出だしの5行はこうだ。(谷川俊太郎選 茨木のり子詩集 岩波文庫 256p)

人間には行方不明の時間が必要です

なぜかはわからないけれど

そんなふうに囁くものがあるのです

三十分であれ 一時間であれ

ポワンと一人なにものからも離れて

うたたねにしろ

瞑想にしろ

不埒なことをいたすにしろ

GPSや携帯でいつでも自分の所在地が明示されたり、呼ばれる昨今、『うるさいな、ひとりにしてくれよ』と思う人も多いはず。『いま、どこにいるの?誰といるの?』生死に関わる連絡ならまだしも便利さを悪用する寂しい人たち。行方不明の時間で実は自分自身を発見することが多い。好奇心もわいてくる。長い行方不明は事件になるけれど短い時間なら楽しいものだ。通勤時間も行方不明の時間にも思えてくる。帰宅までは謎の時間だ。パチンコするのもよし本屋やCD、立ち飲みやで一杯もいい。毎日行方不明の時間をつくりたいものだ。帰宅電車の中、適当な距離をとってたくさんの行方不明者が乗っている。その昔、デートをしていたとき、別れるとき寂しいというより「一人になれてほっとした瞬間」ってなかったろうか?


それにしても一人になるのはむつかしい。なぜ一人が大事かと言うと「自分で考える」「自分の手を動かす」「溜息をついたり」「あくびをしたり」「死んだ親父やおふくろのことを考えたり」「あいつにまずい発言をして、あれってパワハラにならないか」「あいつ50歳目前で営業職を辞めて次にどうしようとしているんだろうか」。身近な本を読んでいると1時間は過ぎていくがほとんど夜中の時間だ。昼間にもこういう時間がたくさん欲しいものだ。

  1. ヘターリスト。

    オフイスの掲示板に行き先を書いて出かけますが、その通りには行動しない事が殆どです。携帯のGPS機能などを使っている場合には出来ない行動ですね。クルマでの移動ばかりですからドライブレコーダーなど付ければ行動は丸見えになりますから未だに付けていません。事故の時やあおり運転に逢ったら?なんても考えますが、先ずは出来る限り安全運転を自分に言い聞かせてはいますが、対クルマとの交通事故は避けられませんね。今年の2月に交通事故を起こした時に現場に呼んだ警察官も「ドライブレコーダーついていないんですね?」と。自分が悪いので相手の怪我が無い事を確認して100:0で保険会社に連絡しました。警察にも双方とも怪我が無い事を伝え簡単に事故処理しました。私の事故は誰にも言っていませんがクルマのダメージが大きかったので代車のレンタカーを見て家族にはすぐバレてしまいました。そんな事が有っても未だにドラレコは付けて居ません。家内もスマホでGPSをと言いますが、これも頑なに断っています。もし毎日四六時中見張られて暮らすなど死んだ方がマシですからね。

    • 営業先を書いたり、帰社したら営業日誌を書いてました。内容まで書きますから、それを読んだ上司がちくりちくり突っ込んできます。これにほぼ2時間は使っていたかもしれませんが。平和な時代でした。テキトーがまかりとおおるいい時代です。生きやすい社会ともいえます。どこまでも追及、追いかける時代は、犯罪者と警察の関係のようで気味悪いです。ススキノ江戸城というソープで火事があり、そこから東京から出張してきたサラリーマンの焼死体が出てきました。行方不明の時間に起きた悲劇ですが、出張族には身につまされる話ですね。誰からも知られず、一人になりたいです。

  2. 家族からは昔から鉄砲玉と言われています。若い頃にはカメラマン仲間と3人で週末になると決まって喫茶店に集合して計画を練ります。つまり土曜・日曜にどこか遠くへ出かけようとの相談です。もちろん家には帰らずにそのまま車で相乗りして道東などへ向かいます。夜の出発ですから、眠くなったろテントを張って野宿です。目的地で写真撮影などして帰るのは月曜日の早朝です。その間、自宅には一切連絡はしませんでした。それでも罪悪感があってか自宅に入りづらさを3人で一緒に「ただいま!」と。3人で朝食をとって会社に出勤です。こんな状態が続いた数年間でしたが、或る日自宅に戻ると家内と子供二人が居ませんでした。愛想が尽きたのか?家出?実家は本州ですから真夜中に移動手段も無いし?と。フっと電話台に眼をやると白紙のメモ用紙がありました。そこで考えました。どこかに電話したに違いないと。よくよく見ると筆圧らしきものが残っていましたから鉛筆でこすってみると電話番号が現れました。そこに電話すると「〇〇旅館です」と。近くの旅館でした。迎えに行くと「どうしてわかったの?」と。迎えに行ったはずの自分も止まって家族全員で翌朝自宅に帰りました。鉄砲玉癖には結構応えたお灸でしたね。

    • 奥様とよく考えますね。旅館とは!私は妻の実家が隣町ですぐに帰れて便利でしたが。鉄砲玉まではいかないでブーメランで必ず帰宅するパターンを繰り返していましたが、同じ玉でも金属の玉をはじいていました。帰ると家族がいない恐怖はよく聞きますが、奥様が帰ると、子供と夫がいないパターンは少ないですね。流浪の民さん、いい人生送ってますね、うらやましい。私は臆病なので面倒くさがりなんで、移動するのが苦手かも。

  3. 考えてみれば今や車には既にGPSが搭載されていてナビゲーションシステムで現在地の位置情報や目的地までの誘導に役立っていますね。少し昔には地図帳が必須でしたが、今やナビはスマホでも見る事が出来ます。本州などに行った時にはレンタカーを借りて知らない目的地までナビが誘導をしてくれるので大変助かります。それにクルマのGPSはメーカーに直結でSOSボタンなどを押せば向こうから電話で「どうしましたか?」と問い合わせが来ます。以前にルームライトスィッチと間違えてSOSボタンを押してしまった事があり、メーカーからの電話に驚いた事があります。建設機械なども盗難防止の為や、稼働実績調査の為にGPSと携帯電波を活用しています。つまり知らないうちに我々は、既にGPSで監視されているようです。

    • スマホを無くしてもGPSで探せるし、アメリカでは性犯罪者にGPSを埋め込みます。再犯可能性高いですから。日本の政治家は全員GPS必須ですね。誰と何分会ったまで記録されます。それより声を録音できれば筒抜け。中国もロンドンも監視カメラだらけです。監視する人を監視しないと会計課の横領が見つからないし、警察や検察庁の不正も発見できない。小さな虫を兵器にする開発が進められています。虫にカメラと録音装置を付けて、天井に這わせておけば秘密はなくなります。ただし、それを誰がみて判断するかが一番の問題。すぐにつぶせますから。権力構造ぃていつもこうなんだ。

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