特集 中国深部から。 庶民は?

中国深部2
2014年9月23日 ニューズウィーク
中国深部1
2014年9月23日 ニューズウィーク

緊急AIIBに続いて、中国社会のレポートです。ご存知のように中国政府のネット検閲はさらに厳しくなってきてます。そういう中で一定の人間関係を中国国内で構築してきた人の証言は大きな価値があると思いますので、以下、知人のスカイプに残された会話記録からまとめたレポートをお読みください。

例の知人は、中国人の資本家、党員、役人などを悪し様に言う反面、庶民、農

民、職人などについては決して悪く言いません。

後者はおとなし過ぎるほど大人しく、上司はもちろん奥さんにも頭が上がらず、

一人っ子政策のせいで子供にも甘い。

こういう人たちは、知り合いが困窮してれば

寝食だけは提供してくれるので、中国で餓死するのは難しいと言っていました。

一方で覇気はないので、絶対に日本と戦争など、

出来ないだろうとも言ってました。

 

仕事でも職人はなかなか腕がよく、特に建築関係では

機械に慣れてしまった日本人より、達者な人が多いそうです。

でもそういう職人がいきなり手抜きやゴマ化しをする。

それで、言い訳にもなってないような下手な言い逃れをヌケヌケとする。

中国と付き合いのある日本人は、ここで怒るか失望するのですが、

そういうケースをよく調べると、経営者の指示であることが

ほとんどだそうです。中国では技術者の地位は極めて低く、

経営者に反論するなど思いもよらない。

そもそもどんなことであれ、「ノー」を言えないので、

無理難題を引き受けてしまって、結局できなくて、

下手な言い訳をすることになる場合もあるようです。

 

このへんのことを知人は、中国人の「想」と言ってました。

無理難題を言われたら、実現の難しさに目を向けず、

出来たらいいのになという一種の空想に走り、

それ以上の葛藤から逃避してしまうのだと。

そう思うと、なかなか悲しいものがあります。

 

また、本人のエピソードですが、上海の空港に着き、

目的地行きのバスのキップを買おうとすると、

安く売るというダフ屋が声をかけてきたそうです。

彼はそれを買ったのですが、案の定、おかしなところで

降ろされてしまったそうです。これは運転手と組んだ

詐欺なのですが、身ぐるみはがれてブッスリやられなくて

よかったですねというと、それは絶対にないのだと言いました。

公共交通の運転手がグルというのはとんでもない話ですが

運転手もまた、地元のヤクザに強く言われるとノーが言えない。

でも、あくまで「ニセキップを売りつける」ところまでの詐欺なので

それ以上、乱暴なことはしない。それが中国人なのだそうです。

 

良くも悪くも悲しくも、口だけの国民で、内面は至って弱い。

どんなに平和ボケしてても、日本人のほうがずっと猛々しいらしいです