ひとりだけの飛行機客はつらいもの!

2020年撮影 新千歳
娘の同僚が葬儀で東京へ行く用事ができて、昨年5月中旬、福岡空港から羽田に。福岡空港で搭乗を待っていると後ろに誰もいない。機内に入るとひとり、気になってキャビンアテンダーに『客は私ひとりでしょうか』と聞くと『そうです』と返事。恐縮して『わたし一人のために飛んでくれるのですか?』と聞くと『そうですが、この飛行機には荷物や書類も積んでおりますので、人だけ運ぶだけではないのです』と返事。しばらくすると機長から『きょうは○○さん,御搭乗いただき誠にありがとうございます。本日機長を務めます○○です。羽田までの旅、お楽しみください』と自分の実名を入れてアナウンス。照れくさくて降りたいくらいであったと娘に告白。羽田に着くまで落ち着かないことしきり。 飛行機に限らず、一人だけ乗る交通機関は照れくさいもの。私もたった数分の循環バスでさえ運転手と二人っきりでは照れる。心の中で『私は運賃200円しか払わないんだよ。これでは赤字の運行ではないでしょうか?』とね。妻と娘が登別の高級ホテルに泊まった帰り、新千歳空港までの豪華バスで無料送迎されたが『乗客は娘と二人っきり・・で申し訳ない気がした』と妻。私も帯広から足寄にバスのひとり旅をしたことがある。私は運転手の後ろに移動して世間話をする作戦に出る。『どうです最近、松山千春は足寄に帰って歌を歌ってますか?松山千春は天候でなかなか飛ばない飛行機の中で、乗客に退屈させないために機長の許可をもらい〈大空と大地の中で)を歌って神と呼ばれませんでしたか』『網走で山下達郎さんがコンサートしたとき、足寄に寄り、千春さんの同身パネルから顔出しして撮影、写真を竹内まりやに送ったら『何しているの』と茶化された』などペラペラしゃべっって時間をつぶした。おしゃべりないつもの私であった。 大混雑も嫌だけど、誰もいないひとりだけ乗る交通機関も落ち着かないものだ。運転する側も「ああ、きょうも乗客ひとりか。仕事ってだれか喜ばれる人がいて成り立つのだが、だれも乗らないと働く甲斐がなくなる。マイカーばっかり使わないでバスや電車に乗ってくださいな」。