7月5日の朝日新聞タブロイド『GLOVE』の特集が『監視』であった。ケニヤ、シンガポール、中国で街中にあふれる監視カメラについて市民へ感想を記者が聞いいていたが、テロや犯罪を防止するのに役立っている、たえず見られていると思えば悪さをしないという感想で自分が考える思想性や自由さという考えがなかったのにはショックを受けた。中国では2億台の監視カメラが作動している。

1984

街中、監視カメラだ。このブログだって、私の出すメールだって、読もうと思えば、どこでも強権力があれば、読める(危険思想はないとは思うが)。「グーグルなどが、全人類の電子メールやプラウザ閲覧履歴、スマホ保有者の位置情報などを盗み見することを米当局(NSAなど)に許可している。もしくはグーグル自身が諜報機関として機能していることも含め、全人類の活動全体が米国や自国の当局によって監視される状況が強まっている」(田中宇 配信ブログ 4月23日)。

それに、この監視カメラの普及だ。異常なまでの設置台数だ。それによってATMで金を下している人の顔とか、スピード違反の車を捕まえるオービスとか、コンビニのカメラに映った犯罪者や行方不明者の動向とかで、活躍することはあるにしろ、しかし、エレベーターの中も、企業の中も、監視している人の監視も含めて、「ちょっと待ってほしい」と思うのは私だけだろうか?どこまでこの監視社会は進むのか、どこかでブレーキをかけないと生きてる人間の神経がおかしくならないか?

たとえばアマゾンである本を購入すると、「その本を読んでる人は、次のような本も購入してます」とか、60代の男のブログなら「まだあなたも元気に」で精力剤の広告が入ってきたり,夏休みのリゾートホテルを探してあちこちホームページを見ていると、そこのホテルの広告がどんどん入ってきたり、「機械に先を読まれている不快感」「ロボットにその人の傾向が読まれて(価値観が決めつけられる)気味悪さ」を体験していないだろうか?

これは、広告の世界では「マーケッティング」で消費者の行動傾向を分析して、次の消費へ向かわせる常套の手段で、自分もかつてそこの片隅にいたのだが、半年、その世界を離れて、普通の人々の仲間入りをすると、不愉快なマーケッターっているのだな?と思う。さらに加えて、EC中心に現金扱いを減らして、支払いを電子化して、誰が幾ら何のために払ったかを可視化して、テロや麻薬、武器の購入なりを事前に阻止する動きもある。世界中で現金は持たず、カード(電子化)して、本人の口座の残高も丸見えだ。

秘密やプライバシーはこのままいくとなくなってしまう世界だ。それ以上に困るのが政治や思想の世界で、有名なアメリカのマッカーシズム(赤狩り)では、「日本における近代国家の成立」を書いた軽井沢生まれで知日家のカナダの外交官ハーバート・ノーマンを1957年、カイロのホテルからダイビングさせた。相手を決めつけたり、自由な思想世界を監視し、時の政府のイデオロギーで裁く思考回路を断ち切らないと、とんでもない世界、50年前に書かれたジョージ・オーエル「1984」の世界が現れて、屋根を突き破って「思想警察」がやってこないとも限らない。

  1. 確かに監視されていますね。衛星からの監視も含めれば、その辺で立ちションでもしょうものなら、どこかの国のモニターに映されかねませんね。前々職の職場に刑事と名乗る革ジャンの男が現れ同僚の名前を言っていきなり靴底を見せて欲しいと。さすが名前と職場まで限定して来たのには驚きましたが、なんでもコンビニ経営者殺人事件の当日同時刻に同僚が会社のバンで通りかかったのだと。犯人の足跡と同僚の靴底の確認しに来たのだと。折しもその時、本社の社長が来札していたので、同僚は心あたりは無いにしろ戸惑っていました。また或る時は、お墓まいりに行くと、見知らぬ若い男性が私の車に近づいて来て「警察ですが、この辺りを車が通りませんでしたか?直ぐそこの駐車場で車上狙いがありました。ドライブレコーダーをい見せてください」と。「生憎ドラレコはついていません」とい言うと残念そうに立ち去りました。警察も今ではあらゆる監視カメラ頼りなんですね。昔の刑事の経験から来る直感とかはどうしたのでしょうね?。

    • 監視カメラ市場は、沸騰しています。衛星から我々の顔さえ認証できるんですから、地下に潜るか自宅から出ないに限ります。外に出ると認識されるんですからね。昔はカメラは世間でした。『おい、あいつ急いでどこへ行くんだ』とか監視されてました。落語の長屋がそうですが、都市に人人が集まると、結局、こういうことになります。1度、刑事が前の職場にやってきたことがあります、暴力団より怖い顔つきでした。その淡々としたドスのきいた声にもね。放火事件で使われた折込チラシを見に来たのですね。刑事は現場よりテレビドラマ刑事ものから学ぶのではないでしょうか。

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