私の住む街は、食品工場が多いから深夜稼働の3交代制の勤務も多い。私もどこかで働こうとハローワークなり、毎日、流れる求人情報を見ていると、フリーペーパーの求人数は凄い。特に、観光産業やパン製造や冷凍食品、おかずづくり、コンビニに並べられるオニギリ、また介護施設の職員や新千歳空港の販売員、レンタカー屋さん、ホテルの清掃・ベッドメイク、そして農業の手伝い。体力さえあれば小遣い稼ぎには事欠かないが、高い給与をもらうには程遠い待遇だ。
スーパーももちろん人手不足。企業は悲鳴を上げている。隣町の温室トマト栽培補助へ応募のため電話をかけると「60歳以下でないとダメだと本社から言われている」のでNGだった。一方、天気の良い日は朝から芝ゴルフに精を出す60代も多い。「あんなに体力があるならまだ働けるのに」と思うが、余計なお世話かもしれない。
トラックの運転手不足も深刻だ。ネットで買い物をするから、トラック走り回っているが、実は30%は不在で、再配達になるケースが多い。時間指定でお客さんに行ってもいない。だから必ず携帯をかけてロスを少なくするのだが減らない。消費者の神様化は続いている。ネット社会は道路を混雑させる。スーパーやコンビニもお寿司もピザも釜飯もモスバーガーも1000円以上なら配達だ。老人のための移動風呂もやってくる。
それで、先日、道会議員へメールを入れて「トラック運転手を増やすために、補助金を出して資格を取らせる施策をしてはどうか」と打診したら、熱のない秘書からの返事。選挙が第一でこころここにあらずだ。貧困から抜け出せない体力のある若者が多い中、この分野は穴かもしれない。長距離になると海を越えて、フェリーに乗り、北海道の食材を本州へ運ぶ。佐川急便もクロネコヤマトも街中を女性が働いている。大変な肉体作業で駐車禁止区域が多いから、荷物(封筒)を小分けして積み替える作業も増えている。
年収の安い若者に暮らしの未来を作ってあげるのも現役を引いた自分たち世代の義務であるから、大型免許取得費用を国が負担する予算くらい安いものである。それによって、運送会社や荷を頼む人、少しでも高い給与を望む若者たち、少子化で経営が危ぶまれる自動車学校、すべてに利益が回ることになるのではないか。生活の基盤を作れないと結婚へは踏み込めない。
「ワーキングプア死亡宣告」(晋遊舎 ブラック新書)を読みながら、ひとつの解決策としてあるのではないかと思う。別に国の補助金ではなくて、各都道府県でできることではないかと思う。すぐに効果の出る施策と思う。食品の流通会社で働く息子にシングルマザーの逞しい運転手がいることを聞いた。そんなことがヒントになった。

