養豚業の現場から(約6000頭を肥育)その1
養豚を営む知人のコメントです。(北海道の石炭事故の記事に関連して)
豚屋です
ご無沙汰いたしております。
夕張や地元に元炭鉱があり、林業も盛んだった地に住んでいて、なおかつ建設業からの転業者として思うこと・・・
北海道はすべて国策による産業に依存してきたということです。
国のエネルギーを支えてきた石炭、戦後復興を支えてきた木材供給地としての林業、そして、北海道開拓から、国策が海外輸入品に負け始め石炭産業・林業社を国が公共事業へ導きながらも、それすらもう限界となってしまいました。
もう国には頼らない。
そんな決意で、転業したのをふと思い出します。
(注*HACCP(ハサップ)とは。↓)
この春に、HACCPを取得しました。
その発表会を帯広でさせられましたが、そこで最後に言ったのは、HACCPは何一つ、会社や生産物の品質を担保してない。
ISOを持っている、世界に冠たる自動車会社が法に反する検査をし、燃費データや排ガスデータの改ざん、大手ゼネコンが杭の長さケチってマンション傾き、日本の老舗の鉄鋼会社が製品の規格偽って、世界一のエアバックメーカーが一瞬にして破産に追いやられた・・・
ISOもHACCPも消費者にはまったく関係のない資格であり、すべては正直に、助けてもらってありがとう。間違ったらごめんなさい。
それが信用と信頼を築く唯一の方法ではないかと講和してきましたが、思いのほか反響ありました。
もういい加減、アメリカの作った台本に従い、自国民に我慢を強いる仕事しかしない政治家や官僚には辞めてもらいたい・・・
そんな気持ちでおります。
信頼度。
小さな話ですが、前職の会社ではPマークを取得していました。個人情報保護法です。そこで東京本部からの通達で、Pマークを取得していない会社とは取引するなと言ってきました。ところが当時、北海道でPマークを取得している会社は一部に限られていました。例えば、クライアントから名刺の制作を依頼された時、制作は社内でできますが、印刷は外注していました。名刺の印刷が、早くて安くて得意な会社は大手印刷会社では無く町工場でした。彼らの技術は決して低くは無く製品に問題はありませんでした。これを大手印刷会社に依頼すれば、余りにも小さな仕事で営業マンも有難くない仕事なのかスピードも価格も町工場の比ではありませんでした。発注側も受注側もギクシャクしてクライアントの要望である「速く・安く・きれいに」を満たせませんでした。それに、小さな仕事でも個人情報と言う訳で原稿データの受け渡しや完成品の受け渡しに一々書類を作成して何時いつ誰々が何時何分に受け渡ししたなどと捺印したり手間が倍増しました。当然作業効率は悪く小さな利益が吹っ飛んでしまいました。実は、受け手側の大手印刷会社にしても自社内で印刷している訳ではなく、結局小物はPマークも取得していない町工場に外注しているのです。このように表向きだけ、形式を踏むことで責任回避をしようとする意味の無いシステムが今でも行われています。僕も東京の虎ノ門の或る機関にお願いして、ISOの走りの時代に全道の建設関係者を集めて商工会議所大ホールでセミナーを開催した事がありましたが、当時は厳格な国際基準を満たす完璧なシステムと、うたっていましたから、近年の不祥事が起きるなど予測もつきませんでしたね。基準とか法とかを作れば、それを何とか潜り抜けようと考える発想は、企業の規模に関係なく、そこに働く人間の人格・資質の問題でしょうね。あらゆる現場や、町工場の職人さんの方が信頼が置けますね。
seto
Pマーク取得に年間100万円を使い、わざわざ東京の業者を呼び、玄関を外から見えないようにして大金(利益)を使い
ました。その後、会社の金の横領事件が発生。現在、バイトをしている会社はなんのマークも取らず、不正会計ゼロです。職人
集団です。
時代に追い越されないように。
異業種への転職はかなりの決心が必要だったでしょうね。僕などは同じような業界を転々として、現在まで来ましたので、大変さは比べようもありません。サラリーマンは安定した暮らしができると考えた時期もありましたが、倒産の憂き目に遭ったりしますと、どんなに大きな会社だろうが一生身を置くところではないと考え自立しました。サラリーマンの生活保障の約束は入社時のみで、後は成り行き任せです。何時どうなるかは経営次第ですから自分ではどうしょうも有りません。自立すればしたで暮らしの安定など他人任せにはできませんから全ては自分の責任において物事を決めて行かなければなりませんね。でも、そこに魅力もありますね。時代変化のスピードも速く、のんびりはしていられませんが、ひとつづつ誠実に、確実にクリアしながら時代について行きたいものです。
seto
一寸先は闇ですが、光もときどき差すこともあるので、最近は春めいた気候もあって希望やら生きていることの奇跡や
、そんなこと考えてます。3.11ですかね。
現代版鎖国。
20数年勤めた大阪本社の企業の倒産で、中心部に事務所を借りてナケナシの330万円を資本金に、有限会社の登記を済ませて独立した時の事です。或る日、取引先で、東京本社の或る会社の札幌支店に訪問した時のこと、突然!「本社から、株式会社以外とは取引できないようになりました」と言われました。何が何だか意味が判りませんでしたが、そんな訳でそれまでの努力も水の泡と化してしまいました。今でこそ株式会社は簡単にできるのですが、当時は最低でも1,000万円無ければ株式会社にはなれませんでした。独立するタイミングとして、時代が悪かったのか?今、冷静に考えれば、現在も有限会社として大きな取引をしている大会社もある訳です。会社も国も世界中が規則を作りたがります。自分自身や自社や自国の保身が理由なのでしょうが、まるで現代版鎖国のようですね。一定の基準以外のところとは取引しないビジネスは一見正しいようで、多くの欠点もありそうですね。
seto
囲わないと落ち着かない人間の性かもしれません。事務所のビルの四方の壁や自宅の屋根や国や学校や家庭やあれこれ。
裸で世界に名も無く所属無く飛び出せることができれば最強ですが、これからそういう若者が急増するような気もします。
そこから新しいビジネスが立ち上がると思いますよ。
信用と信頼と共生。
信用を得るには日々の努力が必要ですよね。信頼を勝ち取るには携わる人の資質が問われますね。信用と信頼を兼ね備えるにはブレない方針や製品で示す事でしょうね。努力も資質も外見だけでは判断できません。しかしそれは時々内面から自然に現れるものですね。あの人の仕事は、あの会社の製品や提案は、あの商品は間違いないと太鼓判を押されるまでになれば、努力も資質も、初めて認められたことになるのでしょうね。そして、そんな人や企業の周りには、志を同じくする同士や、共生しあう環境が整っていくのだと思いますね。
seto
10年20年かけて作り上げた信頼もある事件やささいなことでガラガラ崩れます。回復できればいいのですが、すべて
相手のあること。私も誰かにどこかの会社に、信頼を失うことをしていないか・・・自信がありません。