ツァイガルニク効果という言葉を知りました。心理学の用語のようですが、
「人は中途半端で終わったことをよく覚えている」というものです。
特に期待値の大きかったものほど忘れないのだとか。

例えばウェイターは出してしまった注文はその場で忘れて、
まだ出してない注文のことは忘れない。文字探しゲームで実験すると、
できなかった問題のほうをよく覚えている、などがこの効果の例です。
仕事面では大切な心構えですが、あまりとらわれてしまうとまずいような気がします。

特に高齢者は、長い人生でうまく行ったことの何倍も、失敗や途中で断念した経験を持ってます。
意中の人と結ばれなかった、仕事が思い通りにいかなかった、
若い頃の夢は達成できそうもないとか、言い出したらきりがありませんが、
他方でそれらを手に入れた人もいるのですから、
自分の人生はなんだったんだなどと考えてしまうかもしれません。

ところが、こういう人に話をよく聞くと、かつて大きな事業に参画していたり、
人助けをしたりと、十分価値のあることをしているのですが
「そんなこともあったねえ。でも、あれはみんなの協力でできたことだから」
などと、あっさりしています。大事なことでも、成し遂げてしまったことは、あまり重視していない傾向はあるようです。

だから高齢者は何か不満を感じても、それはツァイガルニク効果に過ぎないと割り切って、
昔の自慢話をしているほうがずっと健康的です。年寄りの昔話も、若い人全てに嫌われるわけではなく、
参考になっていることも少なくありません。
年寄りは大いに語り、若い人が自由に聞いたり無視すればいいだけではないかと思います。

 

 
  1. ツァイガルニク効果(ゼイガルニク効果)とは、途中で中断されたり、達成できなかったりしたことの方が、最後まで完了したことよりも記憶に残りやすい心理現象のことのようですね。心理学者のブルーマ・ツァイガルニクによって発見され、クルト・レヴィンによって提唱されたと書かれてありました。言われてみればその通りですね。昨年5月に実施成功した催事の事はすっかり忘れて、次に8月に他社扱いで開催の大失敗の催事の事の方が今でも気になって頭から離れません。間もなく来月で1年にもなるのに?です。しかも自分の失敗ではなく他社扱いですから不思議です。既に他社扱いに決まった時点で心配したものです。失敗や反省は何時までも記憶から離れないのは事実ですね。しかしこれはマイナス面と捉えるか、イヤッ?次に成功させる為のきっかけになるかも?と捉える事も出来るかも知れませんね。自分の中でツァイガルニク効果は沢山ありますね。

    • 道医師会の人と会って話をすると、たくさん人が集まって成功したイベントではなくて、まったくダメだった講演会の話になります。人が来ないので(美幌町民)グランドホテルの従業員さんに制服を脱いでもらい、椅子の数も半分に減らして恥をかいたことがあり、とっさの私の判断でした。こういうことは現実のどの場面でも起きます。郵政局のイベンント失敗は担当者の人事異動にまで影響があり、いまでも申し訳ない気持ちです。数え上げればキリがありません。ツアイガルニック効果の名称はさておき、人生はうまくいかないのが常態ですね。

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