スターリンの北海道侵攻計画(1945年8月19日) シベリア鎮魂歌(立花隆から)

8月15日のポツダム宣言を日本が受諾したことで、連合軍はマッカーサーを司令官に決め、各国は彼の命令に服することを決めたことはご存じだとは思うが、ひとりソ連のスターリンだけは異を唱えて、北海道の北側半分(留萌から釧路を結ぶ線以北)と東北の北側、さらに東京を英米と半分づつ(ベルリンみたく)占拠する案を要求した。言下にアメリカはこれを拒否した。なぜ、スターリンは北海道占領にこだわったのか。『1919年から1921年にかけて日本は、ソ連に侵攻して、ソ連の極東地方全域を占領していた。その恨みがあるから、この際、日本の一部でも占領しないことには、ソ連国民はおさまりがつかない』(スターリンからアメリカ大統領・トルーマンへの書簡)。歴史というものは危ういバランスに立って今がある。(万一、ソ連の侵攻があれば現在の私はいないかもしれない)それならばということで実行されたのが極東地域にいた日本軍人の『シベリヤ抑留』でシベリア開発をさせるためである。北海道を占拠した場合も道産子のシベリア行きを計画していた。シベリアは天然資源の宝庫で、スターリンはソ連全体を収容所化して、囚人1000万人を奴隷化して働かせた。日本の軍人は60万人で、一番多いのはソ連自身で700万人、次に多いのはドイツ軍捕虜240万人で3国で合計1000万人になる。最近の研究ではもっと多くて1500万にはいたのではないかと言われる。4000万人になるのではないかと推理する人もいる。というのはドイツ軍捕虜は350万人、フランスとイタリア合わせて400万人を超えるとか、さらにバルト3国や東ヨーロッパの捕虜数が数えられていない。反ソ分子、スパイ活動家、社会的な危険分子などの罪名をつけてシベリア送りは数知れずの世界だ。作家ドストエフスキーもシベリアに流されている。シベリア鉄道は囚人の移送鉄道であった。囚人の国別の死亡率も残っている。ドイツ兵は30%を超える、日本兵は約10%、イタリア兵は88%の死亡(映画ひまわりの背景にシベリア抑留がある)。日本兵の抑留者については、自身、シベリアから生還した村山常雄さんが10数年にわたって作成したシベリア抑留者死亡者名簿がある。http://yokuryu.world.coocan.jp/
*参考:立花隆『シベリア鎮魂歌』香月泰男の世界 文藝春秋
坊主の孫。
恨みは根深いですね。そのキッカケを我が国が与えたとされていても現代においては理解できる者も少ないし、国を統治する政治家たちでさえ余程の勉強家でもない限り分かって居ないでしょう。第一、我が小国が世界を相手に戦争をした事すら今では不思議で信じられないですね。わずかに語られるのは第二次大戦の一部で対アメリカ戦ですね。今も傷跡を残す北方領土も当事者の方々も殆ど亡くなられて真実を語れる人達も少なくなっています。ロシア(ソビエト)ではアイヌ人は元々ロシア人で、彼らが今でも住む北海道は当然ながら、元々ロシアの土地だとさえ言っていますから、太古の歴史の真実は不明ですが、そんな考え方もあるようです。北海道に移住して直ぐに読んだのが北方領土を取り上げた書籍でしたが、当然ながら内容は日本からの一方的な見解ですから全てを理解するには至りませんでした。しかし、ロシアが何時か北海道に攻め込むのではないかとの不安も隠せませんでした。戦争犠牲者の捕虜にしても相手側から見れば戦争犯罪者ですが、それぞれの対象国側から見れば戦争犠牲者と、考え方も正反対で、犯罪者ならば、それなりの罰として強制労働に駆り立てて自国の恨みを強制労働と言う形で返させる考えに至ったのでしょうね。もう一方で犠牲者となった彼らは自国の為と思って参戦も、終戦と同時に自国からも見放され敵国の国益の為に無償強制労働を強いられ、命さえ保証されない状態で、双方から見放された訳ですから、その彼らの恨みは自国にも敵国にも向けられていたでしょう。今も世界各地で現実として戦争や紛争が繰り返されています。資源の豊かな対象国の領土を奪い合う前に、お互いの国益の為にも、大義名分を掲げ、国民の税金を無駄な軍事費に費やさず、資源も産物も分け合う思考に早く気付くべきですね。破壊からは何も生まれません。そこから生まれるのは、多くの恨みだけです。恨みは恨みを産み、その恨みは必ず数倍、いや数千倍、数万倍になって返される結果を産むでしょう。お互いを認め合う平和な世界を誰しも望んでいるはずですね。
seto
きょうのテーマは怨みの根深さですね。家族や親族関係からも怨みは始まりますね。財産や愛情の取り合いもあるし、倒産させられて破産に追い込まれた家族も身近にいます。戦争で家族を殺された人は相手側を生涯恨み続けるでしょう。聖人以外はほぼ共通の感情を持ち続けて、機会があればそれを晴らすことになるでしょう。世界中で右傾化がひどいのも貧しさから来るルサンチマンが原因で、ドイツも貧しい旧東ドイツが右翼政党を支持しています。ナチスの支持母体もそうでした。トランプも疑似インテリを嫌う層だし、日本の維新や立花のN国党、国民民主にも「単純に』勝ちと負けの判断が基底にあって、疑似戦争に見えます。とにかく乱暴な日本語を話す人は、また「沈黙だけ通す兵庫知事みたいな人』は最悪ですね。この人の言葉や言説を聞いているとリアリティがあって真実をついていて、納得させられる弁士がいませんね。わずかに数人、ライブで聞ける人がいる程度です。北海道はもっとおおらかにひろびろとした大地に沿ったゆったりした言葉を話せばいいものを、その良さが失われています。アイヌやギリヤーク、オロッコにとってはじめは国境線感覚はなかったと思います。沿海州にいたり、樺太にいたり、どんどん南下してきたわけで。いずれロシアが北海道に来ないとも限りません。歴史は何があるかわかりません。日本の一番の敵は実はアメリカかもしれませんよ。トランプ以降、いろいろ無理難題出てきます。