ペストの歴史(第4回)
ペストの歴史(第4回)その原因
現代では、ペストの原因は齧歯(げっし)類のネズミやリスの血の中にあるペスト菌がノミを媒介にして人間に咬みついてペスト菌を感染させ、それが飛沫感染をして患者を爆発的に増やすという医学的なことはわかっているが、当時は様々な原因説が出た。
中世は、その原因を生体の機能上の障害というより、人間のモラルであったり、森羅万象であったりした。信仰が篤ければよけいに、その原因をある前兆に求める人も多い。暴風雨、火柱、彗星の出現などである。黒死病の前には前兆として大地震が起きるという説も流れた。
神罰説、占星術的原因、大気腐敗説、異常気象説、大異変説、毒物投入説、そして微生物説もあるにはあった。
中でも、3回目に書いた鞭打ち行団は「神罰説」。「種々の邪悪な泥沼にまみれて、無数の悪徳を追い求めている罪深い人間に対して、今や神の罰が下された。疫病は人類を容赦なく傷つけ、急死の矢で滅ぼす。人間よ、嘆き悲しめ。そして神の慈悲を乞い求めよ」(1350年、ムッシス 疫病の歴史)いまでもアメリカの新興宗教の布教の一説に使えそうな一文だ。
当時、インテリであったペトラルカでさえ大司教宛ての書簡で「これは(黒死病)、私の間違いでなければ、罪を繰り返す人間に対する神の怒りのしるしなのである。もし人間が罪を犯すことをやめるならば、神の処罰は少なくなるか、もっと穏やかなものになっていくだろう」(1367年)この説はヨーロッパ近世まで続く。現代でも使えそうな説でもある。
毒物投入説はすでにユダヤ人が共同井戸や水源地に毒を入れたデマから虐殺をした事件を述べた。関東大震災でも朝鮮人が井戸に毒を入れたとデマを流して多数の朝鮮人が日本人に虐殺された事件も起きている。ネット社会はデマの広がる範囲の大きさや外への影響を考えると、中世以上に危険なメディア、使い方によっては大きな武器を各個人が持ってしまったともいえる。
16世紀になって、微小な生物がペストの原因であるという考え方が、イタリヤ人の医師ジローラモ・フラカストーロが1546年「伝染及び伝染病と治療にについて」の中で「流行病はわれわれが知覚不能な微粒子によってはやる」と記した。さらにイエズス会士やオランダ人も伝染性生物の存在を指摘していったのである。しかし、それでも当時の医師は古い考え方(モラルや天変地異説)を譲らず、18世紀をまたないと全医師の共通理解とはならなかった。
スウエーデンのリンネ(医師&植物学者&遺伝学者)も伝染性生物を支持した。あとはペスト菌の発見を待つだけとなった。ごぞんじ北里柴三郎であり、フランスのイェルサン。1894年のことだった。
今もペスト菌は健在?ですか。
ネズミやリスの血液中には今でも「ペスト菌」はあるのでしょうか?ペットで飼っている「ハムスター」や「リス」などは大丈夫なのでしょうか?野生のものに限るのでしょうか?今でも蔓延の可能性があるのであればペットの飼育も考えなければいけませんね。昔,飼っていた猫がネズミをくわえて,得意げに僕の枕元に置いて行った記憶がありますが,危険ですね。ネズミを噛んだ猫はどうなんでしょうか?その後も異常はありませんでしたが?G.W.も円山動物園に向かう車は長蛇の列です。園内では動物たちと直に触れ合えるコーナーもありますね。最近はやりの「猫カフェ」などもありますね。動物は可愛いですが,もしも病原菌を持っていたとしたら危険ですね。犬などの動物もジャレて噛みつくことも良くあります。僕などは犬も大好きですから,何度も噛まれています。今のところ大丈夫のようですが。
seto
ペスト菌はどこかに隠れているとは思いますが日本の場合、日本脳炎(蚊が媒介)が多いそうで、私の友人も
23歳で急死しました。13年間、犬を私も飼ってましたが、大丈夫でしょう。日常食べている、肉類の狂牛病汚染
のほうが怖いかも。潜伏期間長いですから。
血液型と病気。
人間には血液型がありますが,ネズミやリスなどにも血液型はあるのでしょうか?外国人はO型,日本人はA型が多いらしいですが,A型は病気にかかりにくいとか聞きますね。ちなみに僕もA型ですが,確かに大病はしていません。血液型を知らない外国人は多いようです。気にもしていないらしです。その点,日本人と韓国人だけが「血液型占い」などにも興味があるようですね。
seto
血液型と性格、病気にかかりやすいかかりにくいの根拠がわかりませんが、O型は営業向きとも言われ
長い間、営業をしていたのでそうかなと思う程度ですよ。血液手帳を持ってると、輸血が早くなるから
でしょうね。血液型より、血を温めるのが大事と思います。
悪臭の大好きな線虫
尿一滴でガンも判定できるようになりつつあるらしいです。1mm程度の線虫を採取した尿に放つと嗅覚が非常に優れた線虫が尿の中の異様なにおいに寄るらしいです。その匂いの分子への線虫の寄り方でガンを発見できるとの日本の或る大学教授の研究結果でわかりました。さらにはガンの種類まで判別できるように,近い将来に実現しそうです。検査費用も数千円で済むそうです。犬の嗅覚もかぎ分ける能力は高いらしいですが,線虫はさらにすごいらしいですね。種類も相当あって,身近な土の中にいるそうです。ガンに限らず,疫病の病原菌を早期発見できれば犠牲も少なく予防にも役立ちますね。