威張る・変わるアレコレ。
イギリスの作家、ジョージ・オーウェルに「動物農場」という作品がある。日ごろから人間の農場主にこき使われていることに、動物たちが反乱を起こして農場主を追い出す小説だ。動物たちの憲法ともいえる掟に「人間たちの真似をしない」という決まりがある。リーダーは豚のナポレオンである。革命の成功の後、ある晩、農場主の自宅から大きな声が聴こえるので行ってみると、ナポレオンはじめ豚たちが飲めや歌えの大騒ぎをしていた。最初に決めた、動物たちの決まりごとはどこへやら。窓から覗く動物たちは目を白黒させて落胆。さてその後はどうなるやら・・で終わる。ここから得られる教訓は、「同じ動物でも階層が生じる」「権力を持てば簡単に最初の原則は反故にされる」。現実にあるアレコレを列記してみると・・・・・・・・
〈立場が変われば考え方が変わる〉
〈偉くなると言葉使いまで変わる〉
〈出世とともに威張りだした〉
〈交際費が使えるようになると際限なく使い出した〉
〈今まで組合で野党であったのに政権与党になって、税金の食い散らかしが酷い〉
〈同じ貧民街で育ったのに海外勤務もあり急に偉ぶって日本美術をひけらかす同級生〉
〈少年時代は可愛いぼっちゃんが、親の七光りで支配人に就任するとヤクザまがいの口汚い日本語を吐く〉
〈部長時代は普通の椅子の座り方が、支店長になると背中がのけぞる〉
〈飛行場で俺は東京の●●会議に出なければいけないと飛行機を止めた医師〉
〈おれはお前の会社の大株主だと豪語して飛行機を止めた営業マン〉
〈おれは元校長だと威張る町内会長〉
〈私の毛皮は10万円と豪語する医者の娘の中学生〉
〈俺の親父は防衛大出だと威張る少年〉
〈若いバラの癖に伸びるのが早くて生意気だと言い、日陰に移す元社保庁官僚〉
こう見ると、現代の若者たちがお手本にしたり、ああいう人に私もなりたいという大人がいかに少なくなってきたか、知れようというもの。天使になろうとして豚になるという俚諺があるが、他人へ善を施そうとして、自分に得をのみ施す結果の人生ばかりである。お互い、「動物農場」のナポレオンになる可能性は十分あり、気をつけましょう。
名刺。
もともと偉くないので他人事ですが、人事異動で肩書きが変わると、やたらと名刺を沢山印刷したがる人は多いですね。飲み屋でばら撒くんでしょうか?
seto
自分の肩書きを社内では照れながら、外では偉ぶる(飲み屋とか友人に)名刺配り多い。
しかし、60歳を過ぎて役職定年になると配りたがりません。コインの裏表で同じです。
元気度を見ると一目瞭然です、筆者には。生涯現役がサイコーな人生では思います。
檻の中の人。
動物園の動物と人が逆転したら?と考えた事があった。人種別に分類された檻の外から人間たちのしぐさを観察する動物たち。人は檻に入っても,せかせかと働くのだろうか?それとも,ダラダラして過ごすのだろうか?