大雪にまつわるアレコレ。
12月10日(土)は60センチ積雪。朝から除雪だ。きょうの雪は湿り気があって重い。心筋梗塞を51歳でわずらってるので急激な運動は危険。ゆっくり除雪を心がける。
北国は隣の家との屋根の雪をめぐるトラブルがあとを絶たない。一番多いのが、屋根の雪が隣の敷地へ落ちるトラブル。クレームを言う人もいれば、仕方ない、お互い様と許す人もいる。これを防止する鉄骨の柵を作るのに100万円はかかる。したがって、いまは屋根を傾斜にしないで無落雪の屋根にするのが主流だ。屋根を水平にして、積もらせて、電気や太陽熱で溶かして、下へ落とす工法だ。また、除雪車が来るのはいいが、道路の雪を自宅前にどっさり削った雪を置いていかれるるのでガレージから車を出す場合、再度、道路の段差まで削る必要が出てくる。
それにしても12月と1月の北海道でのイベントは鬼門だ。イベント開始3日前には入っていないと中止になるケースもある。『マイハシ運動』がはやった時期に講演会を開催したいという団体があって手伝ったことがある。(この運動はどこへ行ったのか?)。講演者の大阪の事務局長の乗った飛行機が新千歳空港は大雪で降りられず、大阪へ引き返した。1便早く来ていた副事務局長が『私、講演できます』と言われて救われたことがあった。テレビ局もスタンバイし、ホテル使用料、司会のギャラなど支払う約束だからホッとした。大赤字になるところであった。冬のイベントはなるべく避けたい。ホワイトイルミネーションくらいにして欲しい。
高速道路も滑って事故につながるし、追突事故が後を絶たない。大分県在住の娘婿に、冬道を運転させたことがある。『お父さん、ダメだ、滑って怖いから交代して』と。ブレーキとハンドル回し、アクセルの踏み方を間違えると横向きになりやすく路肩の雪に突っ込む。冬道運転の怖さを実地体験させた。
大雪ではしゃぐのは台湾はじめ東南アジアの観光客だ。雪を美味しそうに舐めている。『彼らには除雪仕事がないから』『雪国の冬の長さや厳しさを知らないからいいよね』と北国の人のいつもの怨嗟だが、家の中に入ると南の国にいるのではと思うくらい暖かい家づくり。窓も二重で床暖房の仕様もある。外壁も厚く、北国向け暖房エアコンも売れている。家の中は超暖かい。
そういう時代から見れば、現代は大雪とはいえ、たかが飛行機やJRや車が止まる程度で、無理をしなければその時間を利用して人生の休暇に使える。もう一度、文明ってなんだろうと思う日にできればいいかもしれない。怖いのは地震と火山噴火、原発による放射能汚染、突然のミサイル着弾や核兵器の誤作動による投下による大量死や、水や空気の汚染だ。生命の根幹を支える環境破壊。それからみるとこの程度の大雪でへこたれていては情けない。
雪国育ち。
豪雪の北陸育ちの僕は、北海道に来て、風に舞う雪の軽さに驚いた。北陸は3mもの積雪地帯で、屋根雪を下ろさなければ軒が折れるし、大屋根だってつぶれる。学校だって体育館などは柱が少ないから大変だ。業者などに頼むことも無く自分たちで雪下ろしをしなければいけない。子供だからなどと言っては居られない。猫の手も借りたいくらいだ。独居の父が高齢になって雪の屋根に上って力仕事もムリな時には、大阪から雪下ろしに何度も田舎に行ったことがあった。あの重い雪は、今の北海道の家屋構造では、多分持たないと思う。ましてや積雪型の平屋根など余程の熱量で溶かさない限りはつぶされる。東北や北陸の人の勤勉さは、多分自然との闘いから来るのかも知れない。と・・・。
必ず来る冬。
大人たちにとっては雪は厄介者のようで、猫のように家に閉じこもる。一方、子供たちは上手に雪と遊ぶ。まるではしゃぐ犬たちのようだ。雪ダルマだのスキーやそりや雪合戦だのと上手に冬を過ごす。自然に遊ぶ姿はまるで野生動物たちのようだ。たぶん子供には野生が残っているに違いない。大人になるに従って、だんだん遊べない人間になって行くようだ。大人たちも、少しは子供たちに見習って冬も外遊びに興じたらいいと思うし、楽しく身体を動かしたほうが健康にもいい。せっかく自然がくれた雪を厄介者とばかり思わずに。
飛ばない雪。
まるで北陸か山陰かと思わせるような湿雪が降るようになった北海道。地球の変化なのか?気候変動は今後も進むのだろうか?。手作業での除雪作業も腰が痛くなるのでスノースロワー(投雪機械)で積み上げておいて排雪業者にお願いして今月から2月いっぱいまでダンプで毎週運んでもらっている。しかし、水分を含んだ雪は融けだすと機械のダクトに詰まって雪が飛ばない。余程パワーのある大型機械なら良いが、家庭用の8馬力はパワー不足だ。今後これ以上重い雪が降るとなれば除雪方法も再考しなければと悩むこの頃だ。
失われた公共心。
除雪の仕方で、各家庭の違いが出る。玄関先だけの家庭。自宅前歩道だけの家庭。さらにひどいのは車道に雪を捨てる家庭。我が家は歩道どころか車道まで、それも隣の家を超えて曲がり角まできれいに除雪することにしている。クルマでも人でも深雪を歩いたり走ったりするよりも気持ちがいいからだ。みんながそうしてくれれば街もきれいになるのだが、お手本を示しても、相変わらず車道に雪を積む人がいるから困り者だ。角地に積まれると車も曲がりづらい。余りにも非常識な大人たちなので、幼稚園から、しつけを教え直した方がいいかも知れない。