昨日の回らない回転寿司に続いてラーメンの話だ。お客が回転している。

いまは、グルメ雑誌とかネットでランキング流行で、それを見ながら店探しをしているが、そこからは味についてはともかく、店の経営者のかもし出す性格は伝わってこない。


味噌ラーメン発祥とされる市内中心部のラーメン屋は最悪であった。入ると『何しに来た』という横柄な態度。妻もOL時代に入って、あまりのまずさにラーメンを残すと『なぜ残すのだ』と叱られた。味は薄いし今ではスーパーで売ってる味噌ラーメン2個300円のほうが美味い。一度食べてまずいと2回目は行かない。さっぽろっ子は『あそこは観光客向けに味を薄くしているからまずいんだ』と厳しい。


南1条西1丁目から狸小路5丁目へ移転したラーメン屋は味噌ラーメンは超美味い。何度も通ったが、欠点は大将がいつもゲタを穿いてむっつり表情で『詰めて座って、座って』とうるさい。水切りをするとき濡れるコンクリートの床に足を取られぬようゲタで防止だ。美味かったが、ラーメン屋の大将は短命である。ラードや味の素、塩や味噌など試行錯誤の味見の毎日、味づくりで美味しい店ほどご主人は40代で亡くなる人も多い。狸小路の大将もすぐに亡くなった。


時計台の仲通りのビル地下にも、『毎日食べても飽きない上品なラーメンの店』があった。安いしょうゆラーメンだ。小柄なご主人で客を怒鳴ったり、叱ったりしない(あたりまえだけど)。ハチヤと言う名前であった。やはり、内臓を壊して店を閉じた。そして死去の噂が流れた。私含めてサラリーマン・OLが悲しんだラーメン屋さんだ。


味の評価は分かれるが、現在も行列ができる店が郊外にある。妻と娘を連れて並んだ。店の中に入るとシーンと静かだ。ラーメンをつるつる食べる音、汁を飲む音。静かな葬儀場で食べるようなラーメンだ。これがこの店のマナーなのか。郷に入れば従うしかない。シヨウガ入りの味噌味だが、博多ラーメン慣れした娘の評価は最悪、妻は『雰囲気も味のうちよ』と冷たい。


その点、娘夫婦と札幌競馬場帰りに、おなかが空いたので飛び込んだ『月見軒』(北33条)はタレがなくなれば営業終了の店。午後3時過ぎ入ると『残り3杯で間に合います』と親切に4人分作ってもらった。味噌ラーメンの美味いこと。博多ラーメン慣れの娘婿も絶賛。『もう一度行きたいラーメン屋さん』だ。


千歳に『一平』ラーメンがある。昼時はたくさん並んでいる。客さばきの上手なおばさんがいて見ているだけで飽きない。嫌味を感じさせないでカウンターの席を詰めてもらい、一人客を入れたり、並んでいる客に子供がいると優先的に畳み席へ誘導するが待つ人が不機嫌にはならない不思議な人であった。兄夫婦や友人たち、姪っ子たちが新千歳から帰京するとき時間があれば必ず寄ってご馳走する特製味噌ラーメンだ。


しかし、近年、糖尿数値が下がらずラーメンはご法度食品になってしまって悲しい。海老ラーメンを食べたが、魚臭くて筆者はもう食べたくない。昔から港町のにおいが苦手であったのも影響しているかも。数少ないラーメン体験記でした。

 

  1. 独身時代に男三人で初めて降り立った札幌。駅から徒歩で桑園あたりまでアパート探しをした。1月30日の寒い冬だった。そんな初日に北5条通りにラーメン屋さんを見つけ三人で入った。大阪では「中華そば」と言っていたが、札幌では「ラーメン」と言うんだ?と思い、店内に入り、第一声「ラーメンください!」とでかい声で注文した。「何にしますか?」と意外な返事???「ラーメンください!」?。「何味にしますか?」と。そこで初めて「味噌ラーメン」なるものに出会った。

  2. 昔は有名店でも威張った店もあったが、美味い店もあった。大通の6丁目あたりだったか?今は無いが「熊さん」の味噌は濃厚で美味かった。その後三越に出店したが味は落ちた。店主の代が変わったからだ。大丸フジイにあった「三平」は苦手な店だった。僕の嫌いな堅い麺と客扱いが乱暴だった。南2条あたりに「山岡家」があったが、鳥の止まり木のような腰掛で落ち着かず、油が浮いたスープはお腹を壊した。澄川に住んで居たころ「純連」が美味いとのうわさだったが、いつも行列で入る気がしなかった。中の島の「すみれ」は上品な店構えだが、あっさり系だった。北31条の石狩街道に「純連」ができたので行ってみたが。それほどでもなかった。若い頃はランチに「ラーメンライス」を毎日でも食べたが、最近はあまりラーメンは食べたくない。でも美味しい店があれば、たまには行ってみたい。大阪でも東京でも「さっぽろラーメン」はブランドになってしまった。が?味はどうなのか?

  3. 人情ラーメンの味。ヽ(;▽;)ノ

    札幌初日に円山近くで6畳一間を見つけ、落ち着く事にした。直ぐ裏手のラーメン屋さん『ラーメン博士』の店主の大島さんには世話になった。狸小路1丁目の質流れストーブを買ったが不完全燃焼で翌朝真黒に煤けて店に食事に行くと『ウチの貸してあげるよ』と。ラーメンの味はさほど覚えていないが、初めてのホッケ定食の美味さと彼の人情が忘れられません。お店は随分前にたたみましたが。

  4. メニューだらけのお店。

    お店の名前は忘れたが、以前、恵庭のカメラマンの友人の親戚だと言う、千歳はインディアン水車近くのラーメン店に連れていかれたことがあった。そこには壁のあたり一面メニューだらけだった。新商品開発が趣味の店主らしくどんどん新メニューができるらしい。頼むのにも迷って困っていたら友人がおすすめのメニューを選んでくれた。しかし、あれだけのメニューのレシピを店主はすべて記憶しているのだろうか。驚いた。

  5. 著名人のサイン色紙がたくさん飾ってある店も多い。ラーメン一杯をサービスして、そのお礼に、店に飾ることを条件にサインをお願いするのだろう。実に利?にかなったPR方法だ。来店客から見れば、あの人も食べたんだと、安心材料には十分。安くて、しかも効果的な宣伝方法だ。ラーメンなど飲食店はほとんど口コミでファンを増やす方法が主流だが、最近ではTVのパブリシティ番組などで紹介もされるが、これは余り信用できない。なぜならコメンテーターが一口食べただけで絶賛する嘘っぽいトークからも判る。中には本物もあるかも知れないが、確率的には低い。TVを信用して誘い合わせて行ったまでは良かったが不味くて二度と行かないなどと逆の口コミも広がるから、食べ物屋の経営は恐ろしい。

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