長沼ハス・自然 001

49歳の12月4日、職場で急に心臓が痛くなり、産業医のところに駆けつけた。が、心臓をグイグイ押されて、痛み止めをもらい帰された。病院受付には循環器の医師として認定する賞状が貼られていた。その夜、お風呂に入った(入浴は最悪の選択であったと後で知る)。次の日、近所のクリニックで心臓を見た医師は、椅子から動かないでと言い救急車が呼ばれ、椅子に乗ったまま市内の手術設備のある病院へ運ばれた。夢を見ているような時間であった。私は暴れないように手足を縛られ2日間を過ごし痛みで叫んでいたようだ(どうも記憶がない)。一日30本は吸っていたタバコなのでニコチンが皮膚から抜けてゆくカユミに耐えられなかった。すさまじいかゆみだ。

担当医は「奥さん、急性心筋梗塞で一日発見が遅れていて、生死は五分五分です」と伝えらえたと後で妻から聞いた。彼女の中に、葬儀をどうしようかと浮かんだらしい。生命保険の額と今後の生活も同時に連想されたとも言う。大学1年と高校1年の子供がいてその学資の心配だ。50日間の入院でどうにか生き延びて退院した。、コロナ社会と違い、たくさんの見舞い客が来たが、5階の窓から見る彼らは「朗らかで、軽くて、笑顔が多く」車に相乗りして帰社していった。私は、そうだよな、自分はどうにか病気にもならず健康で良かったという安ど感みたいなものを彼らに感じた。

私の入院で見舞いに一番多く来た、会社の同僚が62歳のときにウォ-オーキング中、異様な疲れに襲われ急性骨髄性白血病に罹患した。息子二人とも父親の骨髄と適合せず、骨髄バンクで最適者を見つけたが、登録者の親か移植は危ないからということで、骨髄移植を拒否した。「自分の兄弟は調べたの?」「腹違いの姉はいるが、実家の土地をめぐる財産問題で、ケンカしていまさら頼めない」と。1年6か月後、全身の痛みに耐えられず、叫びながら死んでいった。

健康に留意して飲む水も名水を採取し、車のトランクにたっぷり積んで「料理の基本は水だよ」と言っていた。健康に留意に留意してきた彼が死に、1日40本のタバコを吸いテキトー営業を心がけ・アバウトな生活をしていた私が30%の心筋が壊死したとはいえ、生き残ってる。まったく人生はわからないものである。

太古につながる生活者の目というテーマと関係ないといえば、関係ないが、一寸先は闇は万古から続く真理ではないだろうか。死んだ彼のためにブログに遺しておきたかったことである。

  1. 生死だけは若い時には誰もが予測し得ない事ですね。持病でもあれば考えるでしょうが健康な内は考えられませんね。そして一生健康が続くものだと勘違いもしがちですし、そう願うものです。しかし、どんなに健康に恵まれた人でも自分自身のコントロールは出来ないものですね。むしろ大病を患った経験者の方々の方が日々の健康には気を付けているのではないでしょうか。つまり、大病も知らず健康と思って居る人ほど過信から不健康な生活パターンになりがちなのでは無いでしょうか。

    • 暴飲暴食少なし仁・・ですか。徒然草に友にして悪い人に、、健康な人があります。痛みがわからない、想像力が働かない人なんでしょうね。むしろ、坊主の孫さん言うように大病した人が(好き好んで病気にはならない)他人へ優しくなるということです。しかし、自然の驚異もあるし、何が襲うかわかりません。空から爆弾が降ってくることもあります。先月あった、戸建ての火事もありました。国道で車の暴走もありました。大きな町の周辺で犯罪も多発する傾向にあります。住民の精神構造に何かを与えることがあるのかも。

Leave a Reply to seto Cancel Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です