サラリーマンなのに35年間、自分の給与知らず!
自分の給料に関心のないサラリーマンが筆者の勤めた会社にいた。当然、出世にも関心薄く、当時はやりだしたMACに夢中で奥様からOKサインもらって購入し遊んでいた。しかも誰が社長になっても、気に食わない社長には挨拶もしないから徹底している。60歳の定年のときも総務から「せめて、最後くらい挨拶をしては」と懇願されてもシカトで自宅に帰った。仕事は正確で、対人関係も一部を除いて良好だから、宴会のセッティング仕事はきめ細やかで申し分ない。
さらに驚くべきは金払いの良さである。広告部長時代は、ジンギスカン食べ飲み放題8人であろうが10人であろうが、全額自腹で出して、領収書は取らない。「あのバカ社長に伝票が回り、読まれると思うだけで吐き気がする」と両断だ。自分の好き嫌いだけで人物選定をして生き続けていた。相手の肩書きは関係ない。見事なものであった。奥さんとは社内結婚ゆえ、給料に関しては彼女のほうが詳しいから任せたという面はあるだろうが、同世代の社員が3人いたから、全員が彼のような生き方をしたわけではない。給与が安いと不満を漏らす社員、何でも欲しいものを買う社員、酒で毎日愚痴を吐き筆者に「いいか、手当てはな、部下に使うためにあるんだ」と宣言して、酒量があるラインを超えると人格が一変して威張りだす、暗い社員。
そのなかで、お金にさっぱりした彼は私なんか「江戸っ子っぽいね」というと「まあまあ、ここは私の奢りで」というからいい人だ。吉田兼好「徒然草」中、友にしたいNO1は「ものくれる人」。先週、久しぶりに彼とランチタイム。お互い年金暮らしなので安いイタリアンへ。支払いの段になると「まあまあここは、久しぶりだということで」と領収書をつかんでいってしまった。
趣味は夜中から始める壜ビール飲みながらのパソコン遊び(ゲーム)。通風に悩みながら、寝るのが朝の4時、起床が12時の日課。町内での人付き合いも良くて、耕運機を貸してくれる人、冬なら除雪機を貸してくれる人に囲まれている。2軒目の新築した自宅の2階を筆者に見せてくれたが、「石川淳全集」「筑摩世界文学全集」など単行本が壁一面に張り付いていた。なるほど、ビールと本とmacにお金を注いだんだね。粋な人生を送っている。男の子二人も東京で家庭を持ち、自立している。めでたし、めでたしの人生経過である。
昔の少年
気前の良い人ですね。しかし給与をすべて奥様任せなら?そんな羽振りは出来ないのではないのでは?よほど理解のある奥様なのですね。普通は財布を任せれば、僅かな小遣いで働き蜂になるか、全く働かないだめ亭主になるかでしょうに。それにしても自分の世界に生きていれば疲れませんね。
seto
「きょうは誰々と飲む」いえばポンと万札をくれるらしいです。普段はポケットにお金をねじこんで財布はありません。仕事はほとんど内勤でしたから、営業はしていませんでしたよ。
坊主の孫
サラリーマン給与を一家の振込口座に振り込む方式を取る人は殆どなのでしょうね。つまり奥様に管理してもらうシステムですね。その方が気楽ですからね。しかしお小遣いが少なければ、おごりたい気持ちはあっても大盤振る舞いなどできませんよね。ですから自然と外食やコーヒーなどおごられるケースも多いのでしょう。いくら奥様の管理下にあったとしても、せめて割り勘が理想ですね。
seto
奥様にすべて丸投げ、ゼネコンみたいです。奢られるのを嫌います。常識で考えてはいけない人でした。
昔々の少年。
うらやましいほどの順風満帆の人生ですよね。自分の人生ですからうらやむ前に自分で生き方を決めれば良いわけでしょうが、つい暮らしに流されがちですね。生活のために働き、一生を終えるなんて事にならないようにしたいものですね。
seto
誰からも羨ましがられる人でしたが、敵はいなかったですね。ズルサが全然ないし、女性に優しい。育ちの良さ、アクのなさ、好き嫌いの激しさ(威張る人間、中身がないのに肩書きから命令する人に猛反発)。歴代の社長はてこずってました。普通の民間なら危ない身になりますね。余裕のある黒字続きの会社でしたかたね。
ホランペッター。
サラリーマンを辞めて自立した時から自分でお金管理をするようになりました。自立と言っても今で3回目ですが。サラリーマンも初めはすべて家の口座に振り込んでいましたが、妻も仕事をしていたので余裕があったのか、勝手気ままにローンを組んだり、高価な洋書を購入したりしていましたね。サラリーマン時代は比較的高給取りの部類でしたから良かったですね。しかし転職で環境が変わったり居心地が悪くなって自立しました。自立と同時にお金の管理は自分がしますから給与明細など一切見せません、サラリーマン時代に比べ、見せるほど貰っていない事も事実ですが、毎月きまった額だけを(約半分)妻に渡しています。住民税やら自動車保険やら生命保険に火災地震保険、確定申告の追徴税、見に回りのものの購入費などいろいろ支払いが多くて薄給の半分はやりくりが結構大変ですね。大盤振る舞いは到底無理です。妻は受け取ったら二度と出しませんから。さらに要求されますね。
seto
妻は受け取ったら二度と出ないのは同じですね。お釣りでごまかして貯めているのが筆者の現実です。どうもこいう癖は夫に共通にあるみたいですよ。つり銭ごまかし(笑い)人間関係はギブ&テイクではなくて、ギブギブギブのほうが情緒は安定することは確かです。テイクを考えるとストレスが出てきます。私は自立した会社を持ったことがないから、のんびりできるのでしょうね。あと寡欲だといいですね。
お昼休みの使者
皆様のコメントも面白く拝見(笑)
きっと男性の方が多いのでしょうか? 「好きなこと」の一本道を通せる生き様は、ついつい憧れてしまいますね。
主のコメントにもありますが、何にしても先ずは“ギブ”。テイクを期待しない無償のギブは、図らずも回りまわって返ってくるような、最たる例の御方ですね。
seto
お久しぶりです。お昼休みの使者様。男の読者もたくさんいますが、女性も30%くらい読んでますが(たぶん)コメントは寄せません。自分の給与知らない同僚は稀です。初任給は辞令でわかるはずですが、結婚して以降、とんと関心なくて反抗心だけは凄かった。学生運動の余波でしょうか?LOVE IS GIVINGを地で行くような人で、いまも町内会で活躍していると思います。