噂の真相

2004年1月発行の「噂の真相」別冊 日本のタブーがある。創刊して25周年を迎えて、休刊カウントダウン2冊目の別冊である。噂の真相がスクープした森首相の早稲田時代の逮捕歴(前科1犯)を報道してから、個人情報保護法が強化されて、政治家や官僚たちのスキャンダル報道ができにくい状況が続いている。編集長の岡留安則さんが編集後記で「いずれ、この悪法がメディアを委縮させ、国民の知る権利を奪う事態になるのは目に見えている。・・・・名誉棄損の損害賠償額を一挙に2千万円台に乗せようという動きにも自民党と法務省の策謀が見え隠れする」。記事は実名のものもあれば匿名の記事もありで様々だが、「この出来事の真実はどうなのだ」という一点で語られ・書かれている。書かれたくないことが書かれてある。手元にある別冊をざっと目次だけを書いてみる。なお、WEB版「噂の真相」で沖縄から岡留さんの発言が読めるし、バックナンバーも手に入るので、様々なタブーに関心のある方で未読の方は1冊手に取ってお読みください。

●巻頭座談会・・新聞・テレビは絶対出来ない!週刊誌ゲリラ報道の中のタブー域。

●拉致報道タブー・・北朝鮮拉致発覚後に暴走を始めた「救う会」「家族会」の絶対タブー

●米国タブー・・イラク自衛隊派遣で対米追随一辺倒。外務省に見る日本外交の絶対タブー

●天皇制タブー・・「噂の真相」も流血の惨事になった天皇制タブーと右翼団体の暴力威嚇

●検察・警察のタブー・・検察・警察の不祥事に手をつけない記者クラブの犯罪的なタブーの闇

●部落タブー・・(差別と偏見)の糾弾闘争が生んだ恐怖と自主規制の部落タブーの現在

●文壇・文化人タブー・・出版社系週刊誌が絶対に書けない売れっ子作家たちの私生活タブー

●巨大宗教タブー・・自民党も大手メディアも裏で操る創価学会(鶴のタブー)の恐怖支配

●広告タブー・・宣伝費でマスメディアを支配する影武者・電通のタブー

●芸能界タブー・・ジャニーズやバーニングが圧殺する有名芸能人のスキャンダルタブー

国民の批判力を弱めて、痴呆化を進めるのは、ローマ時代の「パンとサーカス」提供に似てる。政権者にとって、都合のいいことこの上ない。「噂の真相」が25年にわたって、作家、フリーライター、週刊誌記者に執筆の場を設けて、検察庁の高官スキャンダルをも書き切ったのはお見事というほかはない。

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