情報の選択と視野の狭窄(現代史)
紳士服のお店でネクタイを売るときに、余りに本数が多いと選ぶのに困って帰る男が多い。限られた本数や絵柄を並べる方がよく売れる。選ぶ側にも膨大な種類のさあ買ってくれ状態より、適当な数(これが何本かはわからないが)この中から選んでという方が人間の五感に合ってるのかもしれない。婚活にしても限られた数の男女だから成立するイベントで、たとえば1万人の独身男女が集まっても何がなんだかわからない。
インターネットのホームページも外国語を入れると何億あるかわからない。ブログの数も。その中から自分の関心のあることについて、人について選んで調べる。ある大学のテーマについての論文提出がいつもウィキペディアからコピーして貼ってくるので、3か所以上から調べてくるよう指示した先生もいたが、これは多様な意見や考え方があるんだよという意識づけにいい試みだと思う。
いつのまにか、私たちは「簡単にわかろう」「考えを省略しよう」「結論だけ知ろう」「多くの人はどう考えているのか」「自分の好みに合った人の意見を自分の考え方にしよう」「お気に入りに入れたあの人のブログを開いて見てみよう」と、自分の考え方を他者へ売ることをしがちだ。思考の身売りだ。学びは「真似る」が語源だけど、いつのまにやら、どこかの新聞やテレビのニュース解説の意見が自分の思考に入り込んでいる。
しかし、そうはいっても私たちは事件や出来事の現場にいないから、五感で感じることができない悩ましい環境に置かれる、じれったい。実は情報を意図的に選択すればするほど、私たちは実は知識は増えるけど、どんどん視野狭窄にはまっているのかもしれない。なぜなら、その知識に果たして社会性や客観性や信用度があるのかどうか、どうやって検証するのだろうか。1+1は2だが、「私の信念は〇〇です。あの人(宗教)は絶対に許しません」と信条を述べられたら、とりつくしまがない。
なぜこんなことを書くかというと「不寛容な価値観が世界中を覆ってしまった」からだ。私だけが正義面をして書いているわけではなくて、こういう視野狭窄状況は「もう戦争状態ではないか」と思うからだ。
そもそもアメリカの考える民主主義をCIAや軍需産業が現地の反〇〇の勢力を利用して政権を倒して、アメリカにとって都合のいい政権(表では民主主義を標ぼう)作り、結果としてすべて失敗して、リビアのカダフィを殺し、何も核兵器もなかったイラクへ軍事介入して(このときはドイツやフランス・ロシア・国連の反対を押し切り)フセインを殺害、当時のフセイン政権支えた官僚を中心に作られたのがISISの種になっている。
アメリカ自身が作ったのだ。アメリカ製の武器を利用して銀行の金庫を襲い、油を密輸してお金をつくり、武器や傭兵たちへの給与に充てた。シリアのアサド政権もアメリカからみたら民主主義とは遠いと判断、倒すべき政権で、反アサドへ武器をどんどん供与したが、その反アサドとアサド軍の混乱に乗じてISISも介入、漁夫の利を得た。拠点都市を確保。反アサドがISISとつながったら、またしてもアメリカは最新兵器を彼らに渡すと同じ事になってしまった。ロシアが空爆して反アサドとISISを一緒に猛空爆してアサド政権を助けたので、今度はエジプトの発のロシア機が自爆テロに遭ってしまった。
イラクでの砂漠に生身のアメリカ兵士を送り、犠牲者が多過ぎて(それ以上に、同じ人間のイラク市民が無残な犠牲になっている)、オバマの外交下手は空からの爆撃をシリア全土にしている。すでにオバマは8000回以上の空爆でISISの拠点だろう(?)都市の破壊をして、老若男女を殺しているし、膨大な難民を生んでしまった。いつ爆弾が落ちてくるかしれない街に人は住めないから移動する。人類の戦争史の中でここまで短期間で生まれた難民の数は、第二次世界大戦以上だと思う。これはメディアは書かない。現実の恐ろしさにどう表現していいか、福島原発の事故とともに言葉を失う事態がつづいている。
お互い、視野狭窄にならぬようBBCや「ニューズウィーク」や田中宇さんのブログは現実理解に欠かせない。テロは100%防げないと知るべし。防げないからテロなのだ。日本赤軍がテルアビブ空港で銃乱射事件を起こしてパレスチナの英雄になった。日本の特攻隊がアメリカ海軍へ自殺体当たりを敢行した。イスラム自爆テロはそれを学んでいるように思う。偶然、ISISは車はトヨタのランドクルーザー、連絡はソニーのプレステ4を利用しているらしい。偶然か?
いまの世界の報道の仕方には気をつけて接する方がいい。感情が重く垂れこめているから。視野狭窄に陥りやすいから。悲しみは深いけど。拉致される恐怖から地上での西欧の取材が全然配信されなくなった。フリーの記者が命の危険を冒して、通信社へ記事を売る記事を信用するかアルジャジーラの報道を信用するか、私は判断しかねる。難民の生の声だけが真実に近い。そう思う。緒方貞子さん出て来てください。
昔の少年
クルマに詳しい僕の目には、ランクルと言うよりもう一つ下のクラスのハイラックス(ピックアップ・トラック)ですね。単純な構造で安価で耐久性に優れているから、乱暴者たちには扱いやすいのでしょう。それにしてもトヨタは軍需産業でもあったんですね。ソニーも?。日本が加担しているのか、技術だけを買われているのか?まさか自動小銃は日本製ではないでしょうね。アメリカ軍が砂漠作戦で砂嵐から自動小銃を守るために銃口に、常備していたオカモト理研のスキンを使っていたらしいですが。どこで軍需に関係するかわかりませんね。意外にも日本にも武器商人が居ましたね。戦争状態になれば大メーカーの製造ラインも軍需に即、切り替える用意はあるようですね。そうならなければいいのですが。