昨日の「ラッパ吹き」の記事にいいコメントが来たので掲載します。

高校時代に吹奏楽でラッパ(トランペットやコルネット)を吹いて居ました。敬老の日には体育館に集まった大勢のお年寄りたちを前に演奏するのです。吹奏楽の定番の双頭の鷲や威風堂々などアメリカのマーチを演奏しても拍手は少なく、軍艦マーチを演奏すると大拍手喝采でした。ラッパは確かに人を動かす道具かも知れません。夏まつりには市から依頼されて近所の高校や中学のバンドと一緒になって炎天下を演奏しながら行進しました。バンドの後ろには山車などが続きます。謝礼はアイスクリームだけでした。それよりも夏休みにそのメンバーで計画を立て、行った事も無い過疎地の分校を訪問しました。砂利道を砂埃を挙げて我々しか乗客のいないバスでした。楽器も大きなものは風呂敷にくるんで行きました。分校の先生には前もって電話で許可を貰っていました。相当の時間をかけて到着した分校の狭い講堂には何と子供たちだけでなく村人までが満員で待っていてくれ感動しました。楽器を間近に見た事も無い子供たちは大喜びで演奏の度に大拍手喝采でした。分校に1台しか無いオルガンをお借りして「赤とんぼ」の歌をみんなで一緒に歌ってお別れしました。帰りには子供たちがバスが見えなくなるまで何時までも手を振ってくれて居ました。バス代だけでしたが夫々の自費でやった演奏会でしたが、あの時の感動は、子供たちよりもむしろ我々の方が大きかったように思います。我々も高齢になってしまいましたが、彼ら彼女らも今ではすっかり高齢者の仲間入りをしているに違いありません。ラッパ吹きも少しはお役に立ったのでしょうか。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です