新型コロナワクチン集団接種の手伝いをして1か月半が過ぎた。全市民7万人のうち5000回の接種を手伝いして、いろいろな年寄りを見てきた。75歳以上の人たちだけど。圧倒的に男のクレーマーが多い。学生や主婦も手伝いに参加しているから彼らにもキレル。

「接種が遅い」が一番、予定より30分~40分早く実施しているが、一度こうと思い込んだら絶対に意見を変えない。椅子から立ち上がってケンカ腰になる老人もいたから。危険を感じる。反論すると怒りのボルテージが上がる。「申し訳ございません」が怒りを鎮める黄金科白。玄関で消毒を1回した人が体育館の入り口で再度の消毒をする規則だが「玄関でしたのにする必要はない」と断固拒否する男もいた。接種後、「ここは解熱剤をくれないのか?クリニックでは3錠配っているぞ。」「そのために最低15分の経過観察があり、横に救急室を設けて看護師と医者もいます」といっても「解熱剤に固執する」。これも男。

最悪だったのが、ワクチン接種券紛失事件。接種券を受付で出して確認するのだが、受付は確認終えて、接種券を取り出した封筒に戻したのだが、玄関で大声で「受付が接種券を盗んだ!どういう教育を受付にしているんだ!」と怒鳴る。その声は体育館の中にいた私の老いた耳にまで届き、走って現場を見に行った。いかにもという男だった。世話係の女性が「かばんを調べてはいかがでしょうか」とアドバイスすると「人のかばんを調べる!プライバシー侵害もいいところだ」と怒鳴り、現場責任者が床に膝をついてしきりに謝っていたが、実は接種券はかばんの中にあった封筒から出てきた。最後にどうなったのか?きちんと自分の非礼を詫びたかどうか聞いていない。世話係が今度は落ち込んで「自分の説明の仕方が悪かったのかもしれない」と言ったので「それは100%ないよ」と接客のベテランを励ました。

さらに嫌らしいクレーム電話について、朝礼で言われることも多い。会場で立つ場合、手を後ろに組んではいけない、前で交差させるかそのまま垂らす。市民からクレームが来ていたと。高齢者は、椅子に座ると時間つぶしに活字を読んだり、スマホをいじる人は絶対的に少なく黙って座っているから、目だけがキョロキョロしている。そして観察して気に食わないところを探していると思ったほうがいい。濃厚観察対象としてお手伝い要員がいる。着ているシャツの色と髪染めの色の注意電話も多い。この辺は女性からだろうか。そして思うのは、好かれない老人はさらに激しいクレーマーになり得る、クレーマーをし続けると好かれない老人になる。そうならないためにはどうするか?彼らを他山の石として生きるしかないのか?自分もそうならないという保証はないからね。嫌われない老人の要諦は威張らないこと。全国の集団接種会場で、私が手伝っている、接種者からのクレームが今日も明日も発生しているだろう。しかし、ワクチン不足や連日、無料テレビでコロナのニュースで大不安を煽られてイライラ感で追い込められた老人たちにも同情ができるのも真実だ。しかし、目の前でがなるのだけは止めてほしい。

参考:7月7日現在 恵庭市 高齢者65歳以上20,539人中

   1回目接種16,087人(78.32%) 2回目接種7,084人(34.49%)

  1. 体力が無くなって病気の一つも持っていれば、達者なのは口だけですね。しかし、口は災いの元。考えもしないで思い付きだけで口に出せば、相手は傷つきますね。このような口だけ達者な高齢者だけを集めれば一体?どうなるのでしょうね。間違いなく喧嘩にはなるでしょうが、何せ体力は衰えていますから口喧嘩で終わるのでしょう。こちらに非も無いのに謝るのもしゃくですが、認知症手前の病気と考えれば、いたわるのも一つの方法かも知れませんね。「そうですね」「たいへんですね」「ごめんなさいね」の三言で大抵は収まりますから。

    • 口頭筋肉だけがピクピク動いてますが、怒る人の共通は顔の表情が幸せそうではないということ。まったく無表情で奥さんに書類を持たせて威張って椅子に座ったおじいちゃんがいました。奥さんが呼びかけても反応しません。接種のとき看護師に「痛い、痛い!」と叫び「俺に何をするんだ」と声を荒げていました。働き続ける意味は、誰かに必要とされている実感を持つことでしょうね。それがまったくなくなると、表情が消えます。奥さんも大変です。

  2. 可愛い年よりっていますね。いつも微笑んで優しい顔つきにはホッとしますね。そして自分もああ成りたいと思いますね。

    • ニコニコするのも長年の人生観がそうしたのでしょう。誰もがなりたい、しかし、なるのがむつかしいところです。若いときからそれは訓練しないといけないなあと思いますね。苦労は人並み以上にしているとは思いますがね。

  3. 年寄りは嫌われ者ですね。遅かれ早かれ皆んな同じように歳をとるのですが、若い時には分かりませんから年寄りを邪魔者扱いしがちです。しかし、年寄りに同情ばかりも出来ませんよ。何故なら良いお爺さん、良いお婆さんばかりでは無いからです。ボランティアで老人宅へ雪かきに行ったのは良いのですが、汗びっしょりで働いている私に向かって、窓から「まだ終わらないの?」とか言われましたね。そんな経験は何度も有ります。かと思えば、同じボランティアで冬の入りに外窓拭きに行った時には感謝されました。お隣に息子さん夫婦が住んでいながら構って貰えない老夫婦でしたね。時代も変わりました。

    • 私は老人から感謝はされた記憶はあんまりないですが、自分もじじいの入り口にいながら、じじいは好きではありません。自己嫌悪です。なので嫌われないよう、日々生きるしかありません。年老いた親にたいして孝行もできないで、息子失格でしたから、子供へ要求は何もできないと思いますね。

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