お金をかけないでイライラを減らす方法(2)
去年の31日に書いたこのテーマが知人から何回かメールも来ているので、読者の参考になればと思って2回目を書く。
紹介するとひとりはアマゾンで格安ヴァイオリンを購入して、生まれて初めての音出し演奏に挑戦している。http://oldbadboy.com/ もともと大学時代にジャズ研究会でベースを担当していて、弦楽器の素養は十分ある人なので、ひとりの時間を楽しんでいる。
私には何があるかと考えたが、無芸大食(いまは小食)にパチンコくらいでお金がかかる。でもJR通勤の帰りが好きだった。朝の通勤は気が重いが、帰りは持病のパニック障害が出ないくらいの乗客なら席に座り「日刊ゲンダイ」を買って読み終わると40分、至福タイム。
家に帰ればあれこれ妻から聞く話も多くて、ひとりになれない。群衆の中にひとりで歩むとき、どうしてこんなに落ち着くのだろう。もう観察し放題だ。デカルトではないが世間は1冊の書物だ!ファッションや流行の色、妻に流行を言うと、「そうよグレーが流行なの」とか教えてくれる。
映画館の近くを通ると、次に上映する映画のチラシを集めてきて電車の中で読むのもいい。ちなみに正月は007はSWより出来がいいと思った。ションコネリーよりダニエル・クレイグがいい。育ちの悲しみとかペーソスが溢れていて、今回の007は筋肉増量&知的労働者。映画の導入部分で度肝を抜かれた。007の1作目から殆ど見ているから、今回のスペクテーターは金をかけてる。撮影班とスタントマンの凄いこと。
昔は映画は気に入ったら、そのまま座って再度鑑賞できた。高校生のころアンナ・カリーナとかブリジッド・バルドーを何度も見た。小学校から映画を見に行く習慣を付けてくれた父親に感謝だ。「お金をかけないでイライラを解消する方法」から話題がどんどん離れて行く。たぶん、このテキトーな書き方が一番、私にとってイライラ解消法なのだろうと思う。
あとイライラ解消法で忘れていたが、単純作業を続けることだ。請求書に切手を貼ったり、DMの表に住所録シールを貼ったりするのも落ち着く。妻は庭の草むしりらしい。単純作業をしていてふとアイディアが浮かぶ時もある。一番は気の合う人と偶然会って小一時間でも美味しいコーヒーを飲みながら近況報告する時間だ。
筆者は1月15日から、西洋骨董(本社藤沢市)リトルオークのレンタル部門・販売部門の札幌駐在員としてアルバイを再開します。大好きなJR通勤が始まります。どこかのホテルに「シャーロックホームズの部屋」(ベーカー街231B)を作る夢を去年から画策してます。(写真は昨年、ロンドンにあるホームズ博物館で社長が仕入れたグッズ)NHKで何度も放送された英国グラナダテレビ制作のホームズに魅了されて。その部屋を日本中のどこかのホテルに作ること。シャーロキアンの協力が必要です。よろしくお願いします。藤沢へお越しの節は店に顔を出してください。日本における西洋骨董輸入の草分けで、大学を出てサラリーマンをしたことがない、1年に4回渡英、40年続けています。お会いしてお喋りするとタイムスリップします。イライラが解消されますよ。
http://www.little-oak.com/ 藤沢市片瀬海岸 リトルオーク。22日(金)から31日(日)までセール。
昔の少年
僕のイライラ解消法は集中して仕事をした後、息抜きで集中した分遊ぶ事だ。他の人と多分違うところは休日もゴロゴロしないで同じ生活パターンを持続する事だ。仕事先の社員から見れば回遊魚のように休まず働いているかのように見えるらしく、あだ名を「ブリ」とつけられているらしい。ブリだってきっと僕みたいに誰も見ていないところで居眠りしているに決まっている。遊びの種類はいくらでもあるから退屈はしない。仕事とも遊びともつかない家事だって率先してやる事にしている。仕事も遊びも飽きたら疲れて来るからストレスになる。飽きないように仕事の商いをやり、飽きないように遊ぶのが心にも身体にもいい。ブリのような生活をいつまで続けられるかは知らないが、身体が思うように動けなくなったら、やりかけの絵と詩と音楽を少し。それに飽きたら、どこか陽当たりの良い公園あたりで一日中僕みたいに、せかせか歩く「ブリ」のような人間観察を楽しみたいとも思っている。
匿名
列車通勤は経験がないので、はめったに乗らないが、地下鉄よりもバスよりも路面電車よりも列車は別世界だ。普段見慣れない人達も沢山乗っていて、方言の会話を聞いたり、表情を見たり、車窓からの景色も違って見える。周期的な穏やかな揺れも心地よい。子供の頃、故郷に機関区があり、よく絵を描きに構内に入った。そんな列車も3月には北海道にまで新幹線が開通する事になった。札幌伸長まで待てないので一度新幹線で東京まで乗車してみたいと思う。知らない東北の景色もぜひ見たい。故郷からSLで東京まで行った子供の頃は、今では耐えられないくらい時間がかかったものだ。少し開けた窓から入るススで真っ黒になりながら。