昨日も書いたが、住民の高齢化でその子供たちがどこへ行ったか?父親が早く亡くなった家には娘さんが母親と二人で住んでいる家も多い。娘さんがいない場合、子供は自宅を売って、親を老人ホームに入居させるケースが多い。二人が亡くなれば売り家にして、中古住宅で売りに出す。
しかし、問題は戻ってくる子供たちの場合で、シングルで子どもを連れて戻ってくる娘さんが同居して、娘さんが働きに出て、親はいつまでも育児と経済的な負担を強いられるケースも多いことだ。子連れでなくても東京での仕事に疲れて帰郷する男もいる。除雪のアルバイトをしていた80歳の人から愚痴をこぼされたこともある。「奥さんに先立たれて、自分が亡くなったら、だれが息子の面倒を見るのか」と悩んでいたが、彼は数年前に亡くなった。その子はどうしているのか。先日、道路の真ん中を自転車をこぎながら叫んでいた50歳くらいの男がいたが、一瞬、彼ではないかと筆者は思った。通学時間が終わったころであった。
先週も朝の9時ころ200メートル先に消防車とパトカーが止まっていた。あの家は筆者のバラの師匠の家か?師匠が亡くなって子供の家族が継いでいた。バラ園は荒れていた。消防車が来るというのは「火をつけるぞ」と家の中で犯罪寸前の事態が起きて、だれかが電話をしたのだろう。夕方、偶然、その家の前を通ると軽自動車に乗った親戚とおぼしき老夫婦めがけて、ペットボトル容器を投げつける女性がいた。年齢不詳ながら、次の日から鉄の門には鍵をかけられてしまった。団地のモデルハウスとして建てられた豪華な家での話だ。事件が起きないことを祈るだけである。夫が包丁で妻を殺すと脅す事件もあってパトカーが出動した家もある。夫婦仲での末だ。
加えて、引きこもりの男女も多くて、親の金銭と精神の負担が増えている。問題は先ほどの80歳の人と同じで「自分たちが亡くなった後に子供はどうなるか」である。兄弟がいても家庭を持っていて、そちらに負担をかけるわけにはかない。未来の問題が先送りされている。日本中の新興団地で筆者の住む町と同じことが現在進行形で起きていると思う。6歳くらいまでに両親の愛情をたっぷり注がれると子供はどんなことでも耐える力がつくとは言うが、愛情を注ぐことと甘やかすこととの区別がどこらへんにあるのか、私にはわからないが、たぶんそれは子供に言葉をかける時間をたっぷり持つことと関係があるかもしれない。物やお金でそれを補てんすることは実はできない、そういう問題を抱えたまま子供は成長して、ある日、爆発する。ローンの返済で共働きも増えて、次の世代がどういう子育てをしていけるのか心配である。もう子育てをしないというのも一つの解決ではあるが。
