30年以上前に500年に一度(?)という石狩川の大氾濫があって、両親の住む家が床上1メートルの水害に見舞われたことがある。水の引いた後、1階の和室の水分をたっぷり含んだ畳をはがしに知人を連れて行った。父が『畳が高くて叶わない』とこぼしていた。市内のどの畳屋に電話しても普段の倍はするというのだ。

同じような話に釧路沖で地震が発生したときに、深海に住む高価なキンキが浮上して大量に採れたことがった。しかし、市場にはいつもの値段で利益が減らぬよう調整、キンキは冷凍保存されて大儲けしているという噂が出たことがある。

九州の話に飛んでしまうが、台風による暴風雨で瓦が飛んで、瓦屋に仕事が大量に舞い込んだときに値段を大幅に釣り上げた瓦屋は10年後にすべて倒産したという。『日本昔はなし』のような出来過ぎた教訓談だが、あながち嘘とは思えぬ市民の知恵というか良識、バランス感覚が働いているような気もするのだ。

インターネットがまだ普及していないときに、噂や電話で、正直者が馬鹿を見ないような働きがあったのか定かではないが、「悪い噂は千里を走る」例で、火事場泥棒的な儲けは慎みたいものである。最近、全国の暴力団の抗争が減っていると思わないだろうか?経済的に安定した産業(?)になって、潤ってるから抗争しても無駄。福島第一原発の労働者として、税金が人件費として何次の下請け企業かわからないが、抜かれているという話だ。暴力団が別法人を作って表向きはカタギ、しかし実態は暴力団の傘下に入れば、税金は自然にそちらに還流する。

派遣会社もいまは雨後の筍のように増えてわが世の春を謳歌しているが、いずれこの時代も終わると思う。なぜなら働き手の絶対人数が減ればアルバイトにしろ派遣しろ、よりいい条件(正社員)で雇用しないと人は来なくなる。兵庫県灘区にある山口組はもともと神戸港の荷受の労働者派遣からはじまって巨万の富を築いた。派遣企業の性格は一流ビルに入居する暴力団と変わらない。共通語彙は《いかにたくさんお金を抜くか》でしかない。

私のよく借りる図書館も職員が館長を除いて外部の会社へ委託である。委託会社を調べると本屋や取次会社が資本を出して、図書館運営の経費節約を市に提案して、ちゃっかり税金を抜いて稼いでいる。『派遣会社』と利益構造は同じである。職員に『ボーナスは出たの?』と聞くと『出ません』と答える。誰かの犠牲で成り立つ経営はいずれそのそのツケを払う日が来るだろうと思う。職員は市民でもあるから、一消費者でもある。そして若い。明るい未来を作る動機づけに、そういう職格でいいわけがない。これから市を支えるのはこうした若い人なのだ。ズルをしないで真っ当な市の運営をしてほしい。経費節約なら市議会議員を減らすところから手をつけてはどうだろうか?

  1. ビジネスは利益を伴わなければ成り立ちません。全ての人が公務員や一流企業や中堅企業のサラリーマンなら良いのですが、企業には僕たちのように零細企業も個人企業もありますから、わずかな利益から、社員や職員やパートさんに十分満足の行く待遇をと考えてもムリがあります。働き手側から考えても、正社員ばかりとは限らず、すべての人が安定した月収やボーナスを貰えるはずもありません。安定収入と安定した生活を得るには、現在の社会ではある程度の学力をつけるために親が子供に投資し、堅実な企業や職場に就職することでしょうね。それでも、これまでの終身雇用も少なくなって社会構造は日に日に変化していますから、国民全てが同じレベルの暮らしは望めなくなっていますね。経営側も大儲けなど出来ない世の中になっているのではないでしょうか。国の介入で社会構造が変わってくれれば良いのですが、民間との感覚のズレはなかなか修正できませんね。何故なら彼ら彼女らは理想の暮らしをしている訳ですから、底辺の暮らしなど最初から理解できませんからね。

  2. 国内の中小の瓦製造工場は、ほとんどなくなったそうですね。今も残っている三大産地「三州、石州、あわじ」の中でも、最も高い焼成温度1200℃以上で焼き上げられることで焼き締まって硬く強い石州瓦は凍害や塩害にも非常に強い瓦として有名です。そんな有名どころでも、最近は瓦の需要も減って、創意工夫をして新しい市場開拓などをしているようですね。高級素材として建築設計に組み込む部材としての新製品開発や、高級食器など、これまでのように屋根瓦だけではないようですよ。僕の本州での経験では、地蔵尊や故郷の永平寺あたりにお詣りすると瓦に筆で名前を書いて奉納していました。屋根のフシン費用のために寄付するわけです。確か?3千円ほどでしたか。田舎の瓦屋根は雨の多い北陸では雨降りでも静かでしたね。今の札幌の住まいはトタン屋根ですから雨・アラレには結構うるさいです。

    • 京都西本願寺の大きな屋根の修復工事中、瓦に名前を書くと1万円かかるイベントにぶつかりました。迷いましたが
      東本願寺の檀家なので諦めました。名前を書く行為そのものに関心あったので、1万円寄贈すればよかったと後悔して
      います。

  3. 最近では派遣社員が企業に気に入られて正社員に転身するケースも増えているようですね。当然ながら派遣会社で教育されて派遣しているわけで、無断で引き抜くのではなく、筋を通して契約事項を守っての事ですが。ある会社で、僕が手配したイベント・コンパニオンをコンパニオン個人に派遣先の支店長が直接誘って面接したり採用したりとルール無視をしたケースがありました。そこの担当支店長の、その後の依頼事は一切お断りしています。商ルールやモラルを守らない人の論理は「個人が来たいと言うのだからいいでしょう」と。つまり求人の苦労をせずに、よそ様で教育させて引き抜くと言うやり方ですが、人格さえ疑いますね。

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