緊急 AIIB(アジアインフラ投資銀行)について
目下、大問題のAIIB(アジアインフラ投資銀行)について、筆者の知人からディープな分析が届いたので、コピペします。彼の友人が中国で10年間、住宅・建設業をしていて、様々な理由から今回、帰国して、彼に語った現実の中国の内部情報をまとめたものです。私への私信という形でしたから、思いっきり言いたいことを書いてます。それがかえって分析に迫力を加えてます。長いですが、大事な案件なので、お読みください。
田中宇さんのメール、遅いと思ったら迷惑メールで処理されてました。
で、読みましたが少なくともAIIBに関する部分は、中国内部から
見たものとは大分違っています。以下、タイトルまでつけてみました。
(AIIB/中国の背景)
中国の成長の原動力は土地です。共産主義なのに実質登記と同様の権利をもた
せ、売買も行われています。そして、法律や市場のチェックを受けることなく
自由に金を刷り、どんどんマンション等を開発し、高い金額をつけるということ
を繰り返しています。これが成長の原資ですが、すでに買う人間が一巡したので、その多くはガラガラです。が、値下げして販売することなく、放置して新し
い開発を進めています。日本のかつてのバブルは市場の思惑からでしたが、中国
の場合は、国がお手盛りでふくらませたものです。ただ、共産主義なので、どう
崩壊するのか誰にもわかりません。
そしてゴーストタウン化した物件以上に、開発を見込んで手当した建築資材や工
場、労働者が膨大に控えていて、中国政府はこれらを何とかしなければならない
状況に陥っています。現在かろうじて破綻していないのは、意識が封建時代のま
ま啓蒙されていない労働者が、給料の遅配や不払いに泣き寝入りしているためで
す。工場の多くも、経営者が金をたっぷり持って、続々と海南島あたりのリゾー
トに逃げてしまっています。
そこでAIIBです。中国は、融資を条件に、海外にだぶついた中国の資材や労
働者を投入すれば、国の破綻を回避できるかもしれないと考えました。また、そ
んな思惑があったにせよ、本来なら、世銀やADBより敷居の低い途上国向け銀
行を中国が作ったとなれば、いよいよ中国の時代と考えてもいいところですが、
いくら途上国でも、国の将来のかかった融資を人民元で受けるわけにはいきませ
ん。どうしてもドルが必要なわけです。
中国にそれだけのドルがあれば、あるいは人民元でもいいなら、一国ででも
AIIBを立ち上げ世界経済を牽引したでしょうけど、さすがにそうはいかない
ので、アメリカ、日本、ヨーロッパなど、各国に参加を呼びかけました。
(日本の状況)
日米が参加を渋ったのは、運営の不透明さです。中国がすべてを仕切るなら、中
国型バブルをアジア全域に拡大させるだけのことになってしまうかもしれませ
ん。また、「バスに乗り遅れるな」という理屈は、日本にはあてはまりません。
日本が主体となっているADBでさえ、融資先での日本企業の受注率はわずかに
0.2%で、中国が6%。融資し、更に開発事業も途上国同士でやらせるとい
う、純然たる開発のための融資です。返済時の利息くらいしか実利はないので、
融資条件が多少厳しくても当然のことです。これが中国主導のAIIBになった
ら、その0.2%さえ怪しくなります。税金を使って、そんなものに参加できな
いというのは、当然のことです。また、かつての日本なら、中国に配慮して参加
したかもしれませんが、尖閣諸島に戦闘機を飛ばされ、サンゴ漁船をけしかけら
れと、やり放題にやられたわけですから、国民に対しても、これ以上中国にいい
顔は出来なくなっています。
(ヨーロッパとアメリカの思惑)
ここでヨーロッパの動きがポイントになります。イギリスは参加の条件に、出資
額を、ドルはドルだが、サブプライム・ローンの債権で払うと言い出しました。
例のリーマン・ショックで発生し、まだ処理されていないジャンク債です。確か
にアメリカがこしらえてしまったジャンク債を、額面通りで中国が引き受けてく
れるなら、イギリスとしては中国を新しい経済リーダーと認めてもいいくらいで
す。で、当然のことながら、他のヨーロッパ諸国も、それならと続々参加してき
ました。これらの国々にとっては、AIIBに参加した段階でロンダリング終
了。その後の運営だの何だのは、どうでもいいようなものです。
ちなみにアメリカは、そんなところに参加すれば、ジャンク債が溶けてしまった
時に、すべての責任を負えと言われますから、間違っても参加はできません。
どうなるかは、神のみぞ知る
こういう状況ですから、もう発車準備ができててもいいのに、AIIBはいつま
でたっても発車せず、中国は日本への参加を呼びかけ続けています。最近は
ちょっと恫喝気味です。
とはいえ、どうなるかはわかりません。少なくともアメリカだけが参加するとい
うことはないと思います。入るなら日本も一緒。これは単にアメリカの言いなり
だからではなく、ジャンク債がやばくなった時に、バックアップしてもらわなけ
ればならないから。もしそうなれば、日本はアメリカや中国に、大きな貸しを
作ったことになります。いつのまにやら尖閣諸島の問題が解決してる、なんてこ
とになればそれはそれでいいかもしれません。明日、もう1回、別な角度から中国情報の
おまけ話を書きます。およみください。

昔の少年
いろんな情報網をお持ちですね。現地事情を知る人の情報はありがたいですね。最近各国とも探りあい外交ですね。本音が見えてますけどね。中国で漢の時代に作られた紙は世界中に広がって今も貢献していますが、その紙も人民元となれば余り歓迎されていないようですね。紙には必ず裏表があります。ルーペで覗かないと余程の職人じゃあないと見分けがつきません。表のようで知らずに裏を使っていたなんてよくあることです。AIIBもルーペでじっくり観察する事にしましょうか。急いでいるのは判るのですが・・・。
seto
いずれ紙の紙幣は、すべて紙くずになる時代が来ると私はにらんでます。信用と交換、第三者の認容が根拠ですから。このどれかが崩れれば
単なる紙くずで経済が瓦解します。貯めれば貯めるほど、そのときのショックは大きいでしょう。だからゴールドが安全とも言えません。金は
かじっても食べれません。中国の蔡倫が発明したとされるペーパーが西へ西へ向かい、貴重な紙を生んだのですが、インクの発明も伴わない
といけませんでした。果物の絞り器も、紙を作るときのヒントになったと紙の歴史の本には書いています。紙はセルロースが含まれるので、イン
クの苦さをうまく除去できれば、金(ゴット)より美味しいかもしれませんね。