久しぶりに加島祥造さんの自由訳「老子」から第50章「命を大切にする人は」。

人は生まれて、生き、

死んで、去ってゆく。

三十の年までは柔らかで若くて

生命(いのち)の仲間だといえる。

六十をすぎてからの三十年は

こわばって老いて

死に近づいてゆく。このふたつの三十の間の

壮年期の三十年は、まあ

しきりに動きまわって、どんどん

固いものに近づいてゆく期間だよ。

どうしてこんなサイクルになるかって?

それはね、ひとが

生きるための競争に

こだわりすぎるからだよ。

聞いたことがあるーーーー

生と死は同じサイクルのなかにある、

それを知って、

命をそっと大事にする人は

旅をしてもけっして

猛獣のいるところへは行かない。

軍隊に入れられても

武器を取る役には廻らない。

だからその人生では

虎の爪や犀のツメに出くわさないし

兇暴な人物の刃にかからない。

それというのも

生をとても大事にしているからなんだ。

自分の命を大切にしている限り

死はつけいるすきがないんだ。

  1. 生き残る為に戦う人。最初から白旗揚げて生き残る人。君子危うきに近寄らずの諺もありますが、無抵抗なのに危害を加え殺戮を繰り返す人も現実にいるわけですから、争いそのものを無くす事が今の世界の願いですね。

    • 相手からの不寛容(殺されそうになる)に対して、黙っていることができるかということですね。フィンランド、スエーデンは過去に苦いソ連との戦争もあり、中立をキープしてます。無抵抗な人への殺戮ですが、レーニンヤ、スターリン、KGBの時代からスターリンは殺戮またはシベリア送り、前線のロシア兵士も「なんのために戦争してるか」の大義もなく烏合の欲望(死と隣り合わせだと欲望は亢進します)でレイプ、泥棒、怪しいなと思えばズドン。空撮をするドローんも結局武器になって、なんでも文明の利器は武器に返信です。ロボットもニューズウィークに「犬ロボット」開発、これも武器。文明ってこういう進み方ばかりでげんなりします。

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