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筆者の場所が雨の日は、デザインも雨に変わります。

札幌駅前通りに三菱系の企業が多く入居するビルがある。1階はシティーバンク札幌支店でいつ覗いても訪れる人が少ない。ある人は「ここで30万で口座を開くと、土曜でも祝日でもATMは無料で使える」と言っていた。私なら、土・日は使わず、わざわざ30万も預けないで使うけど、シティーバンクのカードを持っていることにステイタスを見出す人なんだ。「ブラックカード」を持ってると言ったら驚くけれども。


ことお金に関して、人によって価値観が違うのを発見するのは、楽しくもあり、辛くもある。筆者が6月から札幌へ週2回のアルバイトを始めて、駅前を歩くとシティーが閉店して違う金融機関になっている。偶然、図書館でブログに2回ほど書いた「パナマ文書」(渡邉哲也 徳間書店 95p)についての詳細本を新刊コーナーで見つけた。


その中に「シティーバンクの日本法人は、2009年6月、指定暴力団関係者の口座が数百件見つかったことで、マネーロンダリング防止策など法令順守体制に問題があるとして、金融庁から個人向け全商品の1カ月間の販売停止命令を受けた。(ちなみに山口組の年間収入は9兆円と見積もられている。イオングループとソニーの売上より多い)。その後の2011年にも同様の問題が発覚して行政処分を受けたことで、シティバンクは日本でのプライベートバンキング部門を閉めざるおえなくなった」と書かれてあった。知人にこの件をメールするとさっそくシティーバンクのHPが送られてきた。


 

シティバンク銀行株式会社は、暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人(いわゆる反社会的勢力)による被害を防止するために、次の基本方針を宣言します。

  1. [1]反社会的勢力との関係を一切遮断するために、全役職員が断固たる姿勢で取り組みます。
  2. [2]反社会的勢力による被害を防止するために、警察・弁護士等の外部専門機関と連携し、組織的かつ適正に対応します。
  3. [3]反社会的勢力による不当要求には一切応じず、毅然として法的対応を行います。
  4. [4]反社会的勢力への利益供与や裏取引を行いません。
  5. [5]反社会的勢力の不当要求に対応する役職員の安全を確保します。

最後の5番目を読むと、暴力団関係者からヤバイ発言を受けていたのかもしれない。パナマ文書は「匿名口座」「匿名会社」(会社所有者の具体的な氏名がない)に膨大な資金を移して、マフィア、ISや北朝鮮、武器商人、後進国の超富裕層、芸能人、政治家が自分たちの利益を生んでくれた所属する国ではなくて、お金を管理する手数料を支払ったり、闇の株式市場へ資金を流して売買をしている実態がこれから解明されていく。その額は1000兆円のさらに10倍に達するかもしれないと言われる。山口組だけで9兆円、ほかの暴力団の売上を加えるとシティーバンクの超高級なカウンターの数々の裏でこんな裏技をしていたのだ。


しかし、何もこの銀行だけがしていることではなくて、あらゆる金融機関、証券や投資会社、商社など。彼らに言わせると「何をいまさら」という人もいる。「そんなの業界の常識だよ」と。しかし、業界は業界に過ぎず、世界ではない。先ほど読み終えたクロネコヤマトの宅急便生みの親・「小倉昌男 祈りと経営」(森 健著 小学館)の中に小倉さんが嫌いな3つのタイプの人が書かれてあった。威張る人、金銭欲が強い人、そして酒癖が悪い人。株券をただの紙切れと言って自分が保有する株券をデパート袋へ放り投げて、これで財団を福祉財団作ってくれと。24億円が入っていた。ヤマト福祉財団のスタートであった。

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十勝カルメル修道院(幕別町)。建築費用が約4千万足りず、クリスチャンの小倉さん不足額を寄付して完成。女子修道院。(大成建設)

  1. 昨日は週末だと言うのに、世界の株式市場が英国のEU離脱で震撼とし、右往左往した。一方離脱派の連中はそんな事はお構いなしに手放しで大喜びしている。多数決で国の方針を決める民主主義は果たして正しいのだろうか?強い権力者を置く共産圏のやり方の方が、時として、国の進むべき道を決めるうえで、正しいと思える事さえある。世界を敵に回す一部の国を除いてだが。今回も、離脱派の離脱後のリーダーの考えや、国の方針について詳細が見えてこない。僅か数%と、これだけ民意が拮抗した場合、最悪の事態も踏まえ、もう一度議会で再討議したほうが道を誤らずに済むのではないだろうか。それにしても、世界の金融市場、株式市場そのものも脆弱のようだ。しかし、パナマ文書にしても、EU離脱にしても、明日からの我々の暮らしにどう影響すると言うのだろうか?

  2. 前職でCity Bank の仕事に関わった事があった。札幌支店の看板なども手掛けた。当時ニューヨークではCty Bankのロゴタイプ入りの自転車が話題になった。社会貢献度の高い企業と思っていたが、裏口にも別のカウンターがあったとは驚きだ。前々前々職では今や道内大手の地銀の仕事がメインだった。相互銀行時代からだが、その前はムシンだとか?ところがある日突然!日銀から、頭取が天下って来た。途端に軌道修正が始まった。二代目以降も日銀だ。当時の地銀トップの某大銀行は、ずさん経営もあって、つぶされ統合。カエルに蛇が呑み込まれてしまった。時を同じくして銀行の統廃合が始まった。そして新しいCI戦略の新ロゴタイプで以前の行名はすっかり忘れられるようになった。銀行が私たちにしてくれた事は仕事で関わった以外、プライベートでは、高利で貸して低利で預けさせられただけで、恩恵は何一つ感じさせてくれなかった。それにしても銀行と保険会社はいずれも立派な社屋ばかりだ。

  3. 消費者金融と銀行のつながりを知ったのは、関わっていた仕事を離れてからだった。貸出窓口のカウンター越しに打ち合わせをしたが、そのすぐ横には借りに来た客が居た。相手から見れば僕もその客に見えていたのかも知れない。今や銀行系になって久しいが、こうなる前の創設者たちは悠々自適で、或る人などは北海道で大規模な農業経営をしている。僕の関わった消費者金融などはテポドンの国への資金ルートが噂された。とかく金融の裏の世界は知れば知るほど不思議な構図だ。

  4. 金融関係者はお金に堅い。他人から金品は1円足りとも決して供与は受けない。らしい?。とは建て前だけらしい。或る時、消費者金融のマーケティング担当の「天皇」と呼ばれていた人物を新千歳空港まで迎えに行った。僕の中でも彼を天皇との認識もあったが、社用車のライトバンタイプで行った。彼を乗せてゴルフ場に向かう途中、余り暑いのでクルマを停めて自販機で冷たい缶入りのお茶を二つ買い、一つを彼に差し上げた。と、100円玉を僕に受け取れと言う。そんなつもりではないと言っても聞かず、仕方なく受け取った。噂通りの堅物?だと思いつつ、僕の中に閃いた。この彼を何とか攻略できないか?と。今度は帰りの車に戻る前に茹でトウキビを5~6本買い込んで彼に渡した。思った通り、またお金を出すしぐさを察知した僕は、すかさず「あぁ、もう店じまいする時間だったのでタダで貰って来たんですよ」と。彼は大喜びで「美味しい美味しい」と食べてくれた。実際には1本150円×6本=900円だったのだが。僕の勝ちだ。

  5. 金融関係のお堅いお偉いさんに我が社の社員たちはビビッていた。むしろ関わりたくない感じで僕にお鉢が回ってきた。空港のレストランで二人で食事する事になった。夜も遅い時間で他に客は居なかった。僕はクルマだったのでアルコールは飲まず食事も一番安いチャーハンなどにした。彼はビールを呑んでステーキなど食べたが。なんと、お堅いお偉いさんが僕にご馳走すると言うのだ。そのまま100%信用してゴチになって後で問題にでもなっては?と思い食べながら、話しながら考えた。出発時刻が迫って来た頃合いを見計らって「定刻かどうか確認してきます。すぐ戻りますから」と言って中座。席から見えないレジで支払いを済ませ、トイレなど済ませ何食わぬ顔で「そろそろ出発の時刻ですが」と席に戻り彼を立たせた。レストランのレジで彼が支払おうとしたので「済んでいます。急がないと出発時刻です・・・」と急かして、その場を凌いだ。関係者の全く居ない二人っきりの場所では、いくらお堅い金融関係のお偉いさんでも、幾分柔らかい自分をさらけ出すものなのだ。

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