医師・患者・医療・コロナ(投稿)

3日ほど手術で入院しなければならなくなったのを機に、医療についていくつか考えたことがあります。まずはなんと言ってもコロナ。「入院する」と言うにもコロナじゃないと断らなければならないし、では何の病気かと言えば、少々世間体が悪いのであまり言いたくない。すると、とんでもない病気と勘ぐられる。感染被害だけではなく、日常生活でのはた迷惑さも相当なものです。

私はかかりつけ医でワクチン接種しましたが、病院の負担は相当なもので、日頃冷静な医師が、思わず「全部こっちに押し付けて…」と漏らしてました。そこは通院患者だけに限定して接種してましたが、例えば月に1回通院している患者がもう1回接種に来れば、それだけで患者数は2倍です。時間を分けて対応しているのですが、通院患者用の時間帯も短くなって常時混み合いました。これを同じ数のスタッフで回すのですから、体力面も、ストレス面も相当なものです。とんだ医者の不養生です。

私は医者の言うことはよく聞くことにしています。以前医師がちょっとダイエットを勧めたので、その通り体重を落としたら、逆にどうやったか聞かれました。医師のアドバイスを本当に実行する患者は少ないようです。医者の言うことを聞く理由は簡単で、自分はプロの仕事をしてきたと思っているので、プロのアドバイスには、たとえ意味がわからなくても従うのがベストだと知ってるからです。医者で言えば、薬ではなくアドバイスに金を払ってるとさえ思っています。

だから今回のコロナへの対応では、思い切り医者を褒めました。医者というとなんとなく上等な人種で、常に社会の称賛を浴びながら生きてるように思われがちですが、実はそれほど人に褒められる機会のない人たちで、仕事を褒められると嬉しいのです。反論しないのをいいことに、批判される一方ですが。私のかかりつけ医師も、もうコロナ接種はやめるとか言ってましたが、野戦病院みたいなところではなく、自分のカルテを見ながら接種できることが、どれほど安心だったかと言っておきました。ちょっと照れてるようでしたが、結局今も接種は続けているようです。

一方、医療に対して批判が起きるのも仕方ないかもしれません。何しろ病気になってるわけですから、不安にならずにはいられないし、八つ当たりしたくなるのも無理はありません。それを医師に向けるのは理不尽だと思いますが。
私が思うに、医療と患者の問題は、十分競争原理が働いてないことが原因のひとつのように思えます。病院の経営努力で料金を決めれば、そのうち安物やボッタクリが淘汰され、コストパフォーマンスの落とし所が見えてくるかもしれません。
最新鋭の医療機器が必要だということは、片足突っ込んでいるのと同じです。そういう機器もないそこそこの病院で、たまに風邪や腹痛の薬を出してもらうだけの関係こそが私の理想の医療です。費用も内容も”並”でいいので、あとは自分で気をつけるためのアドバイスがあればいい。そのためにも競争原理が働いて、市場のニーズに応じて多様なサービス形態が生まれるのはよいことではないかと思いました。