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旧北海道庁2階の一部

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仕事は外注先がないと進まない時代だ。一から十まで全部自己完結で仕事を終えられればそれにこしたことはない。始まりから終わりまで全部見える。子供の頃、包丁を研ぎに来た職人や傘直しを、面白いのでじっと見ていた。

研ぎ石に包丁のサビがついて、水でさっと落として繰り返す手さばき、仕事人。大根を切って納得がいかないと再度磨きはじめる。そして300円とか500円をもらう。キャラメル工場もパン工場も雪印乳業の本社も近くにあり、そこで誇りを持って働く人たちをたくさんみた。SLや気動車の修理の工場、鋳物工場もあってたくさんの職人が私の周りに住んでいた。

当時、私は大学2年までその街に住んでいたが、食品の異物混入トラブルや賞味期限過ぎによる廃棄とか気動車の修理ミスで事故が発生したとか聞いたことがない。働くプロがたくさんいたのかもしれない。未来へ夢(子供たちを自分が行けなかった上級の学校へ入れて、庭付きの家を退職金で買い、郊外へ住もうという夢)を持って、仕事をしていた。夢を持つ間、人は真剣に仕事をする。

恥ずかしくない仕事をするのが夢だという人もいるくらいプロ意識の高い人もいる。自己裁量の多い仕事ほど面白い。納得できない仕事なら受けない、辞める人もいる。夢を失い、楽に金を稼ぐことだけが第一優先価値になれば、仕事のプロ意識はグーンと失われる。

「図面通り、工事しなくてもいいよ、1本杭を打つだけで莫大な費用がかかるし、ずいぶん建設会社から値切られて発注を受けたのだから。それより完成日時が大切だよ。入居遅れるのが一番いけないことなんだ」。「あのトンカツの冷凍肉を廃棄処分だけど、異物あるといっていたが、見るとまだ食べれそうだ。捨てるのはもったいない。売って儲ければ、廃棄することでもらう金と肉を売る収入、これは原価ゼロ円だ。いい商売を見つけたよ」「軽井沢まで予定の高速道路を使うと数千円かかる、一般道を走って儲けを増やそう。運行計画はあくまで机上の話で、予定通り、現地に着けばいいのだから。このバスは赤字覚悟で引き受けざる負えないツアバスなんだ」。

この三つの話に共通しているのは、プロ意識(安全・安心・発注会社への誠実な納品行為)を失ってる仕事人たちの集団になってしまっていることだ。発注先も仕事の丸投げ、受注側も自己流にいかに儲けるか工夫して、利益拡大を狙う。両者の間に丁寧な信頼関係がそもそもあったのだろうかとも思える。値段だけの交渉、惰性的な廃棄物処理依頼、下請けイジメのゼネコン構造。「恣意的な改竄、恣意的な業務変更、恣意的なコース変更、運転手不足で不慣れな高齢者バイト・ドライバーの深夜運転業務強行」。

会社の経営者にも仕事のプロがいなくなって、何度も何度も同じ過ちを犯し続ける。この国危険です。

  1. フジテレビ問題がワイドショーでの今の定番になっていますね。他人の不幸ほど面白ネタは無いとばかりに、自分自身の事は棚に上げて烏合の衆に成りたがる者たちも、冷静な目で見ると哀れですね。この結末は当事者が辞めたり、関係する責任者たちの首のすげ替えでいつも通り幕を引き、すっかり入れ代わった組織の長が更に謝罪して心を改め新たな気持ちで再出発宣言をして、うやむやの内に無くなる、毎度のシナリオなのでしょうね。当時者たちは過去の者として忘れ去られ、本題から反れたところでの完結が常套手段ですね。但し、古い首脳陣の体質のままで例え再建出来たとしても安易なタレント起用による視聴率アップの目論見の番組編成や、提供クライアントと放送局との関係性の今後の見直しは他局にも及ぶでしょうし、それに広告会社の従来の有り方さえも問われることになるでしょうね。このような事は新しい時代の変わり目に起きて然るべき事故とも言えますね。それぞれの立場のプロとは緻密かつ正確な仕事ができる人達ですね。それに公共性を軸に置くならすべてに公平でなければいけませんね。見えない所での忖度や密約などがまかり通る時代は変えなければ同じ事の繰り返しになる事は必至ですね。

    • さっきまでフジテレビの記者会見を3時間ライブで見てました。途中で疲れてやめました。札幌のテレビ局も接待はすごいです、ハワイにゴルフ、オーストラリアへゴルフ、私は巨人戦の招待を受けました。韓国へキーセンツアも私は行かないがありました。キー局の接待やプロ野球やスポーツ関係へのパーティーへ女子アナを行かせる習慣はどこでもあったと思います。電通でもセクハラ・パワハラ、リクルート社内も男女関係ひどかったですよ。芸能関係はそれがコヤシだとばかりに、激しいところです。フジも新しく清水という存在感のない日枝が決めた社長が就任。日枝が辞める前にフジテレビはどこかに買収されるか倒産しますね。月9のドラマがあるそうで、スタッフ100人でつくるうち、フジ社員は10人外注が90人です。実際、90人の現場プロが番組を作っているかっこうです。1台の車をつくるときパーツを外注するシステムも似たりよったりですね。広告代理店もデザイナーやコピーは外注のプロにしてもらいますね。組織が大きくなると危険信号は遠くなり、大事件に発展します。見えないものも想像力や蟻の穴を発見できる勘を持ちたいものです。

  2. 昨日は或る写真スタジオを見に行きました。元はと言えば親友の社長が健在の頃には、通りがかりに寄ってお茶をご馳走して貰ったり、おしゃべりしたりしていたのですが、彼が8年前に胃がんで亡くなり経理事務の奥様と東京で修行後帰札のカメラマンの次女が引き継いでいたのですが、彼が亡くなってから足が向かなくなり、疎遠になっていたところ、或る日、スタジオのビルが取り壊され更地になっていたので、勝手に写真業界も不景気で廃業したに違いないと思い込んで居たのです。そんな時の彼女たちからの突然のメ―ルでした。何でも挨拶状を出したはずが私からの反応が無い為だったようです。それもその筈、私も事務所を移転登記したタイミングと重なったようで、しかも郵便配達転送の手続きもして居なかったからです。でもメ―ルアドレスを変更しなかったのがせめてもの救いでした。メールで場所を変えて再出発と知りホッとしました。が、スタジオの所在地を見て更に驚いたのはビル名がスタジオの名前に成っていた事です。これまでは賃貸ビルだったのに?ビルを一棟買ったのか?それも知りたくて訪問を決めました。当然ながら日曜日はスタジオも定休日ですから、メールで仕事をしていない日曜日に時間指定して頂いて伺った訳です。懐かしい再開でした。思った通り自社ビルでした。何でも元は医者の自宅としていた3階建てビルだったそうです。元の貸しビルの殆どを使って居たので立退料なども大分入ったそうで思い切ってビルごと買ったとの事、さすが経理畑の女社長です。1階部分はダンス・スタジオにテナント貸しして、スタジオは2階と3階でした。自然光も入る立派なスタジオに改装されて居ました。以前も普通のスタジオと違うところは料理をして食品の写真を専門に撮影する事が多かったので、スタッフも料理が出来る専属女性スタッフも数人いたのですが、今回も入れ替わりは有ったようですが同じ形態でした。撮影に使用する数々の食器類が壁一面の食器棚に収まって居ました。料理撮影に特化したスタジオも少なく、先代の社長の先見の明が花開いた感があります。大きな声では言えませんが男勝りの現代っ子の次女の跡継ぎもしっかりしていて作品など拝見しましたが、8年前に比べれば正に先代譲りの立派なプロフェッショナルに育っていました。スタッフの大半が女性と言う点も正に現代版の写真スタジオでした。いい仕事をしているようで安心しました。

    • 素晴らしい女性たちですね。食品の写真ですか?私もレストランのメニューづくりをしましたが、当時は現場へ行き、そこでつくってもらい鮮度を出すために料理に水を吹きかけましたね。奥さんと次女の組み合わせすごいです、ネットでもいい写真は高い需要があるので、HPでは特に印象深い写真が必要です。出来が良ければ何度も仕事を請け負えますから、昔より利用頻度あがりますね。目のつけどころいいです。料理はおいしく見えないとだめ。スマホで素人でも撮影できますが、シカシ、プロとは違うよとお店やスポンサー、広告代理店にもっともっと認知されて繁栄して欲しい会社です。メールアドレスが残っていて、つながったアドマンさん、ラッキーマンです。

  3. 言いそびれていましたが、それにも増して感心したのは東京仕込みの次女のプロカメラマンがいち早くドローンの操縦士の国家試験までも取得していた事です。勿論セスナ等での空撮の仕事もあるようですが、その際も飛行前にPCでシュミレーション画像をパイロットに見せてから実施するそうです。正に現代版のプロキャメラマンですね。仕事熱心さは負けず劣らず父親の血統でした。自分も含めて、男性たちもぼやぼやして居られない時代に成って来ましたね。亡くなった彼との知られざる思い出話や、成功者とはとても言えない昔風のジグザグ人生を今も歩き続けている私のとんでもないエピソード話に興味があるみたいでした。今度、通りかかったら、今度は仕事中の慌ただしいスタジオに、また立ち寄って見ようかと思いました。そして職人肌のプロ達が苦手な営業の手助けに成るかは別として得意先や印刷会社などを紹介してあげようか?などと思った次第です。

    • 昔気質と現代のデジタルが融合されているような次女さんですね。アドマンさんだけが知っているお父さんの話、向こうにとって興味しんしんですね。血のつながりを強く感じるかもしれませんね。得意先や印刷会社を紹介すると喜びますね。地方の観光に特化している知り合いの広告会社もあるので、こちらから紹介してもいいですよ。すでに知っているかもしれませんが。

  4. ぜひ、ご紹介してください。お相手次第でしょうから、果たしてご要望に叶うかはご本人同士の面談後のお話でしょうがね。

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