アメリカ社会を分断する5つのテーマ。トランプを筆頭に。
3月15日の『ニューズ・ウィーク』でアメリカ社会の5つの争点、加えてNATO、東アジア、南米、中東など外交案件が続く。今回の選挙は内向き大統領選挙である。(5月4日現在、クルーズが撤退したのでトランプで共和党の候補決まりそうだ)
(1)オバマケア(2)銃規制(3)マイノリティ(4)所得格差(5)移民制度。
国民皆保険制度がないのは先進国でアメリカだけ。医療業務を保険会社に任せる病院、保険会社へ医療保険を払っていないと病院での治療を受けられない、それをするのは社会主義的な思想だと昔から非難する言論多い中、共和党に大統領が変わればオバマケアは廃止になる可能性大。
銃規制も、銃弾による死亡の6割以上が自殺に使われている現実で、銃文化が根付き、自分の身は自分で守る(自分の死は銃でする)いまのアメリカで銃規制は無理がある。
マイノリティにしても白人警官による黒人『殺害』が続いて、裁判になっても検事のほとんどは白人で無罪放免になる。初の黒人大統領オバマが歴代大統領で一番、人種に関する発言が少ないという調査がある。
所得格差デモを一時期、ウォール街で『1%対99%』デモがあったが、今や影形なし。貧困率は先進国内ではトップクラス。税負担を逃れるべくファイザーはじめ本社を法人税の安いアイルランドへ移転する企業、カリブ海に浮かぶ島へ所得移転させ、アメリカへ税金を払いたくない企業が増えてる。これを防ぐ法律がいまのところない。世界企業(本社は地球という考え方。法人税の安いところへどんどん本社を移転させるグローバル企業たち)で国籍がない。
そこで、次期大統領候補トランプだ。一番困惑しているのが、NATOやEC諸国、日本・韓国、南米、中東サウジ。ロシアや中国とは親和性がありそうだ。NATOはもう旧ソ連時代の冷戦の残存組織で意味がない。日米安保条約も片務的な義務(日本が危機になればアメリカが出るが、アメリカが危機なら日本は助けに来るのか?という問題がある。こういう議論はこれまで国内ではなかった話だ)の条約はおかしい。アメリカ軍もグアムへ帰りましょうということになりそうだ。日米安保条約の破棄をアメリカから言ってくる可能性もある。中国はこのあたり、もう知っている可能性大だ。韓国も自分のことは自分でしなさいという風に出てくるかもしれない。
サウジはこれまで親米政権が続いていたが、若き王子になって、産油量を減らさず、アメリカのシェールガス価格を不採算へ追い込み、たくさんの企業に大損失を与えてきた(日本の商社も大損をした)アメリカの9.11のNYテロの背後にサウジありとする捏造するニュースを流したり、両国は険悪だ。イランとの良好な関係を続けるだろうと思う。
トランプ陣営にはけっこうしたたかなブレーンがいそうで、日本の報道機関や政治家の発言、外務省の希望的な観測を食いついて見ない・聞かない方が過たないと思う。自分の頭で考えようということだ。政府専用機に乗って、税金を無駄使いするより、少し机に座ってじっくり地球儀を見ながら、地震学の木村政昭さんに日本海溝の分布図と地震の発生の仕組みを聞いて、自分の気持ちを逆なでするかもしれない元外務省主任分析官の佐藤優さんと会話をする方が国の方向性を過たないと思うがどうだろうか。TPPは即刻廃止になる可能性も大きいし、アメリカがたくさんの消費物を輸入することで失業したプアホワイト層から熱狂的な支持があるから、アメリカへの輸出で儲けたきた企業へ高い関税をかけられる可能性も大きい。
マスコミやインテリは反トランプに傾いている。この国のマスコミや大学の先生方も似ている。なぜか、自分たちの既得権を奪われるからだ。知識のばらまき特権、安全な新聞社内での高い給与、トヨタはじめのCM料で潤うTV局、庶民の暮らしを睥睨するような成り上がり小金持ちたち、日米安保だけで国の政策を立案してきた外務省北米局の面々。頭を切り替えて臨まないといけない。
昔の少年
いつの時代も大きな変革の岐路がある。私たちの思いなど影響しないところで変わって行くし、その波に乗っていくしかないだろう。元々アメリカは横暴な国。そこにはトランプ氏のような強硬な者も当然いるし、支持者も多くいるだろう。逆の見方をすれば、トランプ氏ほど愛国心の強い人はいないのではないだろうか。美しい国アメリカを作ると言う彼の考えは一貫している。過激な発言は、第一章「全世界の気を引く手法」で、実はその後のシナリオも出来ていて、既に第二章に入っている。わが国、日本も近いアメリカの変革に対応できる対抗馬を用意する時期なのかも知れない。
昔、昔の少年
あの過激とされたトランプ氏が急に人が変わったようだ。選挙戦での戦術でのゼスチュアーだったのか?大統領への現実味が出て来たと言う大方の見方が正しければ、世界とアメリカの関係は大きく変わるのだろうか?少なくても意味?のない海外派兵などは無くなるのではないだろうか。喧嘩は売られれば買う訳で、仕掛けなければ起きない訳だし、牙を剥く国も無くなるかも知れない。アメリカが変わって平和な世界になる変革なら大歓迎だ。
匿名
日本にはトランプは居ない。居るのは義理人情の「花札」ばかりだ。「上を向いて歩こう」と上ばかり見ていると、今に砂利の小石につまずいて転ぶだろう。国民と言う「砂利」を無視してばかりいると、そのうち武器も持たない国民の石のツブテが飛んで来るだろう。アメリカにしっぺ返しを食らわない内に、地固め舗装をしておかなければ・・・。