大宰府天満宮 2022年6月8日写真アラカルト

博多からバスに乗り、大宰府天満宮へ。40分以上乗っていた。韓国からの観光客が多い。天満宮の屋根は各種植物で覆われていた。不思議な光景だ。どうも私は観光地が好きではないなあと思う。困った性格だ。そこに蘊蓄があるとよけいにダメだ。大分中津市に住む娘と博多での2泊3日の観光。

かまど神社で中吉を引く

梅ケ枝餅の由来らしい

試食

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

『科学者にとって、いちばん大切なことは何かな?』『カンです』

 

小松左京『日本沈没』(上、193p)、100歳を超える謎の渡老人が、海に沈んで行く日本列島を予感する田所博士に『科学者にとって、いちばん大切なことは何かな?』『カンです』言下に田所博士は答えた。『え?』と老人は耳に手をあてた。『何といったかな?』『カンと申し上げたのです』田所博士は、確信をこめていった。『おかしいとお思いになるかもしれませんが、科学者ーーーとくに自然科学者にとって、最も大切なものは、鋭く、大きなカンなのです。カンの悪い人間は、けっして偉大な科学者になれません』

1973年に書かれて52年たった。私は映画で『日本沈没』を見たがパニック映画の延長で鑑賞していた。高倉健の『新幹線爆破』と同じレベル。NHK教育で100分で名著に『日本沈没』が取り上げられていて、気になって読んでみると、学会で異端児の田所先生が出てきて、政府に呼ばれ総理へ『為政者としてかなり覚悟を決めておいていただいたほうがいいかもしれん。・・どんなことが起こってても、動揺しないのが為政者でしょうが、とにかく私個人の見解としては、どうも相当なことが起こりそうな予感がする』(183p)気象、土地変動、海岸線の昇降、火山活動、重力変異、熱流量、地下温度分布、地磁気変動、海底の変動、地震の動きなどあらゆるデータをぶち込んで解析する在野の研究者田所博士が総理に直言する。同じデータを見ても、予測の場合、個々の科学者のカンの良し悪しが判断の根底に大事な要素として残る。自然現象に限らず、身近な事件も『カン』の働き具合が良ければ救えたことがたくさんあるはず。『日本沈没』に戻せば、文明論あり、日本人論あり、外交があり、潜航艇の詳しい仕組みや地球の成り立ちの40億年の話題もある。しかし、小松左京の原点は戦争と人間の本姓の残酷さ、一方に希望を置いて未来を築こうとする。守備範囲が広くて何でもありの『ブラックホールのような小松左京さんである』。濡れ場のラブシーンも上手で小野寺と阿部玲子との浜辺のシーンにはしびれた。富士山の噴火で亡くなったと思った阿部玲子が2部で小野寺とともに復活する不自然さはあるが、玲子はダンテ『神曲』のベアトリーチェに模しているかもしれない。ですか?小松左京さん?

他人をコントロールするということ

sokuratesu

ソクラテス(BC469~BC399)40歳の生涯

20年以上前かな、これまで総務からのお知らせは机の上に紙が置かれて社員へ通知されていた。それがある日、ネットワークが引かれて、お知らせがメールになった。文を書く人の品性や読み手の社員への細かい配慮があればいいが、どこか一方的な文章、権力性を感じる文章に腹を立てていた期間が長かった。ストレスを感じ続けた。つくづく私は組織に向かない人間だなと思っていた。

すべて主語は「会社」。こういう主語は実はなくて、会社の社長〇〇の一存でとか、〇〇常務の反対はあったがとか、正確に記してもらいたいと抗議したい気持ちが続いた。数十人の会社なので全員の顔が見えるのに、仕組みだけは大会社の猿真似をしていたのだ。全部、発信者の責任が回避できるよう、そして十分、その権力性を社員に浸透させる文書の多さに辟易していた。またこういう文章のお手本のビジネス書も溢れていた。しかも、営業が売り上げを上げるべく走り回ってるのに、何度も書き直しているのを見てつくづくお暇なのねと皮肉も言いたくなる。

しかし、それが今度は自分が部下を持って「いついつまでに〇月の売上予定数字と利益を私宛にメールで送るように」と指示メールを出すことになった。すると不思議なことに、「それは、私の立場上、当たり前の営み」だと感じるようになった。習慣というものは恐ろしくて、出す側は普通の文書であっても、受け取る側から見れば強迫に感じたり、脅しに感じたり、イジメに感じたり、バカにされてるように感じる。「書いた文字は人をだますぞ、大事なのは対話なんだ」(ソクラテス)そういえば、ソクラテスも仏陀も孔子もイエスキリストも全員、書き文字は残していないね。なぜだろうね?

法律も実はそういうところがあって、いつのまにか〇〇月よりかくかくしかじかの法が施行されたと。年金は下がった、介護保険は上がった、支給年齢は上がった、「新しくこういう法律ができた。こういう組織ができた」。新しい組織ができると天下り先を増やし、細かい法律を作れば作るほど、素人や一般国民が理解できない世界に入り愉悦する官僚たち(バカな国民めと思ってる官僚も多い)。あるとき、農学博士の農水省の知人にメールを入れたら、1行ごとに、その下に赤文字で添削されてきて、普通の手紙メールなのに本人は悪意はないとは思うが意地悪さを感じた事件でそれ以来メール頻度が超激減したのはいうまでもない。役所での部下からのメールと勘違いしているのだ。