初めて聞くイタリア作家の27編のエセイ集だ。湖北省武漢で2019年末に発生した新型コロナウィルス感染者、アジア地域限定の流行だとタカをくくっていたCOVID・19がイタリアにも上陸。人類の有能さである飛行機・鉄道・車など早く遠くまで感染を拡大させる。『感染症の流行時は、人類の有能さが人類の不幸の種ともなる』(同著54p)同時にさまよう75億人の民、まさにそれこそがコロナウィルスの交通網なのだ。ウィルス発生の原因は研究所から漏れた説、市場で売られていたコロナに感染してたコウモリを人間が食べた説。この本では、ワンクッョン置いてヘビが介在していると推理している。

ジョルダーノの知人にミラノに住む日本人女性と結婚した男がいたが、母と娘がスーパーに買い物に行くと、二、三人の男たちから『何もかもおまえらのせいだ、さっさと国に帰れ』と怒鳴られる光景が書かれていた。中国人と韓国人と日本人は外見から区別がつかない。人種のことも含めて印象深いのは『感染症とは、僕らのさまざまな関係を侵す病だ』(同著13p)というところ。まったくある日突然、コロナに罹患した女性が、しかも小さな町での第1号であったがゆえに、いつのまにか自宅に大きな声で『この町を出ていけ』と叫ばれたりする。この女性は違う町に実際転居した。またある男性は、熱が少しあったが、親戚の通夜に出てから実家に帰り、コロナであることが判明して、親戚に電話したら『テメイコノヤロー、人殺しか!と暴言を吐かれたときの心痛が消えない』という手記も読んだ。100人の罹患者がいたら家族や職場や近隣の多数の人たちも検査を受けないといけないから『感染症とは、僕らのさまざまな人間関係を侵す病だ』はたった今、日本や世界で毎日起きている。『コロナではないか』という疑いを持ちつつ、病院に行かず、じっとしている人も多いのも、それを発表した時点で、あらゆる人間関係がズタズタになる要素を持っているからだ。風俗で遊んでコロナに感染したら夫婦関係も危うい事態になるかもしれない。結果として約2週間の入院やホテル暮らしで無事治癒して帰宅しても、以降の自分の暮らしに、それまでと同じ人間関係がスムースに継続できるかどうか。多くの人に突きつけられる課題である。

  1. 今、感染すれば体力のない高齢者の我々は重症化するのでしょうね。いくら注意していても、見えない感染経路も多いみたいで防ぎようがなさそうです。飛行機や船や列車など輸送経路が感染拡大の原因であるなら、その経路を遮断すれば一時的に感染を断つ事は可能でしょうが、人間が生きるためには必要不可欠となった流通システムを止める事=生命の危機にもつながりますね。便利すぎた社会環境に慣れてしまった私たちが招いた感染拡大とも言えますね。コロナ禍に生きるには、必要以上に動かず、必要以上に話さず、必要以上に遊ばず、必要以上に集まらない事でしょうか?。

    • この作家もある親しい人たちのパーティーに呼ばれました。行くかどうか迷いましたが、行きましたが、喋らずでの出席。周りから不信の目で見られても無言を通しました。『なぜ、喋らないか?』と問われると『言いたいことがたくさんあるけど、それを言うと唾を飛ばすことになるのでしなかった』。そういう自制の強い生き方をしている作家です。自宅軟禁状態(刑務所の中状態)で暮らして、その中で書いたエセイですね。

    • コロナウィルスは鼻の奥と喉の道に付着(ちょうど月面着陸をするときの足みたいな形)します。体は元気なうちはコロナウィルス(異物として認識して)自分の免疫機構が働いて撃退します。そこで問題になるのがウィルスの増殖数です。短い間に急激な増殖、たとえば1000個や1万個ならやっつけらても1億個にまでなると細胞に侵食してきて肺にまで到達します。肺に入ってそこまで増殖するのかもしれません。急激な肺炎症状が出ます。それぞれ陽性であっても人によって増殖数が違ったり、疑似陽性でもいつウィルス数が増えるかわからないわけですね。PCR検査はご存じのように鼻と喉から採取しますが、付着したコロナウィルスです。ウィルスの型も変異を重ねているので、調べればどの場所のコロナ菌(遺伝子配列)が札幌まで来たとデータベースを使えばわかるはずですが、そこまでのシステムが完備されてるかどうかですね。基本的なところはここだと思いますが、報道はありません。漠然と地域特定されてるだけです。

  2. ハナは余り出ない方ですが、ハナが出た時にはティッシュでかみますが、そのままゴミ籠に捨てずに必ずビニル袋に入れて縛って捨てるようにしています。レジ袋は有料化されましたが、スーパーの荷造り台に巻いてある薄手のビニール袋を行くたびに10枚くらいずつ手に入れてきます。職場でも屑籠のゴミをビニール袋に入れて捨てています。また、クリニックに言って薬局で除痰剤を貰って食後に1錠ずつ飲んでいます。ウイルスが宿りそうな淡を喉に貯めたり呑み込んだりしないためです。中国には昔からあちこちに淡壺があるようですが、「カ~ッ!ペッ!」とそこいらに吐き出す輩には閉口しますね。すぐに水洗トイレで流せば良いのですが。TVで野球中継やサッカーの試合など見ていると、選手によっては、芝や人工芝のグラウンドにかまわず唾を吐いたりするのを見せられると気持ち悪くなりますね。自分たちのフィールドなのに不潔で無神経すぎますね。スポーツは集団競技も多く、クラスター感染も増えて来ました。まさかサッカーやラグビーなどでソーシャルディスタンスで競技は出来ないですからね。濃厚接触そのものですね。スポーツだけはリモートではできませんね。

    • 痰を吐く人は少年時代、たくさんの大人がしていました。駅でも線路にペッペッしていた人もいましたし、公園や道路傍でもしてました。なるほどスーパーにそういえばビニール袋ありますね。ティシュの捨て方ですね、そこまでやると医学的には正しいのでしょうが、私にはキツイ作業かもしれません。スポーツは野球もサッカーも観客も相撲も柔道(特に寝技)も密が熱狂すると発生しますが、娯楽そのものが大ダメージです。10月に札幌パルコで山下達郎のライブパネル展があります。前期と後期があって、行く日の予約を取らないといけません。昔のライブ映像が流れるみたい。落語も席数減らして開催しているみたいです。前からMLBのベンチ内でガムを捨てる行為に無神経な大リーグ選手が嫌でした。いまはしていないみったいです。地面も自分たちと同じ自然だよ、そういう意識がないのでしょうか?

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