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3万人のための月刊『選択』がある。毎月、朝日新聞の2面に全5段の雑誌広告が掲載されていて記事内容を読むと、読みたい感を誘う。年間12000円。知人に購読している人がいて月遅れながら読めることになった。手元に9月号がある。情報源は相当に深いところにあって、内部リークを感じる。シリーズに『罪深きはこの官僚』がある。9月で連載が117回に及ぶ。政治家ではなくて官僚個人名を特定して、実は後ろで動いて、作業を指示しているのはこの人と特定し続けているのがすごい。

2019年9月号は中村稔(駐英公使)だ。『森友学園問題が発覚した際には、疑惑の本丸である理財局で、筆頭課長である総務課長のポストにいた。中村が特に罪深いのは、抵抗する職員を排除してまで改竄を強行したこと。後に自殺者まで出した近畿財務局では、改竄指示に反発する気骨のある職員も少なからずいた。この声を受けた上司が本省の中村に相談したが、跳ね返され、反撥する職員を排除して改竄作業が進められた。』(9月号58p)『首相夫人についての記述を削除する書き換えの責任者のひとり、主犯格のひとりだ』。そして『人事異動で海外にほとぼりを冷ましに英国へ駐英公使で赴任』。政策プロセスを具体的に示すいい記事だ。

こういうニュースがもっとテレビや新聞で具体的に流されたら、官僚たちも危機感を持って働くだろうと思うのは私だけだろうか。匿名性の世界から具体的な名前と責任者出てこいの世界になると世の中はずいぶん変わると思う。『選択』という雑誌に広告は少ない。1ページカラー広告を出しているのは、9月は東京海上日動、伊藤忠商事、旭化成。7月はローソン、丸紅、大和ハウス。雑誌の経営基盤が広告費の量に左右されているだけに辛い経営だろうと推察する。

筆者20代30代に読んでいた『噂の真相』を髣髴とさせる出版人と書き手の志の高さに感動する。名誉棄損で訴えられるギリギリ。『噂の真相』編集長岡留さんは殺されそうにもなったし、近頃オリンピックで顔を出す元首相の森の早稲田時代の前科を特定したのもこの雑誌だ。ただ、今回の森友学園に関して、改竄に対して抵抗を示した職員がまだいるというのは救いがある。救いがあるけれども力にはならなかった。いつの時代も少数者が負けることになっているのだろうか?

  1. 多くの決議等が、多数決の原理に委ねられている事だって、必ずしも正しい選択とは言い難いですね。どこかの政党ポスターには「小さな声を聞く力」なんてキャッチフレーズが有りましたが、果たして?「小さな声を消す力」になっているのではないでしょうか。雑誌にもいろいろな路線がありますね。スキャンダル専門誌は大流行りですが反骨性の高い傾向の専門誌は少ないですね。
    一党独裁、長期政権が続けば、いろいろな面で膿も溜まりますね。

    • 最近のテレビづくりはヒドイですね。ドキュメント以外見る気も起きません。好きなのはNHK『病院ラジオ』くらいです。せっせとゲオでDVDを借りて映画を見てます。見ているうちに寝ていますが。石橋さん、がんばるとおもしろいですが、人材がいませんね。殺したのでしょうね。世の中は絶対少数が結果としては、変えているのですが、表には見えませんね。

  2. 政治家も、操り人形ですね。国会答弁なども出来レースで、予め、取り巻きや影の黒子(官僚)らが用意した原稿を読み上げるだけの情景も滑稽ですね。多忙だから仕方が無いのかも知れませんが、自分の頭で自分の声で語って欲しいものです。韓国のMBCが中心になって文氏の番組を放映しましたが、番組のトップにいきなり大統領を称賛するコメントが飛び出したりして、あらかじめ用意された参加申込書に質問内容欄があって、それを300人に絞る基準にしていたなど、直ぐにバレる話ですね。陰でコントロールする力の元は、多分、出世や金銭が絡んでいるのでしょうね。物事のほとんどは表裏一体ですね。

    • 明治時代から戦争を経ても昭和・平成ときても官僚組織は名称は変わってもその構造は変わってません。特徴は目立たず、責任取らず、できるだけ前例を踏襲すること、踏襲しないと先輩の官僚に迷惑をかけるから。できるだけ退職後の勤め先を新しい発想有ればつくること(社団や特殊法人)、税金でぬくぬく食べていけるよう、市民や国民のためでなく自分のために生きること。政治家には馬鹿が多く、法律の勉強も大してしてないができるだけ彼らの前では謙虚に振る舞い、出世に響かないよう逆らわない。背広も目立つ色は避けて、シャツも白にしてじっと生きて、序列を守ればクビにはならないから安心して家庭を第一に暮らしなさい。・・・・・こんな価値観でしょうか?

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