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このたびアメリカは、半導体輸出規制をTier1(フリーパス、日本など)からtier3(禁止、ロシアなど)までに分類しました。兵器などと違って、手に入れば恩恵があるというだけの話ですが、この分類を地図の色分けで見ると、いろいろなことが見えてきます。(地図)
特にグリーンランドはアメリカとヨーロッパを結ぶ中間地点です。ここはコロンブスが上陸するより早く、アイスランド-グリーンランド-カナダを伝って、北欧の冒険家がアメリカ大陸を発見したルートなので、大西洋よりもはるかに行き来しやすいです。その国がデンマークの自治領になっていることが、トランプ氏の無茶な主張の背景だとわかります。
国同士の同盟関係には、NATOのように敵対国に対して味方同士が集結する場合と、国連のように対立国も含む場合があります。前者は何かと話が早いですが、国連では小さな事でもなかなか決まりません。なので、国連不要論が出たり、分担金が駆け引きに使われるようになりました。
国連の力が機能しにくくなってきたことは間違いないでしょうが、それを非難するのは、「お菓子を買ってくれないから、お母さんなんて大嫌いだ」というのに近い言い分です。お母さんは買ってあげられないだけかもしれないし、そんな我儘を言わせてくれるのは、母親ならではのことです。
「だったら少しでもお手伝いをしてお母さんを助けよう」なんていうのは物語の中だけで、実際は勝ち馬に乗ろう、落ち目と付き合うと運気が下がる、という者のほうがずっと多いようです。
歴史のしがらみなどで、NATOもなかなか動きがとりにくくなったのは、最近の世界情勢でもわかりますが、動きが悪いことは一種の安全弁でもあります。なのでじれったさを感じる者が、Tierを新時代の敵味方色分け地図と考えるないかちょっと心配です。それを一国の都合で決めてしまえるうえ、影響が世界中に及ぶだけになおさらです。