生活のためのISIS参加・・。(チュニジア便り)
2月16日のNEWSWEEKは、「高失業率のチュニジアにISISの魔の手」という記事が掲載されている。「ジャスミン革命」はアメリカのCIAの裏工作で成功した”民主化革命で”、アラブの春の口火を切って世界中が沸いたものだ。
チュニジアでは現在、18歳~34歳まで約20万人が失業。ISISにとっては格好の勧誘場所になっている。「生活がちゃんとできる仕事が欲しいだけ」とデモをするが、1000人以上の逮捕。イラクとシリアでISISの外国戦闘員が一番多いのは、チュニジアだ。隣接するリビアにが軍事関連施設がある。チュニジアの国内刑務所は138%の過密、テロ思想が広まりやすい。
さらにジャスミン革命で成立したいまの政権も世俗化政策が多くて、敬虔なイスラム教徒に物足りず、過激化していく。それ以上に、イデオロギーより「毎日の暮らしの保証のない人生をいつまでも送れない」という、国境を越えて、世界中の人たちが誰もが思う常識な通用しない国家だ。軍隊に入ったり役人になれば多少は暮らしが安定するかもしれないが(現在の南米エクアドルやブラジル・メキシコ・アルゼンチンもそうだ)全員を雇用するわけにはいかない。
そんな高度な贅沢な暮らしを求めているわけではない。革命前の失業率より現在の方が3%余上昇。「多大な犠牲者を払って革命を起こしたのに、失業者が増え、社会は不安定になり、テロが増えているだけなのかと自問している」。ある人は、土産屋でバイトするよりISISに入れば、家族に1500ドル送金すると言われてシリアに渡った。チュニジアで観光客を狙ったテロが2回あった。これで観光客はさらに激減、失業者は増えて、若者たちの就職先がテロ組織しかなくなることが予想される。
「ニューズウィーク」のこの記事を読みながら、筆者はイラクのフセインやリビアの独裁者カダフィ、ビンラディンを生かし、シリアのアサドをそのまま残しておいた方が穏やかな中東や北アフリカになったのではないか?難民問題も過激に押し寄せることもなかった。アメリカの錦の御旗「自由と民主主義」を押し付ける全体主義、世界に布教する行為が、結果的に地球全体をおかしくしてしまったと思うのは私だけだろうか?
匿名
ISのテロは自爆で周囲を巻き込むが、TOPは決して自爆などしないだろう。若年層や女性を洗脳して自爆させている。TOPは生き延びて高見の見物でいかにも指揮をとっているかのように見せかけ、難を逃れている。命を引き換えに命を奪う事のおろかしさを知っているからだろう。対価をちらつかせて洗脳するために失業者を集めているに違いない。話は飛ぶが、北へ威嚇の米韓軍事演習が始まっている。今度は猫の首に鈴をつける作戦も含まれていると聞く。果たして太った猫はどんな手を打ってくるのだろう。むしろ中東より、身近な問題とすれば、こちらの方が危険かも知れない。人間も追い詰められれば何を考えるか判らない。