情的な書き込みを匿名ではしないよう気を付けて、誤解の種を撒かないように心掛けたい。