日本は水の大量輸入国。
2015年8月号『ナショナルジオグラフィック』(28p・29p)
オランダのNPO法人に『ウォーターフットプリントネットワーク』(WFN)という組織がある。身近にある食品や日用品にどれくらいの水を使用しているのか定量的に把握しようと試みをしている。この把握についての筆者の疑問も最後に記した。
たとえば牛肉1キロを生産するまでに使用する水の量は、エサとなる穀物を栽培するために使用する水を含めて計算され、1万5000リットルと算定される。豚肉は1キロ生産するのに飼料栽培を入れて5998リットル、チョコレートは原材料がカカオであるけど、使う水は1キロ生産に1万7196リットル。もっとも多湿なアフリカのエリアでしか育たないのがわかる。鶏肉は1キロ生産に4325リットル。チーズは1キロ生産に3178リットル、ワインは1リットルつくるのに872リットル。乾燥地帯でも作れる(ブドウ栽培できる)のが水からも判明する。
食料自給率が4割を切っている日本は、『水輸入大国』でもある。他国の水を間接的に輸入もしている。ヨーロッパアルプスやコロラド山系の目に見えるペットボトル水を輸入しているだけでなくて、食糧として世界中から水を輸入している。一方、中国は水資源を確保するために北海道をはじめ、森林を買っている。別荘地を買うという名目をつけて富裕層は自ら生き延びるために投資先を日本の国土や世界中へ買い占めている。水は生存の基本である。きょうも水洗トイレを使いながら、飲める水をただ流していると感じてしまった。
水資源というけれど、ことしの北海道は台風や水害の被害もひどくて、水が田畑を押し流したり、土砂崩れで橋を切断したり、道路やJR線を止めて流通に甚大な影響を与えた。多過ぎれば水害、少なければ旱魃である。
WFNの統計は、水がどこからどこへ移動しているかを図表化したものもあるが、見ていて何のためにこういう解析をしているのか趣旨がわからなくなる。『だから、これからこうしなくてはいけない』という提言がない不思議なNPO。単なる警告以上ではない。『地産地消』の考え方なら産物をできるだけ少ないエネルギーで移動して地元で消費を促す。しかし、外国の食料品輸入で1キロの牛肉に使われる水の量を知って、『だから食料品は国内で作りましょう、そうすることが輸出する側の水を使わないことになるのですよ』というならわかる。研究のための研究で終わる研究のような気もする。
水資源。
そんな研究もあるんですね。人間の一生に消費する水のデータは無いのでしょうか?。先ほども仕事仲間の人と、そんな水の話をした。札幌市の人口からして水は既に不足している計算だが、ありがたい事に大雪や大雨が山の地中に水を溜め込んでおいてくれるから何とか成り立っていると。大雪や大雨は暮らしの上では不要なものと考えられているが、実は水環境を整える大きな役割も担っているようだ。水力発電は最もエコなエネルギーだが、これも大雪や大雨のおかげ、電力会社にとっては、口には出さずとも「大雪様々」「大雨様々」だろう。川の水も、もっと溜め込む方法が有れば良いのだが、大量の水は海に行き、水蒸気となり雨に変わる訳で自然のメカニズムが全てをやってのけている。
水もしたたるいい男?は??。
変わった調査ですね。じゃあクルマ1台生産するのにも、鉄を仕入れるまでに相当な労働で汗を流した人たちの水分補給から溶解炉に使う電気生産のための水力や銑鉄を冷やす水や設計から組み立て工場や運搬や販売まで、飲料から下水の使用の涯までと、消費者の手に渡るまでには、外国の水と日本の水を大量に使用していると言う事ですね。クルマの例え以外にも、この地球上に水が無ければ何も生産出来ないと言う結論でしょうね。だから水は大切に使いましょうね。と言う警告なんでしょう。
下水と海と大雨の関係?。
我が家では7人で毎日毎日大量の水を使っている。毎日の朝晩のお風呂、シャワー、炊飯、料理、これまた一日二回の洗濯機に、トイレも半端ではない。水道代も数万円、電気代も数万円、灯油代も然り。このほかにも学校や会社でも飲料水や電気やガソリンなどを使っている事になる。我が家のガスはやかんでお湯をわかしたり、煮炊き程度で数千円で済んでいる。夏に成ればさらに水道料は跳ね上がる。庭に撒水したり、クルマを洗ったり、草花に水やりしたり、打ち水したり、子供の水遊びのプール張りだったり。さらには学校や市民プールへも水を求めて出かける事も。このように大量に使い捨てた水は、下水となって最終的には海に流され、太陽の熱で空にに向かって蒸発して、雲となり、大量の大雨になって我々に「お返し」されて居るのではないかと?ふっと考えてしまった。
水と油。
「人間は水と油でできているんだよ」と子供たちには言っている。水分を大量に欲しがるかと思えば、脂っこい食べ物も欲しがる人間。やっぱり、誰しも水と脂を欲しがっている。「水と油」は「反発」の意味でも使われるが、植物にも植物性、動物には動物性の脂があるから実際には体内で混じり合うのだろう。おかげで最近メタボ傾向になってお腹だけが出っ張って、子供達には「タヌキ」とまで言われている。脂より水をもっと接種しなければ・・・。