おなかの調子が悪く、近所の総合病院の泌尿器科へ行った妻が尿検査をして、診断を聞きに行くと医者が「さあて、あなたの尿に細菌があったでしょうか、なかったでしょうか?どちらだと思いますか?」まるで、テレビのクイズ番組みたいで不愉快だったと告白した。何も細菌がなかったから、余裕の言葉遊びであったのか、それにしても調子が悪く病院に来ているのだから真面目に対応して欲しかった。


世間の常識感覚とずれてる医師や社会人も増えている私も妻から落ち着きなく挙動不審に見えるらしい)。「国立大学の卒業生は、それだけ一生懸命、勉強をしたのだから、給料も高くあるべきだ」と豪語していた営業失格者もいた。営業数字が挙がらず(仕事せず)毎日鬱々とした日々を送っていたのである。「この人が会社に営業に来ると、暗くて私も生きるのが嫌になる」と言うスポンサーもあった。あるとき彼の母親から会社に電話があり、私が受話器を取ると「いつも●●が皆様にご迷惑をおかけしてすいません。私の育て方が間違っておりまして」と前置きを言われたときにはビックリ。当たってますよ、お母さん。もう50代で直りませんけれどもと筆者は心の中で思っていた。


道庁職員でJR通勤でよく会う人とおしゃべりしていて、突然、どういう話の流れであったか忘れたが「金儲けは悪ですよ」と朝の通勤電車の中で叫んだときにはびっくりした。「だから私は公務員になったのですよ」と畳み掛けた。電車の中は、民間企業で働くOLやサラリーマンで満員。私たちは乗客に睨まれてしまった。民間なら毎月・毎年の売り上げと利益で給与や賞与が決まり、税金を払っている。その中から、公務員の給与やボーナスが払われているという認識に思い至らない貧しい想像力。民間への感謝の気持ちがない。驚くほどである。


適正な利益がないと民間は倒産して、税収もなくなり、自治体や国もいずれ倒産して自分たちも失業していくことがわからない(わかりたくない、そんなことはない、公務員さえ残ればいいんだよと極論もある)。北海道をスカイスポーツの天国にすべく夢を持っていた国家公務員がいて、20代後半で自分の夢を実現すべく(民間の人間が毎日楽しそうな日々を送っているように見えたと後で言っていたが)、辞表を書いて、新しいイベントを考え営業する会社に就職した。1年後、「民間がこんなに厳しいところだとは思わなかった。お金を稼ぐことの大変さがわかったよ」と公務員を辞めたことを後悔していた。


しかし、民間にも、毎日ストーカー行為をしていても首にならない営業社員もいた。出勤すると、仕事もせず、彼女を追いかける。警察に現場を押さえられて、上司が交番へ行き、ビンタを食らわして、平謝りをして身柄を引き取り、新聞種だけは避けた。自分の所属する企業が有名企業であればあるほど、身の処し方には気をつけないとね。結婚願望が強いと、名刺だけでコロリといってしまう女性もいるから。一方、相手が既婚者であろうと、突っ張って奥さんと子供を追い出して、結婚までいく女性もいたから、私の価値観が古いのだろうとも思う。

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