「普通の人になるのが一番難しい」（黒澤明）
黒澤明の言葉で、偶然、彼の娘さんの本を再読していたら、飛び込んできたのが「普通の人になるのが一番難しい」だ。娘さんの子供に黒澤明が「大きくなったら何になりたい」と聞くと「普通の人」と答えたとき「それが一番難しい」と黒澤明は呟いた。
相手より飛びぬけていると見せたり、人と違っているぞと自意識が強かったり、自己中心に保身で生きたり、利害だけで立ち回ったり、そういう生き方ではなくて「貧しい必要はないけど、名もなく清く美しくと昔なら言うのかな、本当にちゃんと生きてる人が普通だと言われる世の中がいい時代だ」。これに近い言葉で「なぜ、人間は幸せになろうとしないんだろう」とも語っている。映画を撮る意味も、誰でも皆人間は幸せになりたいのに、ちょっとした努力の怠り、ほんの少しの思い違い、もう一歩努力すれば共存共栄の道が開けるのに、愚かにも人間は弱いからそれができない。遠い昔から、人は権力やお金に目がくらみ馬鹿馬鹿しい行為を繰り返してきた。
「何だろう人間って、些細なことで不幸せになっているんだよ。それも自分からそうしている。自分が得することばかりにこだわって、セコセコセコセコしてる奴ばかりだ。なるようにしかならないんだ。人生一度だし、得ばっかりしたいってきりきり舞いするより、味わって生きたらいいのに」。
「普通の人になるのが一番難しい」のは、筆者の在籍した広告の世界が「違いを強調するＣＭの世界のコピーや現実離れの映像を氾濫させた」「教育現場での個性という言葉の独り歩き」「同じであることが嫌な心性を増やしてきた」など、現代に置き換えればたくさん要因が考えられる。
それは黒澤明の映画作りを支えている根幹「なぜ、人間は幸せになろうとしないんだ」ともつながる。博打で財産を蕩尽したり、一言謝れば済む話をその努力を省いたり、負けてたまるかとすでに負けているのにそれを認めなかったりして苦しんだり、身の丈を超えた高い不動産や車のローンで長い期間苦しんだりする。「愚かにも人間は弱いからそれができない」。
たぶん、そういう生き方を、お手本として大人が子供たちへ見せられれば、派手さはないけど、高級なレストランの食事はないが、ブランドは着れないけど、海外旅行へは行けないが「幸せに近いところに生きている」ような気がする。ある帰りの電車で「言葉遊びに嵩じる親子のゲラゲラ笑う声」を聞きながら、「これだね」と思った。「七足す十はいくつ？」と６歳くらいのお兄ちゃんが妹にクイズ「納豆！」と妹。帰宅電車の中はあちこちニコニコ顔だった。延々と数字と言葉遊びが続く。「静かにしなさい」とお母さん叱る。しかし止めない。そのうちお母さんも本気で笑い出したのである。乗客もね。こんな光景、筆者はしばらく見なかった。幸せが目の前にある。この家庭の雰囲気が電車の中で再現されていた。駅を降りた筆者も機嫌が良かった。
アドマン。
クルマの借金が後2年もあるうえに、自動車税に事業上の市民税・道民税の請求書類が札幌市中央税務事務所から大袈裟な大封筒で届きました。それにクルマと言えば丁度来月が車検で8年目ですから相当掛かるのではないかと？クルマも古くなれば修理費も嵩みますからね。しかし多動性の渡しにクルマが無ければ不便で、仕事にも差支えますからね。今月はイベントも有って何とか凌げるのではないかと思う反面、この先の情勢変化を先読みすると心配だらけで首が回らなくなってきました。こんな心配の無い世界に行って見たいですが、これも自分が蒔いた種ですから、何とか工夫するしか無いですね。しかし工夫と言ってもお金の問題だけは働き稼ぐしか方法も無く、乗りかけた舟はこぎ続けるしか無いでしょうね。普通の人になれるなら。今すぐにでもなりたいですね。昔の普通の家族みたいに、一緒に夕飯を食べ、リビングに集まり、お笑い番組のTVなど見ていた時代も懐かしいですね。
seto
税金税金。私も軽自動車税が来ました。６月末日に払います。車検もしなくてもいい箇所まで直されることがあって、いい思い出はありません。アドマンさん、ほんとよく働きます。もう感心することばかりです。昨日札幌へ出ました。たまにネクタイをして５か所ほど寄りました。「また働かない？」という会社の社長さんもいましたが、妻は猛反対。JRの通勤代だけもらえれば、私の自由は確保されます。都会は人を自由にする。私の住む町は情報も淀み、自衛隊の補助金と玉川組闊歩、市役所OBたちの自由度薄い保守性、奥さん方にまで蔓延している市風土。自由に発言、自由に生きる、自由に楽しくはないですね。札幌駅に降りるとほっとします。北広島市長も恵庭出身、恵庭を出て良かったです。
アドマン。
広告業界も今や自由がありません。モノが売れない為、予算縮小も有るのでしょうが、プロに任せられない人達ばかりになりました。私達はこれまで集客に力を入れて来ましたが、ネット時代に入り、すっかりネット信者が増殖。何でもネット頼みです。確かにマスメディアに比べれば安価に済むとか、社員などの素人さんにも作成してアップできると言うので、社員の女性辺りに任せっきりだったりします。今やイベント当日の来客数が激減しています。少し昔までは来客1名につき、1万円以上の告知広告を掛けました。会場費等は別ですが、今や告知広告費を削る事が当たり前になって来ました。案の定、来客は少ないですね。昨年3月に実施のホテルイベントなどでは来客が数十名で、さすがの私もサクラよろしく商談テーブルに一日中客の振りして座って居ましたからね。ロトでも大当たりしたら、思いっきり広告費に使いたいです。そんなストレスの日常ですね。我が家のカミさんも同じで『いつ仕事を辞めるの？』の連発です。辞めて普通の人に戻って一日中顔を突き合わせているのも苦痛でしょうね。普通の人には中々なれません。普通の愚痴ですね。
seto
自由はたぶん、一人になれる時間を増やせることでしょうね。広告は水ものでどこで効果があるかわかったものではありません。野菜の高いことといったらありません。大根が三分の一で１５０円。買うのやめました。日常生活が危機的な加計で節約がどんどん進んでいる気がします。昨日、富士メガネに寄りましたら、昔、円山店の売り上げが本店を超えたことがありましたが、いまもそうですか？と聞くと、実は今は発寒のイオン店がダントツだと。桑園のイオンに富士メガネないので、富裕層の桑園マンション組が来ている気配です。このあたりにＤＭやチラシを増やしてはいかがでしょうか？円山はたぶん高齢化ですね。