「世界」(2021年7月号)で「スマホ社会とメンタルヘルス」の論文(岡安孝弘)同著130p。総務省情報通信政策研究所の調査で、インターネットの利用時間が10代20代で平均170分、テレビ視聴時間の2倍になっている。多くはTwitter,Instagram,YouTube,TikTok.。オンラインゲームをしたり、動画投稿したり、メールの返信、最近では無料漫画閲覧も多い気がする。高校生だけを調べると約四分の一が5時間以上インターネットを利用していることも報告されていると書かれていた。

この論文はインターネット依存について、臨床心理の領域で言われている「インターネットの使用に対する強い欲求のために、インターネットの長時間の使用を制御できず、心理社会的機能の低下をもたらす行動パターン」が書かれてあったので列記してみる。私もとっくにYou Tube中毒になっている。文化講座なら5時間は見ている。

1)とらわれ・・・インターネットのことが常に頭から離れない

2)コントロール欠如・・・やめようと思ってもやめられない

3)離脱症状・・・インターネットにアクセスできないと怒りやイライラ、抑うつなどのネガティブ感情が生じる

4)耐性・・・より優れたハードウェアやソフトウェア、より長時間の使用でないと満足できない

5)虚言・・・インターネットの長時間使用を隠すために嘘をつく

2008年にiphonが発売されてから10年超えて高齢世代を除けばほぼ全員がスマホを持ってる時代に入った。私の孫も小学校3年からスマホを持っている。授業でもタブロイドでオリジナルゲームを作って遊んでいるから、このままでいくと使用時間がもっと増えるだろうと予想される。

特に(3)の離脱症状を何度も体験している私なのでよくわかる。いまでは回復するまで数日なら平気で待てる。私は主としてパソコン機器でインターネットを周遊するので、スマホの必要性は感じないが。居間にi-padを置いておけば孫の写真は届く。

新型コロナウィルスで、自宅に籠る、または他人との距離を取りながら暮らす時間が増えて、スマホ依存の時間が増えるのはやむおえないし、大事なニュースも飛び込んでくるから常時、受信OKにしておく気持ちもわかる。そして、文字を打ち込むスピードも速い。目の疲労とメールに身構える肩の凝り、スマホが主人で私が奴隷みたいな感覚にならなければ、そこから新しい発想やアイディアが生まれてくるかもしれない。知り合いの弁護士が「スマホがないと全く仕事ができない」と言っていた。もちろん「固定のパソコンと同じ情報入れてあるけど。スマホ故障でも仕事に支障のないようにしないと」と言っていた。六法全書やこれまでの全国の裁判所の判決結果もスマホで解読していた。いたってクールで論理的な話をする弁護士。スマホ依存でもここまでくると拍手するしかない。

メンタルヘルスに問題があるとしたら、むしろ現在の雇用形態大幅に変更して給与を上げる、物価高を止める、生身の男女交際推奨、家庭の親子の会話増やすきっかけ、シングルマザーの生活向上策など、物理的な底上げをすることに政策とお金を使う。ライフラインの水道・ガス・電気を無料にするだけで生活の向上は計り知れない。ライフラインに携わる社員は全員公務員にする政策だ。生き続ける基本の基本だ。

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