6月2日の「視聴率って作為では?」へ的確な返信が送られてきたので、紹介します。ニールセンについても詳細な分析がされてます。お読みください。
ニールセンが今年から日本でも、ネット視聴率の調査・分析サービスを始めました。
http://www.netratings.co.jp/solution/audience.html#
これは、インターネットやスマホでの視聴率を提供サービスで、現行のビデオリサーチによる視聴率調査とは、いくつかの点で大きな違いがあります。
1.サンプル数がケタ違い
まだまだ番組はテレビで見る人のほうが多いとはいうものの、その調査のためにビデオリサートが設置しているモニタリング装置の数は、首都圏でわずか600台。この場合、例えば視聴率10%の時、プラスマイナス2.4%の誤差があります。
これに対してネット視聴率は、調査方法はわかりませんが、下手をするとすべて=全量調査です。そこまで行かないにしても、わずか600ということはあり得ません。誤差もへったくれもない、リアルタイムのビッグデータです。家庭用テレビの視聴ではないものの、広告主にとっては、要はその広告をどれだけ見たかが正確に分かるほうが重要です。
2.視聴者のプロフィールや購買行動も同時にわかる
例えば、視聴者の性別や年令、居住地域はもちろん、そのコマーシャルを見てすぐスマホで検索し、どのサイトを見て、結局買ったか買わなかったか、という直接的なアクションまでわかるのが、デジタル視聴率調査です。これはホームページを持っていて、アクセス解析をしている人なら、その有用性がすぐわかると思います。600台の計測器を設置した世帯のプロフィールさえ発表されない従来の視聴率調査とは、その有用性がまるで違います。これに比べれば、1個のパーセントの数字だけを頼りにメディアミックスを決定し、予算を投入し、販売体制をとるなど、ただのバクチに思えてくるはずです。
3ネット視聴も、提供されるサービスも増え続ける
テレビ離れと言われていますが、ネット視聴は確実に増え続けています。番組も飽きられているなどの意見がありますが、これはあくまでコンテンツの内容によるでしょう。でもテレビでの視聴は、今後ますます減ることだけは間違いありません。しかも、調査機器から得られるデータは、増えません。どうしてもやるとしたら、視聴中の家族の様子をことごとく記録して収集することくらいですが...
ネット視聴率調査が提供するサービスは、まだ始まったばかり。おそらくこれからもっと多くの、便利で詳細な分析サービスが提供されるでしょう。
ニールセンが視聴率調査から撤退してから15年。万全の体制で、リベンジに舞い戻ったわけですが、勝負は見えていると思います。この「万全の体制」こそ、この15年間で日本のメディアや広告会社が本当は行わなければならなかったこと、そのものだと思います。
さらに追加の原稿が届きました。きょうは土曜日なのでゆっくりお読みください。
ニールセンのサービスに関して、手法が不明だったので
サイトを読んでみました。
するとごく単純に、「PCやスマホを、従来の視聴率測定器の代りに使う」
というものでした。これはなるほどと思いました。
このサービスでは、ネット視聴だけでなく、視聴者のネット上での行動すべてを
包括した情報を提供するとあります。
ただ、プライバシーに抵触せずに、その手の情報を集めるのは
さすがに困難です。これについてはGoogleがずっと先行していて
世界中のサイトの広告バナーから、膨大なアクセス情報を収集し、
個人情報に触れることなく、いわば情況証拠だけを綿密に集めるような手法で、
消費者の行動を分析しています。が、ニールセンがそこまで行ってるとは
思えなかったのです。
ニールセンでは、まず自社でリストアップした対象者に直接、PCやモバイル端
末の使用履歴を記録するアプリケーションをインストールしてもらうよう依頼
し、契約を結びます。これは従来の視聴率測定器を家庭に設置するのと同じよう
なものです。更にネットからも、契約者を募るようです。
この方法なら従来の測定器に比べ、コストがかからず、より多くのサンプルを収
集できます。また、アプリケーションをバージョンアップするだけで、新しい調
査項目を追加し、新サービスを提供することも出来ます。
これはビデオリサーチ社にとって脅威であることは間違いありませんが、大きな
ヒントでもあります。測定器の増設などに比べ、はるかにコストが少なくて済み
ますから、二番煎じと言われようと、同様の事業をすぐさま始めるべきでしょ
う。でないと従来の視聴率データを、参考データとしてニールセンに売るだけの
事業になってしまいます。
また、今後その他の調査会社も、アプリをインストールするだけで膨大な数のサ
ンプルが手に入るこの手法を参考にしてくるでしょう。一般企業さえ、自社顧客
に対して一種のデジタル空間の囲い込みをできるようになるかもしれません。少
なくともテレビ局は、視聴者に文章を書かせる現在の番組モニターの手法を、考
えなおさなければならないと思います。


これまでの視聴率調査機関のニールセンもビデオリサーチも知ってはいますが、広告環境も時代が変ったと言う事でしょうね。マスメディアもTVとラジオと新聞の時代から、当時はマルチメディアなどと言っていたインターネットが加わり、TVは多チャンネル化が進み、モバイルであらゆる事が可能になった現代では何処にいても何時でも情報が得られるし発信もできるので携帯端末さえあればTVもラジオも新聞も無くても大丈夫と言う訳です。しかもインターネットはどのメディアよりもスピーディに情報伝達してくれる。こんな時代に合わせた調査方法となればスピーディにリアルタイムに確実なものが求められるのは当然でしょう。それには大量のデータを集積と同時に分析処理能力の或るスーパーコンピュータが活躍する世界で、これまで数台のTVに取り付けられていたモニター機械などでは役に立ちませんし、世界中の配信網を持つような最大手ネット企業との協力関係がなければ対応不可能でしょう。これまでの視聴率調査が無意味化しつつある背景には、今やTVや新聞を余り見ない時代と言うより、一家団欒のリビングでTVを囲み時間を共有していた昭和の理想的家庭スタイルから生活様式も変わり、インターネットを全員で見る訳も無くそれぞれが自分だけの時間を過ごすようになったからでしょう。視聴率調査の方法にも変革期が来たと言う事を僕達広告に携わる者も再認識すべきだと思う。