きょうは第46回本のリサイクル市(5月26日)
1年に2回開催する、本のリサイクル市の日です。午前10時から午後2時まで。無料本から10円からいろいろある。マンガや児童書、単行本、文庫本、新書、美術や趣味や実益書まで5000冊は並べられる。ボランティア18人(男7人、女11人)によって運営されている。黄色いエプロンの会という。毎週火曜日と金曜日、朝の10時から12時まで作業をする。出るも休むも誰に連絡することもない自由さがある。集まる本が多ければ、その日に処理や分類をしなくても次回に残せばいい。イベント日だけ手伝ってくれる人たちがさらに10人以上いる。
図書館の玄関に白いリサイクルBOXが置かれている。
市民は不要な本をこのBOXに入れる。CDやDVDも捨てられている。2年前に宗教書が山のように捨てられてあった。英語やドイツ語の本もあり、教会の書棚を全部こちらに持ってきた気がした。これには参った。隣町のプロテスタント教会が閉鎖するに伴い、リサイクルBOXに本人と娘さんで持ってきたらしい。宗教本はすべて廃棄にするという原則で廃棄本コーナーへ積み上げるしかない。宗教本はどれも図体がでかくて重い、指先がやられてしまう。カールバルト神学など学者の個人全集が多かったのも特徴で、同じ宗派の人へ贈呈しても良かったのではと思った。毎週、積み上げられている宗教書を見て具合が悪くなった、いつまで捨て続けるのだろうか?プロテスタントの教理は「聖書に還れ」であったけど、こんなに文字の山に埋もれて信仰心はどこにいくんだろうか?
ボランティアに出て、最初にするのがこのBOXをがらがら倉庫まで移動させ、本を箱の中から出すこと。文学全集を捨てる人もいればマンガ全巻、趣味の雑誌1年分も入っている。文庫本や単行本も捨てられているがいろいろだ。自分の趣味や好きな作家や学者の本があればもらってゆく。10円や20円で買える特権がボランティアにある。新刊が捨てられているときもあるし、手塚治虫や白土三平の漫画も頻度は少ないが出てくる。掘り出し物だ。最近の発見は井上ひさしさんの「ひょっこりひょうたんじま」のシナリオ全13巻(筑摩文庫)。全冊で売るかバラで売るか迷っている。ほぼ20円の定価で売っているコーナーを担当している私だ。
最初にBOXから出したときは、こんな感じです。そして冊数を数えることから作業開始。半年間で約9000冊から1万冊が、BOXに捨てられる。恵庭の人口は7万人。この活動が22年間続いているとはすごいね。川崎に住む兄がよく通う図書館で、リサイクル本について司書に聞いてみた。「個人の寄贈本含めて数々の問い合わせがありますが、キリがありませんのでお断りしています。自分で処理してください」損害保険会社に勤務していた友人に聞くと「会社のOBで蔵書家がいて、会社の図書室に寄贈したい」と言われたが断ったと言っていた。
図書館後ろに倉庫があって、この中にも大量の本があって、イベント当日、並べられる。肉体労働だ。
話変わって哲学者立花隆さんの猫ビルにあった数万冊の本はすべて神田の古書屋さんへもっていってもらったと言っていた。持ち主亡くなると本は漂流する。
アドマン。
読書家の貴殿にとっては絶好のボランティア活動ですね。書の値打ちが分からない人達や単なる飾りとして購入した人達など様々なのでしょうが、捨てる者あれば拾う者ありですから、無条件で廃棄するよりはワンクッション置くリサイクル市で精査してから処分するのが良い方法ですね。ただ、書籍は固まれば重量物ですから腰をやられない様に十分お気をつけください。
seto
もう腰と腕がやられています。指先も。特に鼻のアレルギーや目が古紙のホコリでやらえています。毎回、目薬指しています。美術や特殊本に値段をつけるのが楽しいです。お客さんとのやりとりで種民の本を全巻買ってもらえた時は「営業しているな」と渥美清のバナナのたたき売りになります。半分、ホラですね。ああまたこの男きたか?地図探しおじさんもやってくる予定。絵画のところ、茶道具・俳句に来る人も上品な人も多くて、詳しくもない茶やソバや短歌や俳句、狂言や能の話もします。それだけで売り上げ変わるんです。香具師の一日が始まります。8時30分集合。