久しぶりに老子。調べたらら4月8日から約1か月以上引用をしていない。きょうは「マイナスは大きなプラスを妊(はら)む」という加島さんの自由訳3回目だ。(ちくま文庫 タオ 第22章)
いいかね、
マイナスにみえるものは、そのなかに
大きなプラスを妊(はら)んでいるんだよ。
突っ張って直立するものは
折れやすい。
自分を曲げて譲る人は、かえって
終わりまでやりとげる。
こづかれてあちこちするかに見える人は
自分なりの道を歩いている。
ぼろぼろになった古い着物は、
それ自体、新しくなる寸前にあるんだし、
窪んだ所は自然に
水の満ちるところになるのだ。同じように
物をほとんど持たない人は、
持つ可能性に満ちているのに、
沢山に物を持った人は、
ただ戸惑うばかりだ。
だから
タオを身につけた人は、
「この道ひとつ」だけを抱いているから
タオ的な生き方の見本になる。
そういう人は自我を押しつけないから
かえって目立つ存在になる。
自分は正しい、正しいって主張しないから
かえって人に尊敬される。
自慢しないから、かえって人に信頼されるし
威張って見下さないから、
人びとは彼をリーダーにしたがる・・・
つまるところこの人は争わないのだ。
だからどんな相手からも喧嘩をふっかけられない。
「自分を曲げて譲る人は、かえって終わりまでやりとげる」
この古い言葉(いましめ)は、
まことに本当だと思うね。
こういう生き方の人が、
自分の人生をまっとうして、
あの静かなとこへ帰るのだよ。

