5月18日、老子について加島祥造さんの自由訳を掲載したが、一貫して老子の思想に流れる(価値観の相対化)。ユダヤ教・キリスト教・イスラム教を支える神(一神教)の絶対化が彼らの行動に潜んでいるから、自分を正義や絶対善にするとそうでない人々を悪に祭り上げてしまう。限りない殺戮劇がヨーロッパの歴史を血なまぐさいものにしている。16世紀の海外への布教(植民地化活動)とともに、アフリカやインカやカリブ海への進出にも『キリスト教を信じない人々は人間ではないから殺しても構わない』人間観が合わさってとんでもない殺人行為と金銀の簒奪をして、スペインのカトリック本山も血塗られた財宝を平気で蓄財していった。海外へ探検に行く冒険家には必ず宣教師も同行していた。(たてまえは布教であると弁解の余地を残しながら殺戮・略奪ができる)。400年後、アメリカがリビアやイラク、南米の国々に『自由と民主主義』を建前に、独裁者は民主主義からほど遠いから倒して殺してしまえという生き方に繋がっている。カダフィもフセインも殺された。彼らが生きていたほうが国の中はもっとまとまっていたかもしれない。世界にアナウンスされた『自由と民主主義』はアメリカ国内でこそ必要な実現しなければいけない価値観であり続けているのに、他国や自国民への押し付けが、強制をしてしまうプロテスタント国家である。そういう国に向かって、老子の言葉は生き続けている・・・・。(第44章)伊那谷の老子190p

君はどっちだね——

地位が上がるためには、そして

収入や財産をふやすためには

自分の体をこわしたってかまわないかね?

それとも自分の命を大切にしたいかね?

自分の生きる楽しさを犠牲にして

名誉や地位を追う者は、実は

いちばん大切な「何か」を取りそこねているんだ

マネーをひたすらためこむ者は、実は

大損をしているのさ。

いま自分の持つもので満足する人は

デカイ顔でいられるんだ。

まあこんなところで充分だと思う人は

ゆったり世間を眺めて、

いま持つもので結構エンジョイできるのさ。

すると、そういう人は

思いのほか長生きするものだ、あくせく

地位やマネーを追う人よりもーーーーー

 

老子はそうは言うけど、毎日の暮らしの中で、まだまだ子供にかかる・孫にかかるマネーが必要と感じる人には「なんて贅沢な生き方でしょう」と思うかもしれない。子育て終えて、ローン返済を終えた65歳を過ぎないとわからない老子の言葉かもしれない。しかし、果たしてそうなのか?すでにこれに気づいて生き方を変えている人も多いのではないか?

  1. 全てがとは言えませんが、最近では、これまでの競争社会から、少しですが変わって来た感もありますね。例えば小学校では運動会にも授業にも異変が起きています。競い合うのが学校では無くなっているようです。その一方では相変わらず進学塾は軒を並べていますがね。今夏も夏の甲子園大会が開催されますが、猛暑を避ける対策などスパルタ教育が当たり前だったスポーツにも少しずつとは言え異変が起き始めています。ショービジネスとしてのプロスポーツは別としても、アマチュアスポーツにプロ級の競争などは必要無いでしょうね。それより、人間の基本マナーや、他人に対する思いやりなどへの考え方を育てる教育の場にする事の方がが望ましいでしょうね。

    • おはようございます。涼しくなってきました。運動会嫌いの私にとって、玉入れや障害物競争、綱引き以外は無縁の運動会でした。小学生のとき不良中学生から虐められた野球部にいて、すっかり野球も嫌いになりました。小さなときの出来事って、人生に多大な影響、生き方においても影響ありますね。「褒める」ことがいい方向へ向かわせると言う意味もわかりますが、幼いときはこれに気づきません。第三者のおじさんや叔母さんが冷静に子供を見ている場合ありますね。これって大事ですね。相対化してくれますから。自宅前を通る小学生には声をかけるようにしています。心を病んでいる小学生の男の子もいます。我が家のトイレを借りようとします。甘えが取れていない、帰宅してもお母さんが働きに出ていて会えないのでしょうか?ときどき同級生を困らすためにランドセルを道端に置いて、泣いているときもあります。この子の将来、少し心配です。

  2. 老子の言葉は、単なる格言ではなく「自然と共に生きる知恵の結晶」とも言える深い哲学が込められていますね。彼の思想の核心は「道(タオ)」と「無為自然」にあると言われていますね。人為的な操作をせず、自然の流れに身を任せることが実は怠惰ではなく、最も調和的で効果的な生き方だとも。また、柔弱は剛強に勝る、「柔らかさ」や「謙虚さ」が、最終的には「強さ」や「支配」に勝るという逆説的ですが納得させられる教えですね。老子の言葉は単なる古典ではなく現代を生きるための羅針盤になり得ると思いますね。

    • 柔らかさは何より強いですね、これは世界中で通用します。丁寧や親切や謙虚。しかし、通用しない政治家も多くて害毒をまき散らしています。あこぎにマネーを追い求める過程の人もそうで、たっぷり溜まるとさあてこれを何に使おうかと困惑する人も多いそうです。70歳を過ぎて、借金返済がまだある人なら使えばいいけれど、ローンも何もなく普通の年金をもらっていれば、欲しいものって意外に何もないものです。健康を除いて。近年はお金を絶対化するので、それを相対化する生き方が必要ですね。寄附行為もそうですね。

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