top健康

世界は広くて、我々の常識を次々と変えてくれる論文や試論が出てくる。その伝説(?)の一つが、カルシウム摂取は骨に良いという思い込みだ。骨粗しょう症予防のためにせっせと牛乳を飲み、カルシウムサプリを服用している人たちが大勢いる。

私もホクレンからお金をもらい、道医師会と共催で「道民健康教室」を何度も開催した。参加者にはもれなく250ccのミルクを提供して、いかにミルクに含まれるカルシウムが体に吸収しやすく、老人の骨粗しょう症に有効か、さらにボケにもいいかと酪農北海道を地元医師会や保健婦さんとPRして歩いた。

ところが、10月13日「NEWS WEEK」に人は歳をとると骨折しやすくなる。そのため医師は昔から、食事やサプリメントによってカルシウムをたっぷり取るよう勧めていた。しかし、医学誌「ブリティシュ・メディアカル・ジャーナル」に「ヨーグルトなどをたくさん食べても骨密度の低下を防げない」とニュージーランド(酪農王国)の研究チームが発表。カルシウムの摂取量と骨折予防の関係を40件調べ、サプリの効果を無作為比較試験(新薬開発データに使われる手法)を実施。その結果、「カルシウムサプリの摂取量と骨密度の上昇の間に、統計的に有意な関連性はなかつた。食品からのカルシウム摂取はさらに関連性が低かった」。

「カルシウムサプリには骨折を予防する効果は少なく、逆に好ましくない影響を及ぼす可能性がある」。「骨折を予防するために、サプリや食事を通じてカルシウム摂取を増やすことを推奨すべきでない」とまで断言しているからたまらない。さらに、カルシウムサプリの摂取は、栄養分の過剰摂取の副作用のひとつとされる股関節骨折の危険を高める。さらに過剰な摂取は心臓発作や脳卒中の危険や、腎結石、急性胃腸炎疾患を引き起こす危険まで書かれてある。私の母も「この薬は骨粗しょう症にいいんだよ」と毎日、嬉しそうに薬を飲んでいたのを思い出した。

カルシウムの話はここまでとして、私が思うのは、医学会の定説や常識話を平気で破る研究者へのこの国の冷たさである。丸山ワクチンが出たときにも猛烈な官民挙げての反対運動(言論)があった。医学なんて日進月歩だから、定年のない医者たちの保守性と既得権権益にしがみつく姿は醜いのひとこと。高い医療機器を入れて、減価償却を早めるために、無駄な検査で診療報酬収入を増やす。

知り合いの脳外科の院長秘書は、MRIの新しい検査機器を3台購入したが、毎年メンテナンスに1台1千万円かかるんですよと。何億円もする機械にさらにメンテか。機器メーカーの競争はいいが、結局、税金の負担で還ってくるわけだ。PETの施設なんて、放射線が漏れないよう鉛の壁で機器を囲い込み、厚くして、被爆しないよう、厳重な壁を作らないと施設許可が下りない。膨大なお金がかかる。

何もしないことが医療費を使わず、病気も発見されず、静かに死んでいけるような気がするのは私だけだろうか。そういう私も心臓シンチ検査を先月して、税金の世話になったから何をかいわんやである。

  1. 医学分野は素人には分かりにくいですね。いいと言われれば『そうなんだ』と。TVなどでは盛んにサプリメントのやらせCMが流れ高齢者を煽るものばかり。高齢者はいつまでも健康維持したいがために雑草の青汁や魚貝のサプリやニンニクや高麗人参などを買い込むから『やらせCM』も後を絶たないですね。登場するのは往年のスターたちも多いですね。しかし共通しているのは直ぐ電話をとか?今なら半額とか?お試し無料とか誘い、無理やり長期契約に結び付けるあくどい商法見え見え。例えばイタドリを原料にと謡って居ても元々そこいらの土手に自生していますし、子供の頃何もない田舎でオヤツ代わりに2本ちぎって皮をむきかじった事は有りますが、ただ酸っぱいだけの雑草です。雑草を食べるのは牛かヤギか兎くらいですから。サプリは時代の流行りで何でもありですね。知人からも薦められますが、田舎育ちの私は、雑草にお金を掛ける気にはとてもなれませんね。欲しければそこらにいっぱいありますから。しかも無料で?。魚を原料のサプリなどは捨てる部分の再利用もあり、製造工程を知らない顧客対象ですね。健康維持に一番いいのは働く事。身体を動かす事ではないでしょうか。

  2. サラリーマン時代には、風邪かな?とか感じたら即近くの大病院の内科や耳鼻咽喉科に駆け込み、不整脈でおかしいな?と思えば心電図やホルターを付けて貰ったりと頻繁に通院したものです。殆どは過労が原因の様でしたが、農協系の大病院では、或る日突然に診療費が値上がりしました。丁度その時期に自動精算機が数台設置され会計が自動化されたのです。自己都合での設備投資分も即診療費に加算された訳です。機械に向かっては文句も言えませんから会計の自動化とは敵も考えたものです。しかし、余りにも突然に高額になったので、その病院へは当然ですが行かなくなりました。医療機器も高性能となれば更に診療費に加算されるのでしょうね。病院の経営も大変だとは思いますが、聴診器だけで確実に診てくれる医者も少なくなったのでしょうね。今は2か月に一度程度の内科検診だけですが、普段から気を付けてマスク着用と手洗い消毒などで風邪もひかなくなりました。

    • 私は心臓・糖尿・咳き込み防止など薬をたくさん飲み過ぎで医療費高騰で参ってます。医者も病院も国税で賄われているのですから公民と同じです。内科などは薬の処方するだけで、聴診器を当てる医師が少なくなりました。中津の内科へ行きましたら、久々に女医さんから背中までトントンされて、小学生時代を思い出しました。

  3. 随分前の事ですが妻がまだ元気で水泳スクールに通っていた時の事、急に熱性リュウマチと診断され一時入院や通院をしました。クルマで病院に送り迎えして待合室で待機していると、同じような患者が多く、お互いの会話が『カルシュウム分の多い牛乳を毎日1パック飲んでいる』との事。牛乳苦手な私にはとても真似ができませんが、骨の成長に効果があると言って居ましたから感心したものです。しかし、そう言えばヒアルロン酸とかコラーゲンとかのサプリや食品を多く摂れば軟骨成分が増やせると聞きますが、或る整形外科病院長が私に『経口で飲んでも効かないよ。局部注射でなければね』と脱臼した肩に注射してくれた事を思いだしました。勿体ない話ですが、経口つまり即排泄ですから吸収されたとしても微々たるものなのでしょうね。人間も植物とおなじですね。

Leave a Reply to 昔の少年。 Cancel Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です