昨日に引き続いてジャガイモの歴史です。北海道在住のジャガイモ博士のブログを教えてくれた人がいましたので、下記にアドレスを載せます。バレイショ(ジャガイモ)博士浅間和夫さんです。

http://www.geocities.jp/a5ama/e000.html

前回は、中南米のジャガイモ起源の話を書きました。その前に、スペイン人がカリブ海諸島で『味は生のクリに似ているが、こちらのほうが少し甘い』とインディオが食べていた塊根植物があって、実はこれは後でサツマイモとわかった、16世紀初頭の話である。焼くと蜂蜜のように甘くなり、生育も早く、根は数ヶ月間保存できて、長い航海には最適のイモも見つけた。

奴隷商人で冒険家ジョン・ホーキンスが1565年、実はサツマイモであったイモにpatata(パタタと現地で言われていた名称)をpotato(ポテト)とネーミング。その後、ジャガイモに遭遇してもポテトという名称をヨーロッパで使い続けるようになった。1573年にスペインセビリアの病院でジャガイモが使われている記録があるが、ジャガイモが南米の西海岸からヨーロッパへ届く前に腐るはずなので、ある歴史家の仮説では、カナリア諸島(アフリカ大陸北西部)で一度根付き、そこからヨーロッパへ1560年代に輸出されたと推理している。

ジャガイモは生育環境が、冷涼多湿に適しているため、最初の到達地スペインは高温乾燥で適さず、すぐにイタリアへ。さらにここから北や東へ伝播した。スペインが100年間、ペルーのポトシ銀山で取れる銀で軍備を増強し、ネーデルランド(オランダ)と戦争したとき、補給線沿いに農民はジャガイモを植え、スペイン兵士や補給部隊に売って儲けた。1570年にはイタリア、1581年にはドイツ、そしてスイス、フランス、ネーデルランド(後に日本へジャガイモを伝えたのはオランダ?)へ。

簡単な道具で栽培できて、3~4ヶ月で栄養価の高い実をつける。イギリスへの伝播には、海賊ドレークがカリブ海から運んだという俗説もあるが、長旅には適さず、カリブにはジャガイモがなかったことから、大陸ヨーロッパから伝わったと見るのが妥当だと。また、ジャガイモは当時の食料事情を考えて有用な、誰からも歓迎される食べ物ではなかった。なぜなら、『ジャガイモは有毒で、ハンセン病や赤痢などの病気を運んでくる』と考える者もいた。(O157がカイワレ大根が原因だとの風評に似ている)フランスのブルゴーニュでジャガイモ作付け禁止令も出ているくらいだ。18世紀末まで偏見は続く。

ドイツでのジャガイモ栽培は17世紀だ。戦争と天候で史上最悪の飢饉(1701年から1714年、スペイン継承戦争)で農民も兵士もジャガイモを積極的に栽培開始。後にデンマーク、スウエーデン、さらにプロイセンでも栽培開始。17世紀後半までにはイングランド、スコットランド、アイルランドへ。それを見て、ロシアのエカテリーナ2世も栽培を命じた。小麦が不作のときにジャガイモは代替食料になったのである。

  1. 大好きなジャガイモ(馬鈴薯)ですが、毒素も有ると言われているので気になって少し調べると、ジャガイモの毒素は主に芽と緑色の皮に含まれる天然成分でカビとは全く別物らしいです。 毒素の正体は専門的で良くは知りませんが?ソラニンとチャコニンとありました。ソラニンとチャコニンとは、ジャガイモが光や傷などのストレスを受けたときに生成するステロイド系アルカロイドとか?専門用語でサッパリですが?。これらは芽の根元や緑色に変色した皮に多く含まれているそうです。小さくて未熟なジャガイモでは、実の中まで毒素が浸透していることもあるらしく、知らずに摂取するとどうなるか?ですが、少量なら問題ないらしいですが、過剰摂取すると食中毒を引き起こす可能性があるそうです。症状は腹痛、吐き気、下痢、めまい、意識障害などで、重症の場合は死亡例も報告されているそうです。加熱しても安全かと思えば?毒素は完全に除去できないそうです。100℃の加熱ではほぼ変化なし。200℃以上の揚げ物でようやく約40%減少する程度らしいです。そのため毒素の部分を最初からしっかり取り除くことが重要との事です。一方、カビは腐敗や保存状態の悪化によって発生する微生物が原因で、ジャガイモの毒素とは全く別物のようです。表面に白いふわふわしたカビがある場合は、皮を厚く剥いて断面や臭いを確認し異常があれば食べずに廃棄すべきとの事です。では安全にジャガイモを食べるためには、 芽は根元から深くえぐるように除き緑色の皮は厚めに剥く事らしいです。実の中が青く変色している場合は初めから食べない方が安全とも。また保存は冷暗所で乾燥状態を保つのが理想的だそうです。我が家ではヒンヤリした建物内ガレージの棚に段ボールで保存していますが直ぐに芽が出ます。ジャガイモはとても身近な食材ですが、意外にも危険性もあった事に、今さらながら知りました。これまで知らずに適当に芽を指で擦って落としたりしていましたが、今後は更に注意して安心して美味しく食べたいものですね。

    • 芽を厚めに削ることを母や妻から教えられました。ここには毒があるとは言われてましたが、身近な人でジャガイモで体を壊した、異変が出たと言う人はいませんね。しかし、この芽を見つけた人は、それ以前にたくさんの人が犠牲になったということを知っていたのでしょうね。南米からヨーロッパにやってきたジャガイモ。別な人は中国から来たと新説を展開する人もいますが・・・。世界中で愛される作物で、大事にしたいものです。土壌の肥料加減で味が農家ごとに違うと農園主は言ってました。きょうは久々に長沼までドライブ。芋畑や水田、トウモロコシ畑を見てきました。

  2. ヨーロッパなどではポテト、日本で言うジャガイモですが、オランダ人がジャカルタから長崎の平戸の出島に持ち込んだ時からジャガタラ芋となって→ジャガイモになったみたいですね。オランダ人に感謝ですね。ジャガイモもサツマイモも世界中で「貧者のパン」とも呼ばれたりして、飢饉や戦争、産業革命などの歴史的転換点で人々の命を支えてきた影のヒーローのようですね。

    • まったく、作物のヒーローですね。北海道に来た品種は、いろいろ実験して寒冷地に強いやつが採用されたみたいです。他品種を同時に植えれば、作物の生育や味がわかりますから賢い選択ですね。コメが作れない北海道でしたから、命を支えるイモです。日本中でもこれからイモが支えるようになると思いますね。

  3. 家庭菜園でも栽培できそうですね。年に二回収穫できると言う事で『二度芋』とも言う位で、春植えと秋植えが有るらしいですが、北海道では春植えが殆どらしいですね。日光がよく当たる場所(半日以上の直射日光)弱酸性(pH5.0〜6.0)で水はけの良い土が理想で、地植え・プランター・袋栽培いずれも可能のようです。種芋はウイルス検査済みの園芸用種イモを使用(市販の食用は避けたほうが無難とのこと)田舎では包丁で切って切り口に藁灰をまぶして土に埋めていました。近所の定年退職者の人は袋で栽培しています。DIYのお店にポテトチップスの袋の大型袋のものが売って居ました。食料難対策に今の内から実験も良いかも知れませんね。

    • 必ず食料難がやってきますから、野菜作り得意な人は羨ましいですね。狭い庭ではじめて1本の巨大なキューリができました。いつのまにか知らないうちにできてびっくりです。シソとブロッコリーも植えてます。ナスビも花が出てきて収穫近いです。私は野菜は嫌いなのですが。なんで野菜の苗を買ったのか、自分でもよくわかりません。

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